L→R  イラミナタカヒロ(Ba&Cho&Bongos)、エイリアン(Key&Vo)、中川智貴(Vo&AG&Whistle)、岡安真司(Gu&Key&Cho)、ノザキショウタ(Dr&Cho)

L→R  イラミナタカヒロ(Ba&Cho&Bongos)、エイリアン(Key&Vo)、中川智貴(Vo&AG&Whistle)、岡安真司(Gu&Key&Cho)、ノザキショウタ(Dr&Cho)

【sukida dramas】これから何かが起
こりそうな期待感にあふれた曲ばかり

今年5月に初の全国流通盤シングル「Teddy Boy」をリリースし、話題を巻き起こしたsukida dramasが、9月10日に1stミニアルバム『Open The Sesame!!』をリリースした。
取材:高良美咲

2011年の結成から現在までは、具体的にどのような活動を行なってきたのでしょうか?

イラミナ
2013年秋に今のレーベルからリリースを決めるまでは、結成からずっと自主で活動していました。普通に曲を作ってライヴをするのはもちろんですが、他にも音楽的な活動以外もいろいろやりました。DIYな精神のあるバンドが好きだったので、僕らも自分たちでできることは自分たちで積極的にやっていこうという気持ちでやっていました。ネットを使ってフリーダウンロードやSNS、ユースト配信、映像を頻繁に作ってYouTubeにあげたりして、名前を知ってもらうための活動をしてきました。
岡安
結成してわりとすぐに「Kansas」という曲ができたんです。それまで音楽の方向性が定まってなかったんですが、この曲をきっかけにハッピーな音楽をやろうという意識が生まれました。それからライヴも自分たちが楽しくやれて、観てるお客さんも笑顔になれるようなライヴにしようと考えてやってきました。

sukida dramasがどんなバンドなのかを自分たちの言葉で説明するとしたら?

岡安
とりあえず難しいことを抜きにして、みんなで歌って笑えるバンドです。

今年の5月にはシングル「Teddy Boy」をリリースしましたが、初の全国流通盤ということでどのような作品にしようと考えたのでしょうか?

中川
僕たちからの初めての挨拶ということで、持ち味であるシンガロング感、ワチャワチャ感を前面に押し出した作品にしようと思いました。全国の方から嬉しい声をたくさん聞きましたし、確実に広まりつつあると感じました。
岡安
「Teddy Boy」は、特に今の僕らの思いがかたちになったような一曲なのでそういう意味で大切な作品ですし、いろんな人に出会うきっかけになった作品です。

リリースしてみて、バンドに何か変化はありましたか?

イラミナ
以前は自分たちだけで活動を行なっていたのですが、初の全国流通ということでシングル「Teddy Boy」からはレーベルや流通会社などメンバー以外の方が関わってくださるようになり、全員シャンとするようになったと言いますか、少しずつ意識が高くなってきたように感じます。…全然まだまだですが! 意識以外の点では、以前よりもオファーが増えたり、僕らを知っている方が増えたりして、本当にありがたく思います。ですが、バンドの方向性だとか、取り巻く環境が大きく変わったとかは今のところないと思います。根本的なところは大体変わらずです(笑)。

9月10日にリリースされたミニアルバム『Open The Sesame!!』はいつ頃から、どのような構想のもと制作に取り掛かったのでしょうか?

イラミナ
去年の秋頃から、打ち合わせやら制作をしていました。最初はミニアルバムを出したいという気持ちでスタートしたのですが、ミニアルバムに先行してワンコインシングル(「Teddy Boy」)を出すというアイデアをレーベル社長さんからいただきまして、こういうかたちでのリリースになりました。初めはコンセプトらしいコンセプトは特になくて、とにかく自分たちの自己紹介が存分にできるような作品、現時点でのベスト盤みたいなものを作ろうという構想でした。

全7曲が収録されていますが、今作のために書き下ろした楽曲はありますか?

岡安
いつもライヴでやっている曲を中心に選曲してますが、「C.A.T」だけはアルバムのために作りました。エイリアンがメインで歌う曲を入れてアルバムのアクセントにしようと思って。以前にもエイリアンがヴォーカルの曲を作ったらすごく良くて、好評だったので。

今作は「Kansas」で、《さあ始めようか》と幕開けを告げますね。

岡安
映画を観ていたら、アイリッシュビートに乗っかって人々が手に手をとって踊り出すみたいなシーンがあって、そのシーンがとても印象的だったのでそのイメージをもとに作曲しました。《さあ始めようか》から始まって、これから何かが起こりそうな期待感にあふれた曲ばかりのアルバムなので、ワクワクしながら聴ける一枚になったと思います。
中川
結成初期からある「Kansas」はこれまでのライヴでも欠かさずやってきて、もはや僕たちの代名詞とでも言える一曲です。今回全国流通の1曲目に入れることができて心から嬉しいですし、みなさんへ素晴らしい挨拶ができると思います。

エイリアンさんが作詞、メインヴォーカルを務めている「C.A.T」は、他の楽曲とひと味違くて、目を引きますね。

エイリアン
「C.A.T」以外にも、私が作詞をしてメインヴォーカルをする「sanpo.」という曲があり、どちらの曲も“私がヴォーカルの曲を作ろう!!”というところから考えて曲が出来上がっています。何かきっかけがあったかはあまり覚えていませんが(笑)、普段メインヴォーカルをしている中川さんのsukida dramasとまた違った一面がお見せできているんじゃないかなと思っています。「sanpo.」はおとぎ話とか童話のような歌詞を乗せて歌っていますが、「C.A.T」はそういう雰囲気も残しつつ、少し現実味も出ていると思っています!(笑) 2曲とも冒険とか旅に出るようなイメージで歌詞を付けました。どちらもお気に入りなので聴いてほしいです!

