写真上より時計回り、タダミ(ローディ&歌姫)、ナカザワリョウジ(ベーシスト)、せた(ドラムニスト)、サクラマサチカ(ギタリスト)

写真上より時計回り、タダミ(ローディ&歌姫)、ナカザワリョウジ(ベーシスト)、せた(ドラムニスト)、サクラマサチカ(ギタリスト)

【河内REDS】五臓六腑にじわじわ効い
てくる作品にしたかった

大阪発の河内REDSがミニアルバム『レバーブロー』をリリース! 今作にはまさに“レバーブロー”のごとくじわじわ効いてくるフック満載の5曲を収録。
取材:高良美咲

幾度かのメンバーチェンジを経て、河内REDSとして2014年春より本格始動したとのことですが。

タダミ
結成当時から2014年までの僕たちはワルぶっていました。ステージでは暴れまわったり、レンタルしている機材を壊したり、間違ったパフォーマンスがカッコ良いと思っていて。ライヴが終わると盛り上がらなかったフロアーに毒付いてアルコールやニコチンに手を出し、すごくダラしなかった。時には人を傷付けてしまうこともあり、おかげで一部では“大阪粗大ゴミ”なんて呼ばれたりして…とんだ勘違いバンドでしたね。そうこうしているうちに同い年のバンドがどんどん日の当たる場所に出て行って、悔しかった。良い曲を作っている自信はある、だけども素直に表現できない、お客さんに心を許すことが怖かった。でも、ここでスタイルを変えないとずっとこのままだと思い、2014年に心機一転、誰にでも好かれる河内REDSを目指しました。

今ではどのようなバンドになったと思いますか?

タダミ
メンバー全員心やさしいバンドなので、小学校の通学路に立つ旗振りおじさんだと思って、ライヴ会場でも気兼ねなくお気軽に声かけていただければとても嬉しいです。

そんな中、4月19日にTOWER RECORDS難波店、新宿店限定でリリースするミニアルバム『レバーブロー』は、いつ頃から制作に取り掛かったのでしょうか?

タダミ
昨年末頃でしょうか、新しい作品を作ろうと話し合ったのは。若いサポーターの方に“うちのお母さんに河内のCD聴かせたらめっちゃはまってましたよ〜”なんてよく言われるものですから、ライヴ会場だけでなくご家族でも楽しんでいただける作品にしたいなと思っていました。全曲この作品のために書き下ろしたんですが、振り返ってみれば今までの経験を曲にしてるというか、これまで体験した良い思い出や嫌な思い出を曲にしたと思います。

河内REDSの楽曲は一見コミカルですが、燃えたぎるように熱い部分や、親しみやすさがあると思いました。楽曲はテーマから作ることが多いのでしょうか?

タダミ
恐縮です。我々の楽曲は全て偶然の産物と思っています。メロディー、歌詞どちらとも、リハーサルスタジオでフリーセッションを繰り返しながら持ち寄った楽曲を歌って、そこでメンバー全員がビビっ!ときたらOKです。結成当初から一番大事にしていることは“わけの分からない歌詞にしない”ことです。一度聴けば誰でも理解してもらえる曲を目指しています。

表題曲の「レバーブロー」は疾走感のあるギターと《レバーレバーブロー》というフレーズから、一気に開けていくようなイメージを受けました。

タダミ
「レバーブロー」は録音前日まで完成していませんでした。《レバーレバー》の節だけは決定してましたが、その他の歌詞がまったく浮かばず、メンバー内でも随分ピリついていましたね。いっそこのナンバーをなくしてしまおうかとも思いましたが、リードトラックとして決めてしまった以上、逃げれなくなりました! 完成したあとはあまり自信を持てなかったのですが、ライヴで初披露した際にサポーターのみなさんの反応がとても良くて驚きました。初めてやるのに手をあげてくれはったりして…嬉しかったですね。

