L→R 井口裕馬(Ba&Cho)、宮原 颯(Vo&Gu)、本多響平(Dr&Cho)、諒孟(Gu&Cho)

L→R 井口裕馬(Ba&Cho)、宮原 颯(Vo&Gu)、本多響平(Dr&Cho)、諒孟(Gu&Cho)

【irienchy インタビュー】
弱い人の側に
いてあげることしかできない

2020年1月に結成されたirienchyが、代表曲と新曲からなるミニアルバム『AMPLITUDE』で全国デビュー。彼らのここまでの歩みと、同作について語ってもらった。何かを始めたいけど迷ってしまっている人に聴いてほしい。

irienchyを始めるきっかけになったのは
「Message」という曲

L→R 井口裕馬(Ba&Cho)、宮原 颯(Vo&Gu)、諒孟(Gu&Cho)、本多響平(Dr&Cho)

L→R 井口裕馬(Ba&Cho)、宮原 颯(Vo&Gu)、諒孟(Gu&Cho)、本多響平(Dr&Cho)

irienchy、すごくいいバンドですね。一曲一曲に懸けている感じが歌詞と音の端々から伝わってきました。

宮原
ありがとうございます。僕らは結成したのが2020年の1月なんですけど、そのあとすぐに世の中がコロナ禍になってしまいまして。いきなりライヴができなくなっちゃったので、自分たちがどんなバンドなのかを掴もうに掴めない状態がわりと長かったというか。しかも、お互いの音もほぼ聴かないままに組んだんですよ。

スタジオに入るとか、オーディションとかをしなかったということですか?

諒孟
そうなんです。人間的なフィーリングが合うかどうかが先で。“楽器ができるならやってみようか”くらいのスタートでした(笑)。
本多
颯くんと僕は同じバンドをやっていたけど、諒孟さんとの初対面は居酒屋でしたね。
宮原
もう少し経ったタイミングで、響平が専門学校時代に先輩だった裕馬を連れて来てくれたんです。それも、まずは居酒屋で飲んで話すところからでしたね。そうやって集まった4人で、最初はがむしゃらに曲を作ってみたり、全員が曲を書けるバンドになりたいと考えるようになってメンバー各自で書くスタイルに変わっていったり。
井口
活動するにつれてやりたいことがだんだん明確になってきた感じです。
諒孟
対バンを通して、自分たちを客観的に見られるようになったりね。
宮原
そうそう。ライヴが徐々に増えて“いいバンドだな”と思えてきたところです(笑)。
井口
irienchyの強みって、颯くんの歌だと改めて気づいたのもありますね。なので、最近は歌をちゃんと届けようという意識になってきました。
本多
何かと発展途上なんですけど、すごくプラスの方向に行けていると思います。
諒孟
これまではいろんなアプローチを詰め込んで作ってきたんですけど、バンドの長所も見えてきたし、もっとシンプルにしていけたらとは考えていますね。そうすれば、より強い曲ができる気がするので。

このバンドは宮原さんと本多さんがMOSHIMOを脱退後すぐに動き出しているので、新たにやりたいことがあった上でのスタートだったと思うのですが、どんな想いで始まったのかを教えてください。

宮原
irienchyを始めるきっかけになったのは、『AMPLITUDE』にも入っている「Message」という曲なんです。このバンドを結成する前の話なんですけど、当時の僕は日々の生活を送るのも苦しかったくらい、ものすごく悩んでいまして。というのも、昔は何も迷わずに気兼ねなく話せる性格だったはずなのに、いつの間にか思っていることをまともに言えなくなっていた自分に気づいたんですね。そんな自分が嫌で精神的に苦しんだり、いっそ“何も思わないようにしよう”みたいな考えで過ごしてみてもダメで。

そんなしんどい時期があったんですね。

宮原
そんな毎日の中、行き場のない承認欲求が生まれた時に自然と曲が書きたくなったんです。で、実際に書いてみたら、モヤモヤしていた気持ちが驚くほどすっきりしたんですよね。歌詞だと思っていることを言えたのが、すごく嬉しくて。そもそも“自分の意見を言えるようになりたい”という想いで書き始めた曲ですから。

