L→R 宮崎良太(Ba)、くまおかりお(Dr)、アサノ チャンジ(Vo&Gu)、岡村耕介(Gu)

L→R 宮崎良太(Ba)、くまおかりお(Dr)、アサノ チャンジ(Vo&Gu)、岡村耕介(Gu)

【SHIFT_CONTROL インタビュー】
“簡単にはへこたれない。
まだまだチャンスはある”
コロナという逆境の中で
作った渾身の2ndミニアルバム

今年3月に予定していた東名阪ツアーは延期になったものの、ライヴができないピンチをチャンスに変えようと活動の全てを制作に注ぎ込んで完成させた2ndミニアルバム『Slowmotion』。エモーショナルな歌×轟音のオルタナロックというSHIFT_CONTROの音楽性に新たな魅力が加わった!

伝えたいことをストレートに
伝えるようになった

新型コロナウイルスの影響で今年3月の東名阪ツアーが延期になってしまったことに加え、その後もライヴ活動ができなくなってしまいました。昨年11月に現在のラインナップで新たなスタートを切り、今年1月に1stミニアルバム『Afterimage』をリリースして、“さぁ、これから!”という矢先だっただけに悔しいとか歯痒いとか、いろいろ思うところはあったと思います。きっと、それを乗り越えての今回の作品なのではないかと思うので、コロナ以降のみなさんの心境からまず聞かせてもらえないでしょうか?

アサノ
満を持して『Afterimage』をリリースして、“これからいろいろなに人にSHIFT_CONTROLを知ってもらうぞ!”と思っていたので、出鼻をくじかれたじゃないですけど…もちろん曲がいいという自信はあるんですけど、僕たちはやっぱりライヴを観てもらってこそなので、その一番観てほしいライヴができなくなってしまったのは悔しかったです。
宮崎
そうですね。リリースという意味では披露できたかもしれないけど、ライヴで披露できなかったのがすごく悔しかったです。それは全員に共通する想いだと思います。
アサノ
自分たちではどうにもできないじゃないですか。ただただ曲を作りながら日々過ごしてきましたけど、自分たちは準備ができているのにどうすることもできないのは、時間がもったいないと思いました。どうですか?
岡村
昨年の7月に地元から東京に出てきたんですけど、最初の頃はスタジオにも入れなくて、“何しにこっちに来たんだ?”って(苦笑)。自分が存在している意味が分からなくて精神的に結構しんどくもなっていたんですけど、いろいろ配慮した上で新しい作品のレコーディングができることになって、それに救われた部分はかなりあります。

そんな日々を過ごす中で、メンバー同士、いろいろ話し合うこともあったんですか?

岡村
(くまおかりお以外の)3人は一緒に住んでいるんですよ。しんどかった時、話し相手がいるっていうのはありがたかったです。スタジオに入れるようになってからは、りおにも会えて4人でも話したし、ごはんは食べには行けなかったですけど、顔を合わすだけでも安心できました。
アサノ
メンバーがバラバラに住んでいたら、ひとりの時間が長くなるわけじゃないですか。そうなると結構思い詰めていたんじゃないかな?
岡村
うわっ、それめちゃめちゃ怖い(笑)。

じゃあ、アンプから出すことはできないまでも、家にいながら3人で音を出すこともあったんですか?

アサノ
パソコンに打ち込んで、そのデータを送り合うってやり方で曲作りはしていましたけど、普通の集合住宅なのでさすがにそれはできなかったですね。
宮崎
それよりも外食ができなかったんで、料理していました(笑)。
アサノ
あははは。確かに。
岡村
ザッキー(宮崎の愛称)はカレーを作るのが上達しましたね(笑)。
宮崎
それぞれに得意料理ができました(笑)。
アサノ
これまでも自炊していましたけど、レベルが上がったと思います。
岡村
レパートリーは増えたね。
くまおか
僕も鶏をずっと焼いていました(笑)。外に出られない分、カロリー消費ができないわけじゃないですか。だから、ヘルシーな食事を心がけていたんです。
宮崎
そんなふうに音を出せない分、別の何かで気を紛らわせている自分たちもいたましたね。

ライヴができるようになるまで挫けず、“心をひとつにして頑張っていこう!”みたいな話はしなかったのですか?

アサノ
話しましたけど、そんなふうにアツアツっていうか、青臭い感じではなかったですね(笑)。というのは、僕らはお互いにリスペクトし合っている4人が集まっているし、全員がこの年齢まで音楽を諦めることができず、どうにかなろうと思っているので、そもそもそんな簡単にはへこたれないという信頼が、僕は3人に対してあるんですよ。僕自身、まだまだチャンスはあると信じていますしね。

今回の作品はみなさんがどんな想いで音楽をやっているのかが伝わってきて、バンドの存在がすごく身近に感じられました。もちろん一曲一曲、楽曲としての魅力も感じられるのですが、そんなところが聴き応えあるものになったと。作るにあたっては、どんな作品にしたいと考えたのですか?