タイトルの“レバーブロー”とは格闘技で対戦相手の肝臓を狙ったパンチのことですが。

タダミ
すこしくさい言い方だけど、リスナーのみんなの五臓六腑にじわじわ効いてくる作品になればと願い、このようなタイトルになりました。

飼っていた猫の思い出とふと重ね合わせてしまう「もう猫なんて飼わない」は、歌詞のリアルさが一層哀愁を漂わせているのですが実話ですか? 最後には道端で出会った猫に《一緒に帰ろうか》と、新たな一歩を踏み出しているようにも感じられました。

サクラ
実話です。3年ほど前に実家で飼ってた猫が天国に行きました。飼ってた猫を曲に…つまり、商売に使うのはいかがなものか?という気持ちがずっとあって、曲を書くのをためらっていました。僕は悲しい曲でも何かしらの“救い”があるべきだと思ってます。だから、最後の《一緒に帰ろうか》にはそういう想いを込めました。ギターソロはヴォーカルのタダミに弾いてもらいました。僕では思い付けないフレーズなので、他の楽曲とは毛色が変わって良かったと思います。

一転して、「正月パーティーナイト」は弾んだバンドサウンドで心を躍らせてくれますが、どのようなテーマから生まれた曲なのですか?

タダミ
主人公がお寺のお坊さんに憧れるという、河内REDSにしては珍しいラブソングなんです。いい感じだったふたりが近所の檀家さんにバレて破局してしまい、除夜の鐘が聴こえるとつい彼を思い出してしまう、主人公のちぎれそうな気持ち、次に会えるのは法事の日だねと思いを断ち切れない切なさ。幼少の頃に聞いた、七夕の織姫と彦星の物語にインスパイアされペンをとりました。

最後を締め括る「しがらみタウン富田林」は地元である大阪の富田林を歌った楽曲で。《しがらみタウン富田林》と繰り返しながら《俺らの町》と歌ったり、歌声もエモーショナルさを増していくのが印象的でした。

タダミ
100点満点の楽曲です。河内REDSが結成した町、僕たちを育ててくれた町、富田林に感謝の気持ちを届けたくて。

一見、天真爛漫に見えがちな河内REDSの多面性が顕著に出た作品だと思うのですが、出来上がってみてどのような一枚になりましたか?

タダミ
今世紀最高の一枚です。このメンバーと音楽ができて本当に良かった! 今回はたったの5曲ですが、実は次回作につながるストーリーが隠されている。よーく聴けば気付いてもらえるので、よーく聴いてください。

それぞれプレイヤーとして今作の聴きどころや注目してほしい点を教えてください。

サクラ
ギターは直アンで、オーガニックサウンドを心掛けました。
ナカザワ
ぜひ、暗い部屋で爆音で聴いてほしいですね。
セタ
ライヴ感を出すために、正確さよりも勢いを意識してレコーディングに臨みました。

5月19日には、リリースを記念した『レバーブロー出産企画「ヤロウゼ!vol.4」』を南堀江Knaveにて行ないますが、どのようなライヴが期待できそうですか?

タダミ
お客さんを楽しませる準備はできている。この日は京都からシンガロンパレード、大阪からは加速するラブズと、関西を代表する2バンドの出演が決まっていて、これ以上ラインナップを増やすつもりもない。僕たち合わせての3マンライヴ。各バンド1時間近い演奏ができるから、きっとお客さんも大満足で家路につくことができるだろう。ただ、願うことは誰も怪我のないライヴ、楽しい1日にしたい。そして、春から夏にかけてちょっとしたライヴツアーも予定しているので、全国47カ所回ることはできないけど必ず成功させてみせます。
『レバーブロー』
    • 『レバーブロー』
    • LBK-001
    • 2017.04.19
    • 1080円
河内REDS プロフィール

カワチレッズ:地元大阪にてサクラマサチカを中心に結成。幾度かのメンバーチェンジを経て、2014年春にバンド名を“河内REDS”と改名し本格始動。知る人ぞ知るバンドとしてその名が広まり、16年に『COMIN'KOBE2016』に出演を果たす。翌17年1月にはワンマンライヴをソールドアウトで大成功に収めるなど、ライヴに来る全ての人を笑顔にする独創的なパフォーマンスで人々を魅了。河内REDS オフィシャルHP

OKMusic編集部

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