突破口が見えたというか。

宮原
そうですね。不思議とまったくなかった自信が涌いてきて、やりたいこともブワーッと出てきて、チャレンジしてみたくなりました。同じ頃に諒孟さんと“一緒に曲を作ってみようよ”という話も始まって。
諒孟
僕は地元の島根にいたんですけど、上京して音楽がやりたかったんです。そんな時に、共通の知人が“ちょうど紹介したい人がいる”と颯くんをつないでくれました。
本多
颯くんが悩んでいたのは、僕も表情からなんとなく感じてはいました。ただ、苦しそうな一方で、闘志みたいなものも目の奥に見えていて。「Message」を聴かせてもらった時にすごく納得がいったというか。すぐに新しいことを一緒にやりたくなりましたね。
井口
僕もこれまでサポートプレイヤーとして経験を重ねてきたんですけど、もう一回ちゃんとバンドをやりたいと思っていたところで。「Message」を聴いたことでその気持ちが固まりました。

メンバー全員がバンド経験があったからこその始まり方ですね。irienchyの楽曲には「キツネビヨリ」「お別れの日が来ました。」のようなじっくり聴かせられるミディアムナンバーもあれば、「最強の矛」みたいな一転してラップが入ってくるアッパーな曲もあったりしますけど、それぞれの音楽の好みとかって?

諒孟
僕はGLAYやL'Arc~en~Ciel、X JAPANから入って、GOING STEADY、Hi-STANDARDとかを通りつつ、もっとも影響を受けたのはRed Hot Chili Peppersですね。その後いろんなバンドのサポートギターで吸収したものもあって、今に至ります。
本多
僕はスキマスイッチからですね。中学でX JAPANに突然ハマって、それしか聴かない時期もあったり。だんだんとMR.BIGやWhitesnake、Metallicaとか、ハードロック/ヘヴィメタルのほうに傾倒していきました。
井口
SMAPや嵐を聴いていたところから、やっぱり中学で変わるんですよね。SUM 41とかGREEN DAYとかのパンクにハマって、ラウドロックの方面に行きつつ、専門学校の頃はアニソンが好きになったりもしました。
宮原
こうやって聞いていくと面白いですね。僕は親の影響もあってCHAGE & ASKAが始まりで、小学生の頃に初めて行ったライヴもチャゲアス。バンドというよりも歌に興味があって、合唱コンクールが好きだったり。ゆず、19、スピッツとかフォーキーな音楽にも惹かれるほうでした。
諒孟
重なっている部分もあるんですよね。この2年はお互いの好みを把握しつつ、ルーツの混ぜ方を探ってきた気がします。

先程の話もそうですけど、宮原さんの悔しい経験がもとになっている曲も多いと思いました。

宮原
僕が作る曲って、ほとんどネガティブな感情がきっかけで生まれてくるんですよ。最終的には明るいタッチにまとめられていたりするんですけど、取っかかりになっているのはそういう部分で。「Message」を書いたのも、いろんな物事から目を逸らして生きていた中、上の立場の人にちゃんと意見して戦っている年下の知り合いを見たのが大きかったんです。本当に身勝手なんですが“どうか自分の考えを述べることをやめないでくれ”と、その時に思ったのを覚えてますね。言わない態度に慣れてくると、僕のように口を閉ざす人間になってしまうから。あとは、場のムードが悪くなったとしても、そこに愛情があればぶつかっていいんだとも気づかされたり。とにかく自分が情けなかった。

まさに《ぶつかることをやめないで 僕みたいにはならないで》と歌っていますね。でも、うまくいかなかった過去が今の宮原さんとバンドを強く支えてもいるのかなと思います。

宮原
そうかもしれないです。今回「メイビー」という新曲を書いたんですけど、どんな状況であれ不安な気持ちはこれからも常にあると、ひとつ開き直れた感じもするんですよね。初めての全国流通盤リリースにあたっても、やっぱり不安はつきまといますし。例えばこの先で曲が書けなくなる時期が来たり、予測できない出来事はきっとたくさん訪れるだろうし。それでも、みんなで力を合わせて困難を乗り越えていくことが大切なんだと思えている自分もいて。そんな当たり前のようで忘れがちな想いを、真っ直ぐに表現しました。
L→R 井口裕馬(Ba&Cho)、宮原 颯(Vo&Gu)、本多響平(Dr&Cho)、諒孟(Gu&Cho)
L→R 井口裕馬(Ba&Cho)、宮原 颯(Vo&Gu)、諒孟(Gu&Cho)、本多響平(Dr&Cho)
L→R 諒孟(Gu&Cho)、井口裕馬(Ba&Cho)、宮原 颯(Vo&Gu)、本多響平(Dr&Cho)
ミニアルバム『AMPLITUDE』

OKMusic編集部

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