L→R 近藤芳樹(Vo&Gu)、谷田七海(Dr)、ハイスクール・ジュニアやますけ(Gu)

L→R 近藤芳樹(Vo&Gu)、谷田七海(Dr)、ハイスクール・ジュニアやますけ(Gu)

【molly インタビュー】
より深みと広がりを見せた
2ndミニアルバム

名古屋発の新世代バンド・mollyが2022年2枚目となる2ndミニアルバム『メメント・モリ』を完成させた。7月にリリースされた配信シングル「アウトサイダー」をはじめ、これまでにない表現に挑戦した全8曲(※CDのみのボーナストラックを含む)。今作の背景をフロントマンの近藤芳樹(Vo&Gu)に訊く。

自分や自分以外の人の“別れ”に
“死”が結びついてしまう

2ndミニアルバム『メメント・モリ』はまた新しいmollyが見られる、深みを感じるアルバムだと思いました。今回の制作にあたりメンバーのみなさんで“前進”というテーマをお決めになったそうですが、その背景にはどんな想いがあるのでしょうか?

1stミニアルバムの『moment』は暗いなら暗い、ポップならポップと振り切って突き詰めたからこそ、いろんなタイプの楽曲が揃った作品にできたと思っていて。それを作り終えて“このスタイルを守るのではなくもっと攻めていきたい、ここから一歩先に行ったものにしたい”と思ったんです。だから、今作では暗いけどそれだけじゃない曲、ポップな曲調にプラスして虚しさを感じる曲など、新しい顔を見せられたと思っていますね。でも、曲作りでは、どういうことをやるべきなのか迷いすぎちゃうんです(苦笑)。

と言いますと?

聴いてくれる人に“mollyはこんな曲もやるんだ!?”とびっくりさせたいけど、あまりにもびっくりさせすぎるのはちょっと…と思って。でも、結局最後には、自分がステージに立った時に、ちゃんと胸を張って歌える楽曲だったら、そこまで過剰に受け手のことを考えすぎなくてもいいのかなと思いました。だから、1曲目の「朧月」が今作のリード曲になったんです。

「朧月」は近藤さんが人生で初めて作った楽曲だそうですね。

はい。中学を卒業するくらいの時期に書いた曲なので、タイトルが発表された時に中学時代の友達から“「朧月」って芳樹が公園で弾き語りした曲だよね!? 懐かしい~!”と連絡が来ました(笑)。ギターを練習していた時期に作ったから、ずっと同じ4コードを回し続けているだけで…だから、メンバーやスタッフさんにこの曲を入れたいと言われた時はものすごく抵抗したし、最後の最後までこの曲を収録するべきなのか悩みました。この曲を他のバンドがやっていたとしたら、ちょっと真似しようとか、取り入れようとかまったく思わないと思うし(笑)。

えっ、そうですか? リード曲にも納得の楽曲になっていると思いますが。

ありがとうございます(笑)。今はライヴで自分が歌っている姿や、イヤホンで聴いてもらうシーンをイメージしながら曲を作っているけど、この曲はそういうことを何も考えず、その時に思っていた気持ちのままバーッと作っているんですよね。

なるほど、今のご自分の曲の作り方と違いすぎるというか。

そうなんです。歌詞も同じフレーズが出ていて単調だと思うけど、《駅前の少女》というワードも、伝えたいことの言い回しも、今の自分にまったくないものなので面白いと思うし、リハでこの曲をやっているとモチベーションを高く持てるんです。だから、実際にライヴで演奏した時に、どんな気持ちになるのかなと思っているところですね。

テクニカルなプレイで作られた曲ではないから、ライヴではその時その時の感情がダイレクトに出そうですよね。シンプルなアレンジは演奏に説得力がないと成立しないので、ある程度活動を重ねたmollyだからこそ「朧月」は完成させられたのではとも思います。

それはもう、ギターのハイスクール・ジュニアやますけが頑張ってくれたおかげです。コードの鳴らし方をすごく勉強しながら詰めていって、シンプルなぶん誤魔化しが効かないから、しっくりくる音に辿り着くまでに結構時間がかかりました。壁に当たることが多かったです。

お話をうかがっている限り、「朧月」は本当に朧月のように、まだくっきり見えていない、実態が掴めていない状態なんですね。

そうですね…だから、ライヴで育てていきたいと思っていて。TikTokで踊れる曲が流行っている今の時代に、お客さんがどう受け止めてくれるのかも気になりますね。

近藤さんの深い部分を感じる曲でもあり、アルバムタイトルの“メメント・モリ(=自分にいつか必ず死が訪れることを忘れるな)”の精神が伝わってくる気がします。ところで“メメント・モリ”のような考えは、いつ頃から持つようになったのでしょう?

曲を書き始めたくらいの頃からかな? やっぱり思春期だから、ぼんやりとそういうことを考えるようになって…それが曲になったのが「走れ!」です。この曲は0歳の頃から家族ぐるみで仲良くしている友達の妹が亡くなった時に作った曲で。コロナ禍で急に亡くなってしまったから、会えないままだったんです。悲しくて仕方がなかった気持ち、《会いたい時に会わないとさ/いなくなって気づくのはもう嫌なんだ》という想いを残したくて書きました。その時、自分の歌詞には“死”がすごく多いことに気づいて。その実態は“別れ”なんですけど、僕にとってそれは“死”と同義というか。自分に訪れた別れにも、自分以外の人に訪れた別れにも、死が結びついてしまって。

となると、人との間に関係性を持てていることが、近藤さんにとって生きているということなのかもしれないですね。

あぁ、そうですね。最近のライヴでもしょっちゅうそういうことを話している気がします。
L→R 近藤芳樹(Vo&Gu)、谷田七海(Dr)、ハイスクール・ジュニアやますけ(Gu)
近藤芳樹(Vo&Gu)
ミニアルバム『メメント・モリ』

OKMusic編集部

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