村上“ポンタ”秀一でしか
成し得なかった記念碑的作品
約100人の有名音楽家が集結した
『Welcome to My Life』
9.IT MIGHT AS WELL
STAY MONDAY FROM NOW ON
ポンタのプロドラマーとしてのキャリアのスタート地点と言えるバンド、赤い鳥。その7枚目のアルバム『美しい星』の収録曲。オリジナルとメンバーも変わっているし、細かい箇所は微妙に違うものの、全体の聴き応えは驚くほどに変化がない。意識的に変えなかったのだろう。サビのメロディーに絡む大村憲司のギターが本当に素晴らしい。
10.TIME IS ON MY SIDE
米国のトロンボーン奏者、Kai Windingが1963年に発表したインスト曲。最も有名なのはThe Rolling Stonesのカバーで、ジュリーはザ・タイガース時代にも歌っている。ジャズを土台にロックなエレキギターを乗せ、ボーカルにもエフェクトがかかった斬新なアレンジを聴くことができる。
11.WE CAN TALK
The Bandのカバーで、清志郎が日本語詞を書いている。RCサクセション、PINK CLOUD、BO GUMBOSのメンバーによるセッションというだけで熱いが、彼らが敬愛するR&B、ルーツロックを活き活きと演奏している様子が、ひたすらにカッコいい。
12.LEFT ALONE
Mal Waldron作曲、Billie Holiday作詞のスタンダードナンバー。1986年、一緒に全米ツアーを行なった渡辺香津美。1987年にハードロックバンド“ザ・メーカーズ”で活動をともにした島健。そして、PONTA BOXでも共演した吉田美奈子(1998年に『PONTA BOX meets YOSHIDA MINAKO』をリリース)と、縁のある面子で、独特の「LEFT ALONE」を聴かせる。フリーキーな演奏が何とも言えぬ余韻を生んでいる。
13.ヨイトマケの唄
2012年に『NHK紅白歌合戦』で披露されたことでも話題になった美輪明宏の楽曲。歌詞の問題で長い間“要注意歌謡曲”として放送されてこなかったが、この『Welcome To My Life』に収録されたことをきっかけに再評価が高まった。美輪様の歌とはまったく印象は異なるが、この泉谷版も雰囲気があって実にいい。