L→R 加藤芳樹(Dr)、藤井 樹(Vo&Gu)、高田健太郎(Gu)、郷間直人(Ba&Cho)

L→R 加藤芳樹(Dr)、藤井 樹(Vo&Gu)、高田健太郎(Gu)、郷間直人(Ba&Cho)

【Broken my toybox インタビュー】
自分が自分らしくあるために
世界を広げて飛び出していく

2016年に結成されたBroken my toybox(以下、ブロークン)が、セルフタイトルを掲げた1stアルバムをリリース。自問自答を繰り返す中で生まれる葛藤や迷いを痛快なロックサウンドで鳴らし、孤独で張り裂けそうな心を繊細に歌い上げ、彼らが5年間で培ってきた音楽での感情表現が詰め込まれている。

ヒーローにはなれない人に
スポットを当てている

バンドの結成はどんな経緯だったんですか?

高田
結成したのは僕らが大学生の時なんですけど、まだ面と向かって会う前の高校生の時から、YouTubeに藤井が弾き語りの音源をあげているのを聴いていたんですよ。その時に“すごくいい声の奴がいるな”って思っていたんです。それから大学に入って、僕が郷間と加藤とバンドを組み、ヴォーカルを探していた時に紹介してもらったのが偶然にも藤井だったんです。声が特徴的だったので覚えていて、“この声、知っているぞ!?”と(笑)。

何か引き合うものがあったのかもしれないですね。結成時からどんなバンドをやりたいかイメージしていたものはありましたか?

藤井
このバンドを組む時に最初に思い浮かんだのが、“他の人に書けないものを作りたい”ということでした。普段思っていても口に出せないことだったり、言ってはいけないとセーブしていることが人の心に隠れていると思っていて、自分にとってはそれを吐き出せる場所として音楽があるように感じていたんです。

セルフタイトルを掲げた1stアルバムがリリースされますが、そんな結成時からの5年間が詰まった作品を制作するにあたって、改めて“ブロークンとは何なのか?”ということに向き合ったのではないですか?

藤井
今までも考えてはいたんですけど、答えが見つからないまま“俺たちは俺たちだ!”みたいな感じでなぁなぁにしていたところがあって。今作に入れる曲を選んだり、曲順を考えたりしていたら、ブロークンは自分というものが分からず、自分の存在証明や価値を探しているバンドなのかなと思いました。
高田
聴いてくれる人にとってのブロークンが、自分自身が何なのか分かっていない状態であっても“存在していていいんだ”と思えるきっかけになったら嬉しいです。

この5年間ってみなさんにとってどんな時間でしたか?

藤井
活動してきた5年間の中でコロナ禍が始まったり、ネットでのコミュニケーションも年々活発になっていって、寄り添わないといけない人のことを考えることが多かったです。でも、そこを考えすぎて自分がなくなっていく感覚になった時期もあって。だから “ブロークンとは何か?”が分かっていなかったのかもしれないですね。
高田
この5年間で“まだアルバム出さないの?”と言ってくれる人もいて、自分たちも作りたい想いはあったけど、パッケージ化した時に曲の意味合いが変わってしまったり、それによって誰かを傷つけることがあるんじゃないかと考えた時期もありました。メンバー全員が不器用だから、そこで葛藤していた時間は大きいと思います。あと、各地のライヴハウスに出させてもらう中で“ブロークンはここっぽくないね”と言われることが多くて。もっと周りに馴染めるバンドであったほうがいいのかなと考えたこともあったんですけど、どんな意見があっても藤井が作る曲は変わらなかったので、それで僕らも心を決めて活動してきたところはあります。
藤井
自分の想いを歌にしたからにはぶれずに届けていく責任が持てるようになった気がします。
郷間
あと、単純にメンバーは藤井が持ってきてくれる曲が好きなんですよ。結成してすぐの頃、深夜練習で僕と藤井が喧嘩して、僕がスタジオを出ていったことがあるんですけど、健太郎が連れ戻してくれてまた練習を再開したら“やっぱり曲がいい!”と思って何も言えなくなりました(笑)。単純に自分たちがやっていて楽しいっていうのは、このバンドにとって大きいことだと思います。
高田
みんなで曲を作ってる時間が一番楽しいので、それに勝るものはないというか。健康的なバンドだなと(笑)。

今作には「ブラックアウト」「Hello Halo」「車窓」「おかえり劣等生」の4曲をリライトver.して収録していますが、土台はあまり変わっていないですね。

高田
歌モノのバンドなら歌を立てないといけないけど、ブロークンは藤井の歌の力が強いから僕たちも全力でぶつかっていかなきゃ曲が成り立たないんです。その気持ちは結成してからずっとあるので、リライトしても変わらない部分が多くて。
加藤
どの曲に関しても全体のバランスを考えつつ、一歩も引かない気持ちで作っています。メンバーを“もっとこいよ!”と煽って、結果それぞれが自分のやりたいことを出しすぎて、あとから調整することもあったり。
藤井
あと、このリライトした曲はコロナ禍になって活動できなくなった時期に作った曲もあるので、その“活動ができなかった時に作った曲”というままで終わらせないために再録したという意味もあります。

「Hello Halo」は2016年の結成当時からある曲ですよね。

藤井
はい。結成して最初に持ってきた曲が「Hello Halo」で、これがブロークンで歌いたいことを決定づけた曲になっていると思います。自分は“明日からはきっといいことがあるよ”とか“この先に希望に満ちた未来があるよ”とは歌いたくなくて。“何のために生きているのか?”という自問自答や、物語のヒーローにはなれない人にスポットを当てているのはこの曲から始まっているのかなと。

また、今回はサウンドプロデューサーにSUNNYさんが参加されていて、アルバムのジャケットや先行配信していた「バンシーの叫び」「もし生まれ変わったなら」「感情的な英雄」「かつては少年少女」のアートワークなどはウエダツバサさんが手がけていますが、誰かと一緒に制作してみていかがでしたか?

郷間
SUNNYさんは僕たちがポロッと話したことを拾い上げて、曲のアレンジに反映してくださったのですごく愛を感じました。自分たちだけでは表現できなかったイメージがかたちになっていく過程を学んで、ワクワクした制作期間でした。
高田
誰かと一緒に作り上げるとなると自分たちの意志がしっかりしていないと成り立たないから、その難しさを感じました。メンバーだけではなくいろんな人の目に触れて出来上がった作品なので、強くしなやかになったブロークンの曲をもっと多くの人に聴いてもらうために頑張ろうという気合いにもつながっています。
L→R 加藤芳樹(Dr)、藤井 樹(Vo&Gu)、高田健太郎(Gu)、郷間直人(Ba&Cho)
アルバム『Broken my toybox』

OKMusic編集部

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