29年ぶりの夜明け! 男闘呼組、再始動ライヴで聴けたアノ5曲!

29年ぶりの夜明け! 男闘呼組、再始動ライヴで聴けたアノ5曲!

29年振りの夜明け!
男闘呼組、再始動ライヴで
聴けたアノ5曲!

突然のテレビ出演から早3カ月、ついに男闘呼組の再始動ライヴが10月15日&16日の2日間、有明・東京ガーデンシアターにて開催されました! 終演後のSNSやYouTubeにはファンの歓喜の声に紛れて、綾小路翔(氣志團)やHISASHI(GLAY)、森友嵐士(T-BOLAN)、ジャニーズの後輩たち、他にも多くのアーティストや完全プライベートで参加した芸能人の投稿も発見! こんなに注目をされ、こんなに愛されているバンドなのだと改めて実感。当時からのファンはもちろんのこと、活動休止前には生まれていなかった世代まで、その場に立ち会った全ての人が、幸せな気持ちになれたライヴだったのではないでしょうか。もはや見どころしかない、超プレミアチケットとなったライヴを曲に合わせてレポート!にしても…イケオジが過ぎるだろ。。。
「overture~ルート17」、「KIDS」、「不良」収録アルバム『男闘呼組』
「REIKO」収録アルバム『参』
「インディアンの丘で」収録アルバム『5-1 非現実』

「overture~ルート17」(’88)/
アルバム『男闘呼組』

アルバム『男闘呼組』

アルバム『男闘呼組』

29年振りのライヴ、その記念すべき1曲目は何がくるのか? この公演を楽しみにしていた人なら、きっと誰もが想像を巡らせたことだろう。グッズのTシャツに並んだタイトルがセットリストなのではないか!?説もあったようだが、何なら私は《終わった夏より 灼きつく愛が 始まる》から始まりver.の「DAYBREAK」予想だった。ただそれ以前に、スクリーンに映し出された登場前の演出がまた…バックステージでメンバーがひとりずつ合流してステージに向かうのだが、全員で出演した映画『ロックよ、静かに流れよ』の名シーンを差し込んでくるというニクさ。もうすでにたまらない(笑)。円陣を組み、気合いを入れる姿はカウントダウンも同然。会場中の熱気と緊張がものすごい勢いで上り詰めた時、流れ始めたのは1st.アルバム『男闘呼組』の1曲目に収録されている「overture」! つまり、正解は「ルート17」だ! まるで再び生まれ変わるその誕生の瞬間のような、高揚感溢れるこのメロディーは、まさに復活の場面に相応しい。そして、29年というブランクをまったく感じさせない演奏と歌声に圧巻! 29年…ひと言で言ってしまうにはあまりにも長い。人生100年と言われる世の中においても、50代にもなれば明日が来るのは当たり前ではなく、“いつか”は確実な未来ではなくなる。だからこそ、誰ひとり欠けることがなく4人揃ってステージに戻ってきてくれたその姿に、ただただ感謝したい。ファンとメンバーの、長かった夢の序曲が始まったのだ。

「REIKO」(’90)/アルバム『参』

アルバム『参』

アルバム『参』

メンバー全員がヴォーカルをとる男闘呼組だが、自身で作詞作曲をする場合も含め、ポップで思わず笑顔になるような曲を担当することの多い前田耕陽(Key&Vo)。それがアルバムの中ではアクセントになり、“らしさ”となっているイメージもあったため、少し違ったタイプのこの曲を個々をフィーチャーしたパートに持ってきたことに “あっ、REIKOなんだ!?”と、意外性を感じたのは私だけではないはず。3rd.アルバム『参』に収録、前半が台詞調のこの曲では、前田が定位置から離れてステージ前方で《今夜は空いてるかい》と歌う。そして、台詞に合わせて4人並んで小芝居(笑)。だから、冒頭から他の3人がニヤニヤしていたのか! コーラス部分で、ひとつのマイクにひとり、またひとりと顔を寄せ合う姿は何とも尊い。見せ場たっぷりの「REIKO」でもうひとつ印象的だったのは、間奏で前田が他のメンバーと背中合わせにもたれかかっていたシーン。手持ちぶさたに右手がエアで弾いていたのだが、2日目の公演ではなんとショルダーキーボードで登場! しっかりアップデートされているところはさすがリーダーである。ライヴの時だけでなく、いつも後ろから3人のことを見守りながら、軌道修正し、また周囲に配慮をし、しっかりまとめ上げる。前田がリーダーでなければ、この激しい個性を束ねることはできないように思う。そして、“パズルの四隅は僕たち”と言ってくれた時も“今度は僕たちが皆さんのいる場所に会いに行きます”と言ってくれた時も、きっといつだってファンは貴方に救われているのです。ありがとう、リーダー。

