冬、先取り! 冬の訪れを感じたら聴
きたくなる初冬ソング

つい最近までTシャツ一枚で出歩いていたのに、カーディガンでも肌寒い今日このごろ。同じようにコートを引っ張り出して、冬支度を始めてる人も多いのではないでしょうか? つうことで、今回はガッツリの冬ソングではなく、冬の訪れを感じさせてくれる5曲をセレクト。学校や仕事の帰り道、ピュ~っと木枯らしが吹き抜けた時に聴きたいあんな曲、こんな曲。ふと口ずさむだけで、冬の訪れがちょっぴり楽しみになりますよね。なんつってな。

「冬がはじまるよ」('91)/槇原敬之

 ピュ~っと木枯らし吹いた時、“”さぁ、始まりました!って感じで、つい口ずさんでしまうのが、《冬がはじまるよ〜》のフレーズ。1991年11月にリリースされた、槇原敬之の4枚目のシングルとなるこの曲は、1991年と2008年の2回に渡って、サッポロ『冬物語』のCMソングに使われているので、若い子も知ってる人は多いはず。槇原敬之の名を世に知らしめた大ヒット曲「どんなときも。」に続いてリリースされたのがこの曲で、その後に「もう恋なんてしない」がリリースされたことを考えると、この頃の彼がどんだけノリノリだったかも分かります。君と過ごす冬への期待や喜びを歌ったこの曲には、寒くて外にでるのもイヤになる、冬への憂鬱が吹っ飛ぶような魔法の力があるのですが。この後にリリースされた曲で《もう恋なんてしないなん  言わないよ 絶対》なんて歌ってるところを見ると、この恋は春まではもたなかったのか? なんて、余計なことも考えてしまいます(笑)。完全に余談ですが、東京ダイナマイトの漫才で、♪もう恋なんてしないなんて 言わないよ絶対 なんて 絶対言わないで~と松田さんが歌うネタが大好きです。

「冬へと走りだすお!」('13)/でん
ぱ組.inc

 2013年1月リリース、でんぱ組.incの代表曲と言える「W.W.D」と両A面シングルとしてリリースされた6枚目のシングル曲。彼女たちの向かうべき道を明確にした、前山田健一・作詞作曲による「W.W.D」に注目が集まりがちだが、かせきさいだぁ&木暮晋也のトーテムロック・コンビによる「冬へ走りだすお!」も名曲。“走りだすお!”のタイトル通り、前のめりなほど疾走感ある曲調と軽妙なフロウが実に心地良く、《冬の ブランニューなフレイバーごと抱きしめて》と始まるサビやラップパートの痛快さはハンパない。また、“世界初かも!?”とキャッチコピーが付いたこの曲のMVは、全編iPhone自撮りによる挑戦的な作品。アイドルのMVではなかなか見ることのない、マジ寝起きから始まる妙に生々しいMVは6人の冬衣装もキュートで、“女の子って可愛いなぁ!”としみじみ思わされる。

「木枯らしに抱かれて」('86)/小泉
今日子

 《せつない片思い あなたは気づかない》の印象的なフレーズで知られる、1986年11月リリース、小泉今日子20枚目のシングル曲。ちなみに改めて説明すると“木枯らし”とは晩秋、太平洋側の地域に吹く北寄りの強い風のこと。木枯らしが冬型の気圧配置になったことを示すため、“木枯らし一号”が毎秋、気象庁から発表されていて、今年の関東地方の木枯らし一号は10月28日に観測。つまり10月28日から、関東地方は冬になったというわけです(基本、ウィキペディア情報)。ミディアムテンポの切ない曲調に乗せたメロウなこの曲は、高見沢俊彦(THE ALFEE)による楽曲提供。翌1987年には、THE ALFEEがシングル「サファイアの瞳」のB面でセルフカバー。「木枯しに抱かれて…」とタイトルを変え、間奏部分や歌詞を変更するなどアレンジを加えて演奏している。

「冬のにおい」('96)/フラワーカン
パニーズ

 1996年11月、フラワーカンパニーズの“第一期メジャー時代”と呼ばれる、アンティノスレコード時代にリリースした3rdシングル。荒々しいギターとビート感あるリズム隊に乗せたキャッチーなメロディーという、“俺たちハタチ”と謳っていた頃の勢いあるサウンドに冬のセンチメンタルさみたいなものは感じないけれど、《冬のにおい 冬のにおい 冬のにおいが好き》の印象的なサビメロが冬のにおいを嗅いだ瞬間、ふっと頭に浮かびます。あと、フラカンの冬曲だと、祭り囃子に乗せて♪ヨッサホイヨッサホイと賑やかに囃し立てる、これまた冬を一切想像させない「真冬の盆踊り」なんてのもある。今年、結成25周年を迎えたフラカンは、10月に記念トリビュート盤『I❤FC MORE THAN EVER ~FLOWER COMPANYZ TRIBUTE~』をリリース。「冬のにおい」は入ってないけど、参加アーティストのバンドや楽曲への異常なほどの愛情の深さを感じる今作も必聴です!

「ライラック」('93)/BLANKEY JET
CITY

 乾いたアコギサウンドに乗せて、《真冬にコートを着込んで 友達と2人で 色んな話をしながら道を歩いて》と始まるこの曲が、俺的、冬の訪れとともに聴きたくなる曲ベストワン。1993年2月発表、個人的に人生で最も聴いたCDの一枚である、BLANKEY JET CITYの3rdアルバム『C.B.Jim』収録。この曲を聴きながら歩いてるだけで、見慣れた街並みも素敵に見えて、冬の冷たく澄んだ空気が心地良く思えてくる、冬が大好きになる曲。また歌詞が秀逸で、「ライラック」という曲名ながら、《ライラックってどんな花》とライラックを知らない主人公。《たぶん赤くて 5cmくらいの冬に咲く花》と全然違った花を想像したまま、楽しい冬の日に想像を膨らませていく美しく純粋でロマンチックな歌詞世界は、浅井健一ならでは。ちなみにベンジーはアルバム発売直前に、ライラックがどんな花なのか知ってしまったそう。誰が教えたか知らないけど、知らないままのほうが良かったのに!

著者:フジジュン

OKMusic編集部

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