“C.A.T”という言葉の意味は?

エイリアン
“clear air turbulence”の略です。飛行機のパイロットの方々が使う航空用語で、意味は“晴天乱気流”です。そしてサビの《オールグリーン》とか《オーバーラン》とかも全部航空用語です! 略して“CAT”って字面も響きもすごくいいなぁと思ってタイトルにしました。読み方は違うかもしれませんが、私は“キャット”と呼んでいます!

ライヴでのシンガロングが想像できるような「Teddy Boy」「Billows」をはじめ、陽気で明るく突き抜けたカントリーなメロディーやサウンドがsukida dramasの魅力だと思うのですが、制作の時に意識していることなどはあるのでしょうか?

岡安
シンガロングができるというのはバンドのテーマで、特に意識してますね。アレンジをする時は、聴き手に歌がちゃんと届くように考えています。例えば「Teddy Boy」のサビのドラムは歌のメロディーと同じタイミングで叩くというアレンジなんですが、歌を力強く支えてて、いいなと思ってます。

「Harvest Home」「カーニバルがやってくる」など、歌詞にはお祭りなど特別な日が多く描かれているのも印象的でした。

中川
人生において印象的な瞬間というのは、胸が高鳴ったり、反対にどうしようもなく塞ぎ込んでしまったりする時だと思います。特別な1日にはそのどちらもが含まれていると思っているので、そのどちらとも表現できればと書いています。

ミニアルバムの最後を締め括る「Jump On The Horseback」は疾走感のあるメロディーと弾むようなサウンドが印象的でした。

岡安
もともと大自然のイメージでメロディーを作って、みんなでアレンジしていくうちにドラムのビートや(中川)智貴の歌詞がヒントになって出来上がりました。馬が走るイメージをみんなで共有して作りました。

中でも、思い入れのある楽曲はありますか?

岡安
「Billows」は僕と智貴を中心に作っていったのですが、原案を僕が考えて智貴がいろいろアレンジしていくうちに、僕が作ろうと思っていた曲のイメージとはかなり違うものになりましたが、とても気に入っています。ちなみに曲の冒頭に入っている波の音も智貴が録ってきました。
イラミナ
個人的に僕は最後の「Jump On The Horseback」が好きです。まず演奏していて楽しいのと、最初の早口な歌い回しもカッコ良いし、サビの泣かす感じもグっときます(笑)。曲順を決める際もこの曲は全員何の迷いもなく最後に決まりまして、ミニアルバムをバッチリ締める曲にもなっています。

聴きどころ、注目してほしい点はどこでしょう?

中川
シンガロングがたくさんあるので、聴いて歌ってほしい。エイリアンがメインヴォーカルを務める「C.A.T」もあり、多面性にも注目していただけたらと思います。
イラミナ
聴きどころはとにかく歌です。もう楽器の音とか注目しなくていいので、歌だけ聴きまくってバッチリ覚えて口ずさんじゃってほしいです。歌を全部完璧に覚えたら、その時は楽器や音も注目してください(笑)。あと、ジャケットや中のアートワークにも注目してほしいです。僕の大好きなイラストレーター、JUN OSONさんに描いていただきました。メンバー一同本当に気に入っていますし、バッチリ合ったジャケットだと思います。大満足です。

『Open The Sesame!!』を引っ提げて、どのようなことを行なう予定ですか?

イラミナ
いつもよく行く東京や京都、大阪はもちろん初の福岡遠征なども控えています。拠点が名古屋でも絞らずにライヴをしていきますのでよろしくお願いします。ツアーと言っても集中的にやろうとは思っていなくて、ながーくゆるーくやっていこうと思っています。ツアーファイナルとして企画をやるのですが、その企画も来年の2月です(笑)。今年はバンドとしてステップアップする年だと思っていますので、毎年言っていますが以前はやれなかったことなどにどんどん挑戦していこうと思っています。そして、落ち着いたらまた次の作品も早く作りたいです。

作り終えて、現在の心境は?

岡安
やっぱり楽しく歌える音楽が好きだと思いました。この5人でできる音楽が好きなので、これからも歌い続けようと思いました。
中川
3年間の集大成が出来上がりました。今できる全てを詰め込んだので聴いてください。
『Open The Sesame!!』
    • 『Open The Sesame!!』
    • OBOCD-024
    • 2014.09.10
    • 1620円
sukida dramas プロフィール

スキダドラマズ:2011年春、同じ大学の同じサークルで出会った5 人で結成。名古屋を中心に活動中。ねじれたポップ感とジャンルにとらわれない多国籍的なサウンド、ハッピーで元気いっぱい、そして愉快なライヴショーが注目を集めている。sukida dramas オフィシャルHP

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