【カミヒカルス】このアルバム通じて
聴いている人の心に直で問いかけたい
取材:土内 昇
曲を作る作業って自分との戦いだと思うんです。生きてく中で自分と向き合って生きてくのって一番しんどいと思う。だから、歌ってるわけで…俺の場合、閃くんですよ。神様って己の中にしかいないと思うんですね。なので、頭の中で閃くからカミヒカルス
バンド名の由来についてカネモリタナカ(Vo&Gu)はそう語る。そして、どんなバンドをしたくて結成したのかを尋ねたところ、彼から返ったきたのが下記の言葉だ。
自分と同じ境遇だったり、一生懸命な人に届く歌を歌いたいと思い結成しました。綺麗事でも何でもありません。俺がロック聴いて救われた時みたいに
そんなカミヒカルスが完成させた1stアルバム『minority lounge』。楽曲内に渦巻くエネルギーが聴く者に何かを訴えかけてくる、ある意味で挑発的な作品に仕上がっている。
ありがとうございます。聴く人の奥まで入っていくアルバムにしたかったんです。人ってみんな絶対に温かいし、誰もが持ってる本質的なところに触れたい思いで一曲一曲作りました。曲が持ってる個性、性格、感情…一曲一曲が息をしてると思います。今の世の中、本当に心の通ったコミュニケーションがとりにくいと思うんですよ。俺はこのアルバム通じて聴いている人、その人の心に直で問いかけたい
中でも彼らのライヴでは欠かせない「シャラリラ」は印象的で、“明日は... きっと晴れるって”というフレーズに救われたような気持ちになった。
そう言われるのが本望です。“シャラリラ”って言葉は世の中にないじゃないですか。そこの部分が大好きな人だったり、自分の大事な人の名前だったりするんです。とてもシンプルで…例えば、人って雨だったら気分もさえなかったりするじゃないですか。でも、“大丈夫! 明日はきっと晴れるから!”って大好きな人が毎日笑っていてくれたら少しは救われる気持ちになると思うし、言葉に言い表せられない思いが“シャラリラ”っていう言葉に詰まってます。この曲は一生歌い続けたい曲です
そんなアルバムのタイトル、“minority loung”に込められた思いとは?
日本語にすると“少数派の談話室”って意味なんですけど、“minority loungeって部屋で俺たちと話さないか?”って意味が込められてます。“なぁ? お前もそうだよな? 俺もそう思うんだ。じゃあ、もっとリアルに話そうよ。この続きはライヴで話そうぜ!”って感じでライヴで会いたいです
カミヒカルス:2004年にカネモリタナカ(Vo&Gu)を中心に結成。地元、函館で絶大なる人気を誇るも、08年5月に本格的な音楽活動のため上京。メンバーチェンジを経てスケールアップしたバンドサウンドは、ギターロックの王道を貫きつつも、ミディアムテンポの楽曲が注目されるなど、メロディーに説得力がある。 オフィシャルHP
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