アサノ
これまでと変わらずに、もっともっといろいろな人に知ってほしいという想いはあって、曲調、歌詞ともにバリエーションというか、今まで自分たちがやってこなかったことをさらにやってみたりとか、もっとこんなことができるんじゃないかいうことに挑戦してみたりとか。『ドラゴンボール』のサイヤ人って戦いの中で傷つくたびに戦闘能力が上がっていくんですよ。
宮崎
死にかけてさらに強くなるってこと?
アサノ
そうそう。それが僕たちでの曲作りであり、制作であり、レコーディングでありっていうふうにとらえられると思っていて。僕らが作る曲って演奏の難易度も含め、今まで自分たちがやっていなかったことに挑戦しているから、すぐには乗りこなせないんですけど、レコーディングするごとに戦闘能力を上げていきたいという気持ちは今回もありました。

つまり、今回の作品はおっしゃったようにサイヤ人からスーパーサイヤ人になれたという手応えがあると?

アサノ
僕はあります。ある?
くまおか
もちろん。
岡村
これまでやっていないことに挑戦するっていうのは前作でも結構意識していましたけど、それは今回さらにできたんじゃないかと思います。

“自分たちが楽しいだけではなくて、いろいろな人に良いと思ってほしい”と、前作の時もおっしゃっていましたが、今作は前作以上にいろいろな人に訴えかけることができる作品になったんじゃないかと思うのですが。

岡村
ありがとうございます。僕もそう思います。

例えば、いろいろな人に良いと思ってもらうことを意識しながら、これまでやっていないことに挑戦した曲を挙げるとしたら?

アサノ
自分たちがあえてやってこなかったアプローチという意味では、MVを公開した「irony」ですね。僕らの曲って変拍子とか、奇抜なアレンジとか、音数が多いとか、そういう曲が多かったんですけど、「irony」は逆にシンプルに曲の良さ、メロディーの良さ、歌詞の良さを追求しながら作りました。以前だったら、変なことをやっていたと思うんですけど、心境の変化なのか、心が広くなったのか(笑)。最近、そういうシンプルな曲でもカッコ良いものはカッコ良いと思えるようになってきたんです。
岡村
一緒に曲を作りながら、チャンジが作曲者として次の段階に来ているのは感じていました。作る曲の幅が広がったのもそうだし、伝えたいことをストレートに伝えるようになったのもそうだし。
アサノ
ちなみに「irony」の歌詞は免許を取り立ての頃、当時のバンド仲間と車で岐阜から金沢まで行った貧乏旅行の思い出を、コロナで外に出られない中で“そんなことができたらいいな”と思って描いたんです。お金はなかったけど、その金沢旅行は楽しかったんですよ。そういう夏の思い出って誰にでもあるじゃないですか。この曲を聴きながら、懐かしくて、切なくて、甘酸っぱい、そういう夏の思い出を思い出してもらえたらという気持ちで書き上げました。

「irony」は歌詞も分かりやすいというか、これまでは心の動きを言葉にすることが多かったアサノさんが、ここではストーリーがある映像的な歌詞を書いている。そいうところもひとつの挑戦だったのではないでしょうか?

アサノ
挑戦でした。映像が思い浮かぶような歌詞は、これまでどちらかと言うと避けていたところだったんです。

「irony」は曲調のみならず、歌詞も多くの人が共感できると思うのですが、いろいろな人に良いと思ってもらえるという意味では、「逆夢」もそうなんじゃないかと思いましたが。

アサノ
そうなんですね。

あれ、そういう実感はないですか?

アサノ
言い回しや言葉にはっきりとしたメッセージがあるわけではなく、夢の中にいるようなフワフワした感じの心地良さが歌詞にはあると思うんですけど。

バンドの演奏は、らしい轟音のサウンドになっているのですが、明るいメロディーにはキュートな印象もあって、轟音のサウンドとそういうメロディーの組み合わせはなかなかポップなんじゃないかと。

岡村
確かに。みんなで“ワン、ツー、スリー、フォー!”って言っているところとか。
アサノ
そのバランスは僕らの中では珍しいかもしれない。
岡村
でも、意識してなかったね。自然にできました。「irony」は意識したんですけど、「逆夢」はおっしゃっていただくまで聴きやすいとは思っていなかったです。
アサノ
言われてみれば(笑)。曲の聴きどころとしては、サビでコードがずっと変わり続けて、もとに戻らないまま終わっちゃうめくるめくような構成になっているところと、いい意味でおバカなノリというか、ラスサビでブレイクしたあと、みんなで“ダダダダダダダダ!”ってやるキメがあるんですけど、そのアイディアを持っていった時、“これやるの!? マジか!”みたいになったんですよ(笑)。でも、その振りきり方が面白いし、逆にカッコ良いんじゃないかと思って。

そういうところが楽しそうに聴こえるんですよ。

くまおか
この曲はスタジオで合わせていても楽しいです。
アサノ
ライヴで観ても相当楽しいと思います。目で観ても楽しめる曲になっていて、最後のキメのところにはちょっとびっくりさせる仕掛けもあって。それは実際に観てもらえる時までのお楽しみということで(笑)。

ライヴの人気曲になるのではないでしょうか?

岡村
なりえますね。
L→R 宮崎良太(Ba)、くまおかりお(Dr)、アサノ チャンジ(Vo&Gu)、岡村耕介(Gu)
ミニアルバム『Slowmotion』

OKMusic編集部

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