アマイワナ

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【アマイワナ インタビュー】
時間が経つと忘れ去られることを
今、音楽として残しておきたい

アマイワナの配信ミニアルバム『ベイビィ・ベッドルーム・パンク』がリリースとなった。女の子の機微を描いた『恋せよ惑星』(2020年12月発表の配信EP)のリリースから約2年。前作よりも一層、彼女の考え方がより強く反映されている今作や、自身のルーツについてうかがった。

マインドとしてはロックや
パンクな気持ちで作っている

アマイワナさんが音楽を聴くようになったのはいつ頃で、どういったアーティストがきっかけだったんですか?

小学6年生の時に親にフェスに連れて行ってもらって、そこでフジファブリックやThe SALOVERSといったロックバンドの音楽を初めて聴いたんです。それまではテレビで流れてくるポップスを中心に聴いていたので、“こういう世界があるんだ!?”と衝撃を受けました。それから中学生になって、“自分で音楽を作ってみたい!”と思って、ギターを買って楽曲を作って、ライヴハウスにも行ったり、出演したりするようになりました。

ロックバンドを好きになったことで、バンドを組みたいとは思わなかったんですか?

バンドはやりたかったですけど、当時は中学生ということもあってバンド仲間がなかなか見つからなかったんですよね。自分の性格的にもあまり協調性があるほうだとは言えないので、そういう部分でも誰かとやるってことはできなかったです。だけど、今でもマインドとしてはロックやパンクな気持ちで作っています。そのマインドをベースにして、ニューウェイブのクレイジーな要素などを織り込んでみたり、音を汚したりこもらせることでアナログ感を出してみたりして、いい感じに共存させながら自分の音楽を作っていますね。

じゃあ、もともとは弾き語りからスタートしたんですね。

そうですね。そこから18歳になった頃にDTMを使うようになったんですけど、その制作方法に切り替えたことで、自分の音楽的理想により近づけた実感はあります。確実に世界が広がりましたね。最初はバンドをやりたかったという気持ちはありましたし、とにかく今自分がやれることをやろうとしていました。常に今の自分にとってベストな方法で音楽を作っていこうという想いはその頃からずっとあって、今の制作方法になってからは、もっと高い理想に向かって進んでいけると思えています。

自分にフィットした楽曲制作を見出せた中で、2020年にはデジタルEP『恋せよ惑星』をリリースされたのですが、作品作りやリリースをきっかけに心境の変化はありましたか?

もっとたくさんの人に聴いてほしいという想いが生まれましたね。そのためにはもっといい音楽を作らなきゃいけないとも思いましたし、リリースやMVをアップすることで得られるファンの方たちからのリアクションは、特にコロナ禍という状況においても励みになりました。なので、変に出し惜しみすることなく、楽曲ができたら直ぐにリリースしたし、独学で映像の勉強をしてMVを作ってみたりもして、とにかく鮮度のいい状態で音楽を届けようと思っていました。

そうした考えが基盤となりつつある中で、今作『ベイビィ・ベッドルーム・パンク』の制作に入られたと思うのですが、前作『恋せよ惑星』がストーリーチックな仕立て方だったのに対し、今作はアマイワナさんの内面性や考え方をそのまま詰め込んだようなリアルな作風になっているように感じました。

コロナ禍におけるギスギスした雰囲気やセンシティブな環境が反映されているということもありますし、自粛期間中に家にこもっていた時の空気感だったり、ひとりきりで行なう宅録という制作方法だったからこそ織り込める自分の考え方だったりが、より強く浮き彫りになっているんだと思います。そういう作り方も踏まえて、“ベッドルームから自分の音楽を発信していく”という気持ちでタイトルをつけました。

時代性も顕著に反映されているからこその、自分なりのパンクを提示したと。

今でこそ緩和されてきましたけど、制作当時の世の中というのは全然ハッピーな雰囲気じゃなかったですからね。その上で、私はミュージシャンとして、時間が経つと忘れ去られることをちゃんと、今、音楽として残しておきたいと強く思っているんです。今作の最後に収録されている「愛と自由とロックンロール」という曲は、コロナ禍になる以前に書いた楽曲なんですけど、その頃も香港で大きなデモが起きたり、日韓関係が良くなかったり、私の地元である京都のアニメ会社で凄惨な事件が起きたりと、自分にとってもショッキングな出来事が起きた時期だったんです。そんな時に、GEZANのドキュメンタリー映画を観て、そこで音楽や愛の力の強さを改めて感じたんですよ。激動する社会情勢の中でも、音楽の力が救いのひとつになるんだということにすごく感動して、今起きている出来事を私自身が忘れないようにと書いたのが「愛と自由とロックンロール」なんです。

図らずも今の状況とリンクしていますしね。この曲は、構成も面白いと思いました。

ワンダフルボーイズのアツムワンダフルさんに編曲で入ってもらい、エレクトリックとパンクを融合させるようにふたりで推敲して作り上げました。
アマイワナ
配信ミニアルバム『ベイビィ・ベッドルーム・パンク』

OKMusic編集部

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