【SHIFT_CONTROL インタビュー】
さらに自分たちを
ブラシュアップしていきたい

現在のメンバーでレコーディングを重ねてきて、確実に向き合い方は変わったと思うし、レコーディング自体も上手になってきていて。りおは自分でも自覚していると思うんですけど、本番に弱いところがあって。「愛されたいくせに」の2ビートは速いし、そういうシンプルで速い2ビートはぶれると目立ってしまうと考えたんでしょうね。あらかじめものすごく練習したみたいです。そのおかげもあってスムーズに録れたんですよ。おかむもベースのザッキー（宮崎良太の愛称）も、“これぐらい練習して弾けるようになっていれば、スムーズにレコーディングできる”という感覚を掴んでくれたと思うんですけど、早い段階で弾けるようになって、プラスαのフレーズの提案もしてくれて。それで言うと、今回はギターソロはおかむと僕がそれぞれに考えてきて、お互いのいいところをレコーディングで混ぜるって作り方がベストだってことに気づきました。

曲の良さってコードがいいとか、メロディーがいいとかだけじゃなくて、むしろサビに至るまでの過程が大事だと思っていて。なおかつ、その行き方によってバンドのオリジナリティーが生まれるとも思っているので、サビの行き方は全曲通して工夫しているんです。特に「YOURAY」はそうですね、サビに行く直前にギター2本で♪タリタリタララ〜ってわざわざ1小節を使ってやっちゃうというアプローチですね。それに僕自身もギターを弾くので、その見せ場が少し欲しくて（笑）。ヴォーカルじゃなかったらギタリストをやりたかった気持ちも少しあるんですよ。今はおかむという素晴らしいギタリストがいるから基本的には全部任せているんですけど、僕よりも歌が上手な人がいたら、僕がギターとコーラスをやりたかった気持ちも実はあって。その欲が出ちゃっているかもしれないです。

『Afterimage』から『inVisible』までが3部作で、そこでひとつシリーズが完結したという認識があって、そこから“MakeMyName”というタイトルを掲げ、さらに自分たちをブラッシュアップしていくにあたって、新しいイラストレーターさんにお願いしました。りおの同級生の方なんですよ。インスタで作品を見て“いいな”と思ったので、みんなに提案してみたら、みんなも気に入ってくれたんです。

SHIFT_CONTROLってバンドは、僕としてはどこかちょっと時代に取り残されているという感覚があるんです。曲だったり、見せ方だったりがもしかしたら古いんじゃないか、今の時代に合ってないんじゃないかという気持ちを持ちながら、それでも自分たちの信じた道を突き進んできたんです。もちろん後戻りできないからやってきたわけではなくて、これが本当にいいと思うからやっているし、音楽でしか自分自身を救うことができないということに僕は気づいているから、このバンドをやっているんですけど、そういう人たちは他にももっと存在していると思うんですよ。そういう人たちっていうのは、つまりSHIFT_CONTROLの曲が刺さる人たち、僕と同じように音楽でしか救われない人たちのことなんですけど、そのことにまだ気づいていない人たちもいると思っていて、そういう人たちに届くようなライヴを含めた活動を見せていきたいと思っています。