堤 有加

堤 有加

【堤 有加 インタビュー】
自分の音楽人生を
ちゃんとかたちにしたい

広瀬香美、吉田栄作、AKB48、日野“JINO”賢二、坂東慧(T-SQUARE)といった、そうそうたるアーティストとの共演を果たしてきた気鋭のキーボーディスト/ピアニストとして知られる堤有加。彼女が自身初となるオリジナルアルバム『RADIATION』を完成させた。キャッチーかつ良質な楽曲とハイレベルな演奏が詰め込まれた同作は、非常に魅力的な一作になっている。『RADIATION』について堤が多いに語ってくれたインタビューをお届けしよう。

応援してくれる人たちの力に
すごく元気をもらった

OKMusicでインタビューさせていただくのは初めてですので、まずは音楽的なバックグランドなどを話していただけますか。

幼稚園の先生がピアノを弾いているのを見て、家で真似をしていたらしいんですよ。母親も小さい頃にエレクトーンをやっていたので、まずは近所の子と一緒にエレクトーンのグループレッスンに通うようになるんです。みんなが辞めちゃったあとも私は続けていて、小学校に入った頃には“音楽でプロになりたい”みたいなことを言っていたみたいです。卒業文集に“デモンストレーターになりたい”と書いていて、今はシンセサイザーのデモンストレーションの仕事もしているので、ずっとそういう気持ちがあったんだと思いますね」

子供の頃から目指すところがはっきりしていたんですね。では、ピアノとのかかわりは?

「ピアノは音楽学校を受験することが決まってからですね。クラシックピアノを通らないといけないということで弾くようになって、専門学校に入ってからジャズピアノとか、ポピュラーピアノをエレクトーンの副科で勉強したんです。専攻はエレクトーンで、ピアノは副で…みたいな感じでした。

それで、ピアノとキーボードの両方をこなせるんですね。本格的な音楽活動はどんなふうにスタートさせたのでしょう?

最初はロックバンドのサポートでシンセを弾いていました。でも、だんだんピアノで呼ばれることが多くなって。やっぱりピアニストはキーボードとはちょっと違うんですよね。なので、ピアノのほうも練習して、オールマイティーになりました。現場によってピアニストの時もあれば、数台でキーボードを弾きまくる時もあり、オルガンだけの時もある…という感じです。私はサポート業がやりたかったので、“なんでも上手になる”ということを目指して活動してきたんです。

意識の高さを感じます。プレイヤーとして活躍したいと思っていても、どうやって浮上すればいいのか分からない人も多いようですが、そのあたりは、いかがでしょう?

ご縁でしかないと思っています。私はご縁でお話をいただいて、そこで結果を残すということを積み重ねてきました。クラシックは“こういうところで成績を残せば名前が広まる”というのがありますけど、ロックとかポップスの世界はそういうことはなくて、人脈をどんどん増やしていくことが大事なんですよね。あとは、後輩を伸ばそうとしてくれる先輩方がいてくれることが本当にありがたいです。“私なんかで、いいんだろうか?”というような現場に連れていってくれたり、アサインしてくれることで自分にできない課題が降ってくるわけですよ。そこで、毎回がんばってひとつずつ壁を乗り越えていくという経験をさせてもらいました。

プレイヤーとして頭角を現したい人は、自ら行動を起こすことと、地道な努力を積むことがポイントと言えますね。では、ここまでの話を踏まえて、堤さんにとって初となるフルアルバム『RADIATION』について話しましょう。

アルバムを作ることにしたのは、自分の音楽人生を…“人生”と言ってもそんなに長いものではないですけど(笑)、ここまで培ったものを、いったんちゃんとかたちにしたいと思うようになったんです。自分の音源は人生で1枚作れたらいいな…くらいに思っていたんでけど、ずっと曲を書いてきた中で、“自分が作る曲がちょっと変わってきたな”という実感があって。今回のアルバムは20歳くらいの時に作った曲から、最近作った曲まで入っているんですが、作る曲も変わってくれば、私自身も年齢を重ねていくと考えると、“今しかできないものがある”と思って、アルバムを作ることにしました。あと、2年くらい前にライヴ会場で手売りをするのがメインのアコースティックアルバムを作ったんですけど、思った以上に好評をいただきまして。それに、フュージョン系であれば、やっぱりバンドで聴きたいという声をいっぱいいただいたんですね。自分にはそんなに需要はないと思っていたんですが、こんなに聴いてくれる人がいるんだと思ったら、その期待に応えたいなと。

今回のアルバムはクラウドファンディングを行なって制作を実現されたと聞きました。

はい。ずっと個人で動いてきましたし、サポートがメインなので、作品を作ることに関しては誰かが引っ張っていってくれる感じではなかったんです。やるとなったらみんなに応援してもらって、“みんなで作る”という体制をとりたかったので、クラウドファンディングをすることにしました。

ただ、クラウドファンディングは、ある種賭けのようなところもありますよね。

あります。失敗したら失敗も残るので、黒歴史になったらどうしようということも考えました。それに、先にメンバーを決めてから、“さぁ、資金面をどうしようか?”となった時にクラウドファンディングに挑戦しようという気持ちになったので、失敗するとメンバーの顔に泥を塗ることになるじゃないですか。なので、精神がキリキリしていました、ずっと。

事務所やレーベルなどがクラウドファンディングを実行したのではなくて、堤さんが個人で行なったんですか?

個人です、完全に。どういう未来が待っているか分からなかったので、応援してくれる人たちの力にすごく元気をもらいました。本当にありがたいことです。
堤 有加
アルバム『RADIATION』

OKMusic編集部

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