紅葉の秋、山登りやトレッキングに合
う山ソング5選

すでに北海道では初雪も観測されているようですが、関東・東北では紅葉が見頃を迎えています。ということで、今回は紅葉の秋、山登りやトレッキングに合う山ソングを5つ選んでみました。もうすぐ見られなくなってしまう山の芸術をこれらの曲とともに楽しんでみてはいかがでしょうか。

「希望山脈」('11)/渡り廊下走り隊
7

AKB48の派生ユニット・渡り廊下走り隊7の楽曲。2011年にリリースされたこの曲は震災復興の意味合いもあって、明るい曲調に仕上がっています。アップテンポな楽曲や《生きてゆくことは 山を越えること》という歌詞も登山には打って付け。辛い山登りも苦なく行なえそうです。ちなみに、ハツラツとしたヴォーカルは昭和歌謡をモチーフとしており、MVでは昭和初期に隆盛した客全員が歌う喫茶店『歌声喫茶』で歌うメンバーの姿が観られます。この曲はアニメ『クレヨンしんちゃん』のオープニング楽曲としても使われているので、子供たちとの登山にもぴったりです。みんなで歌いながら山を登ってみてはいかがでしょうか。

「パフィーのHey! Mountain」('96)/
PUFFY

PUFFYが1996年にリリースした1stアルバム『amiyumi』に収録されているこの曲は。プロデューサーである奥田民生さんが先にリリースしていたアルバム『30』に収録されていた「Hey! Mountain」のセルフオマージュともいうべき楽曲で、PUFFYの他、民生さんも地元の人役として登場します。若干コント仕立てではありますが、歌詞の内容はそのまま登山をテーマにしており、クスッと笑えるところも出てくる楽曲です。PUFFYのふたりのデビュー仕立ての初々しい歌声も聴きどころのひとつです。オチでは山小屋で遭難しかかっている登場人物が描写されていますが、当然皆さんはそんなことがないように、しっかりと準備をしていきましょう。

「Blue Be Bop」('02)/RIP SLYME

2002年にリリースされたこの曲は、メロウな曲調と“秋”という言葉も登場する少し物憂げな歌詞が魅力。このシングルは100万枚を売り上げたアルバム『TOKYO CLASSIC』の次の作品ということで、その落ち着いた曲調に面食らったファンも少なくなかったようですが、すごく丁寧に作られた名曲。秋めいた山の中を歩く登山はもちろん、少し寒い中車を走らせる、山に到着するまでのドライブにも最適かもしれません。MVでも秋の装いでオープンカーにのるメンバーの姿が見受けられます。山というのは心を落ち着ける場所。夏の喧騒を抜け、自分を見つめ直すのに少し落ち着いたこの曲と登山は合っているように思います。

「alone in my room」('98)/鈴木亜

1998年にリリースしたこの曲は、鈴木亜美さんの2枚目のシングル。軽やかでありながら、どこか寂しげな感じも漂わせる楽曲と、夏から秋への季節の移り変わりで恋人の不在を想う歌詞の世界観がマッチしています。紅葉シーズンの山というのは、何も恋に満足した人だけが行く場所ではありません。恋に破れた女性も気分転換のために山を登って、もやもやした気分を晴らしに向かうことでしょう。そして頂上で叫ぶのです「バカヤロー!」。…というのは考えすぎかもしれませんが、頂上で一点の曇りもない秋空と、色付いた景色を見ながら、この曲を聴いて気持ちを洗ってみるのはいかがでしょうか。

「Another Orion」('96)/藤井フミヤ

1996年リリースのこの曲。なんで藤井フミヤ!? と思うことなかれ、フミヤさんはBSでテレビ番組『藤井フミヤの山に登りたい』を持つほどの登山好きなのです。どちらかと言うと、紅葉を見るゆるやかな登山というよりはトレッキングの要素が強いですが、登山歴10年以上を誇るベテランです。この曲は直接登山に関係ありませんが、登山と言えば最中に見上げる空が魅力的です。夜の登山というのはこの時期なかなかありませんが、高いところから見る夜空の星というのはとてもきれいなことでしょう。自分のことを見つめ直し、また決意を新たにするのが山登りの魅力のひとつ。もしかすると、フミヤさんの名曲の中にも山登りを経て、自分を見つめ直したらこそ生まれた楽曲が存在するかもしれませんね。

著者:佐久間トーボ

OKMusic編集部

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