非モテ男子がバレンタインを一人で楽
しむ妄想ソング

デパートには“バレンタイン・コーナー”なぞが設けられ、2月14日のバレンタインデーに向けて“一部の人”が浮足立っている昨今。そう、バレンタインに“本命チョコ”を渡したり渡されたり、“バレンタインデート”とか言ってオシャレなフレンチレストランで食事してるカップルなんて、ほんの一部なんです! ほとんどの男子は“バレンタインなんて関係ねぇよ!”と言いながら、ありもしない本命チョコに期待して、ドキドキしながら靴箱を開けてみたり。“一人の方がチョコを渡しやすいかも?”なんて無駄な気遣いをして、昼休みに一人で弁当を食ってみたり。“誰かが後ろをつけてきてるかも?”なんて、ありもしない想像をして帰り道にちょっとゆっくり歩いてみたりして。結局、何もないまま一日が過ぎてしまうのが現実。ということで、ここでは“バレンタインチョコなんて、母ちゃんからしか貰ったことない!”という非モテ男子に捧ぐ、“バレンタインを一人で楽しむ妄想ソング”をセレクト。案の定で何もなかったバレンタインの夜、キュートなアイドルが歌うバレンタイン・ソングを聴きながら“来年こそは!”と拳握って、大好きなあの子に本命チョコをもらった時のリアクションの練習をしよう! 大丈夫、そんなトホホな夜をすごしてるのは、キミだけじゃないから!!

「バレンタイン・キッス」/渡り廊下走
り隊7

若い世代には、原曲よりもこっちの方が馴染み深いかも? “バレンタインと言えば、この曲!”というくらいベタな、バレンタインの定番ソング。原曲は86年リリース、おニャン子クラブに在籍していた国生さゆりによるソロデビューシングル。07年には、人気バラエティー『ロンドンハーツ』で異様な盛り上がりを見せ、セルフカバー「バレンタイン・キッス2007」を配信リリース。08年には「バレンタイン・キッス2008」がCDリリースされて再注目が集める中、11年に渡り廊下走り隊7による「バレンタイン・キッス」がリリースされた。この曲の作詞はおニャン子クラブ、AKB48と両方のプロデュースを手がける秋元康先生。オリジナル盤のヒットから25年を経て、ちゃんと現在の時代に合ったかたちへと再生して、再度ヒットさせてしまう先生の辣腕ぶりは圧巻! “メンバー全員から本命チョコをもらったら、誰を選ぼうか?”なんて、あらぬ妄想をしながら聴いてみよう。

「チョコレート」/家入レオ

“2014年を代表するバレンタイン・ソング”と言えるほど最近、街やTV、ラジオで聴く機会の多かったこの曲。堂々とした歌声としっかりしたメッセージに、19歳という年齢以上の大人っぽさや、しっかりした印象を受ける彼女だが。“12歳のバレンタインに、手作りチョコを本命の子に渡せなかった、ほろ苦い思い出を歌った”という「チョコレート」を聴いて、“なんてピュアで初々しい歌声なんだろう!”と思ってたら、シングルバージョンの方は楽曲を制作した、16歳当時のヴォーカルテイクを使用しているということを知って納得。しかし楽曲の構成、キャッチーで切ないメロディーと、これだけクオリティーの高い楽曲を16歳で作っていたのだから、そのセンスに驚かされる! 2月19日リリースの2ndアルバム『a boy』には、現在の彼女が再レコーディングした“19歳バージョン”の「チョコレート」が収録。ぜひ、シングルと聴き比べてみよう。しかし、彼女からの本命チョコを受け取り逃した彼は不幸としか言いようがない! 同じように、“俺に本命チョコを渡そうとしたけど、恥ずかしくて渡せなかったあの子”を勝手に想像しながら聴いてみよう。

「チョコレイト・ディスコ」/Perfume

昨年末には京セラドーム、東京ドームで行なわれた、初の2大ドーム公演を成功。アジア、ヨーロッパと世界ツアーも成功させ、今や“世界のPerfume”となってしまった彼女らのブレイクのきっかけとなった楽曲。07年2月14日にリリースされた、4thシングル「ファン・サーヴィス[sweet]」収録。Perfumeの存在は確か、この曲のMVで知った気がするが。無機質かつダンサブルなテクノポップ・サウンドに乗せた無感情なユニゾン、原色の衣装で一糸乱れぬダンスを見せる3人の異質っぷりに、良いとか悪いとか思う前に“なんだ、こりゃ!”と驚いた記憶がある。この後、同年9月にリリースされる5thシングル「ポリリズム」で彼女らは本格ブレイクを果たすわけだが、7年前の作品ながら未だ新鮮に見れるほどエッジィで攻めまくったMVを観ると、あのタイミングでのブレイクは当然だった気がする。“無感情に見える3人が、「チョコレイト・ディスコ」を歌いながら俺のことを考えてる”って妄想はどうだろうか?(笑)

「チヨコレイト」/恵比寿マスカッツ

昨年4月、惜しまれながら解散した恵比寿マスカッツが、2010年にリリースした3rdシングル。蒼井そら、麻美ゆま、希志あいのといったセクシー女優やグラビアアイドル、モデルで構成されたこのグループ。解散までに9枚のシングルと2枚のアルバムをリリースしており、何気に名曲の多いグループだが。中でも個人的にかなりお気に入りなのが、この曲。明るい曲調とキャッチーで耳馴染み良いメロディー、キュートなダンスに彼女たちの可愛らしさが爆発! カラフルなキャミソール風のワンピースで、みんなでわちゃわちゃしながら歌い踊ってるMVなんて観どころ満載で、何度だって繰り返し観れる。ヤバい、可愛いすぎる! 彼女たちの明るい歌声を聴くだけで、元気になれるこの曲を聴けば、バレンタインなんてどうでもよくなるはず。妄想の必要ナシ、直接視覚に訴えかけてくるMVを何度でもリピートせよ! チョコレートは貰えなくても、僕たちには天使たちがいる!!

「ヴァレンタインズ・デイ」/マリリン
・マンソン

そして、最後はマリリン・マンソンのバレンタイン・ソング(?)。96年発売、彼の代表作と言えるアルバム『アンチクライスト・スーパースター』、98年発売のアルバム『メカニカル・アニマルズ』に続き、00年に“3部作第3弾”としてリリースされたアルバム『ホーリー・ウッド~イン・ザ・シャドウ・オブ・ザ・ヴァリー・オブ・デス』収録。おどろおどろしいギターリフと、サビの《In the Shadow of the Valley of Death(直訳:死の谷の陰に…)》のリピートが頭から離れないこの曲。ここまで紹介してきたバレンタイン・ソングとは明らかに方向性が異なるけど、“バレンタインなんて、クソ食らえだ!”と息巻く男子の鬱憤晴らしにオススメです!

著者:フジジュン

OKMusic編集部

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