「KIDS」(’88)/
アルバム『男闘呼組』

アルバム『男闘呼組』

アルバム『男闘呼組』

ライヴの数日前から、各メンバーがSNSでリハーサルの様子やグッズを身に着けた写真などを連日公開。その仲の良さやヴィジュアル的なことなどがニュースになることもあったが、個人的には全員が時間差でアップしたアクリルスタンドの投稿がツボだった。50過ぎたおじさんたち(失礼!)が自分のアクスタで遊んでいる様子があまりにも可愛らしく、中でも最後に投稿した岡本健一(Gu&Vo)がよりによって“なんだこれ いらないだろ”と発したときには、おいおい、自分たちのグッズ!と突っ込みを入れると同時に、この自由さが“岡本健一”だなと安心した。何時でもどんな時でも誰にも媚びることのない彼の作る、そして、歌う曲は誰にも真似のできない世界感があり、“THE健一ワールド”に連れて行ってくれる。この2日間のセットリストは岡本主導の選曲ということだが、自身のソロ曲に「KIDS」を選んだこともまた、前田の「REIKO」ともに驚きポイントだった。今回、本人たちの後ろに4分割された特大スクリーンがセットとしてあったのだが、この曲中マジマジと見ていて思ったこと…岡本の色気がもう異常!(笑) 高橋が“ブロンド健一”と紹介していたが、若かりし頃“フランソワ健一”と呼ばれた麗しさは、年月を経て衰えるどころか円熟みを増してヤバイことになっている。そんな彼の手の甲に書かれていた“HOPE”の文字。最後の挨拶でも、また紫綬褒章を頂いた際のコメントでも触れていた“平和”。会場ロビーで賑わう関係者からの花スタンドの脇に、静かに置かれていた彼の直筆メッセージ入りお手製のウクライナ支援の募金箱。次回ライヴで見つけたら、ぜひ心を寄せてみてほしい。LOVE&HOPE。若者には夢を、年配の方には長生きを、だそうです(笑)。

「インディアンの丘で」(’92)/
アルバム『5-1 非現実』

アルバム『5-1 非現実』

アルバム『5-1 非現実』

今回の2日間4公演には、前日に急遽オープニングアクトが決定している。Tokyo Plastic Boy、2人組の音楽ユニットでともに高橋和也(Ba&Vo)の実息である。29年前、誰が想像できただろうか、この復活劇はもちろんのこと、大人になったメンバーの子供たちがその再始動ライヴのO.A.を務めることを。時の経過と、そこで育まれた目で見える存在。こんなに胸熱なことはない。第二章のアンコール1曲目に披露された「インディアンの丘で」。今回初期の曲が多いセトリの中で、数少ない後期のアルバム『5-1 非現実』に収録されており、これまでアコースティックで演奏されることが多い印象だが、このライヴでは成田がWネックのエレキで演奏している。神秘的な楽曲にのっかる、向こう側が透けて見えそうなほどの透明な歌声。高橋の歌唱力と表現力を最大限に感じられる名曲だ。いつも全身で喜びを表現し、センターで終始熱く、人を楽しませる術を熟知したようなMCを聞いていて思った。この人がいないとやはり男闘呼組は男闘呼組じゃない、と。もちろんメンバー誰がいなくても成立はしないが、岡本が言うようにやっぱり彼は男闘呼組の特攻隊長なのだ。そんな高橋が涙を見せ、それを見た岡本もまた涙でふたりして抱き合った姿を見た時、ふと頭の中に1993年6月30日に見た光景が重なった。舞台『スラブボーイズ』千秋楽、事実上休止前最後となった日だ。ラストシーンの照明が落ちていく中で、ふたりが肩を震わせて泣いていた。あの日の涙の真意は分からないが、きっとこの時のそれとは正反対な気がするから、あの場所から時空を超えて喜びの涙に変わったのだと、そんなことを感じた瞬間でした。きっとファンよりも、男闘呼組に一番会いたくて恋焦がれていたのはメンバーなのだろう。

「不良」(’88)/
アルバム『男闘呼組』

アルバム『男闘呼組』

アルバム『男闘呼組』

『男闘呼組1988』のライヴを今回メンバーとともに作り上げたサポートメンバーに、デビン木下(P)、青山英樹(Dr)。ふたりとも成田昭次(Gu&Vo)のソロや別バンド・成田商事でともに音を出している顔ぶれだ。青山に関しては父親の青山純が当時男闘呼組のレコーディングでドラムを叩いたこともあり、親子二代の協演となったのも実に感慨深い。今年4月に成田が10数年振りにソロライヴを行った際、男闘呼組メンバーからの提案で演奏したという「不良」。ファンだけでなくメンバーからしても、彼の代名詞的ナンバーという印象があるのだろうか。今回、高橋がネットで“再始動ライヴでファンが聴きたい曲”を調べたといい「Midnight Train」が演奏されたが、個人的肌感覚ではこれに次ぐのが「不良」ではないかと思われる。少し辛そうに歌うその表情も、切なげなハスキーヴォイスも、聴く者の耳どころかハートを鷲掴みにしてくる。ライヴ終盤の挨拶で何度も“幸せ”“奇跡”と繰り替えし、この4人がまた会えたことに対するジャニーさんとメリーさんへの感謝を口にした成田。そして、目に映る超満員の客席に、たくさんのファンが待っていてくれたという事実に、声を詰まらせた。ライヴ開催前には“29年って結構長いから、男闘呼組って覚えてるのかな?”と話していたくらいだ、そこからのこの光景はどれほどの眩さだったろう。でもこれでやっと、愛されてんだって信じてくれたかな? 最終公演、ファンへの想いが溢れ出た。「愛してます」。しゃべることが苦手な彼の、精いっぱいの込み上げた愛情表現だったように思う。2023年8月まで、そして願わくばそれ以降も、胸にたくさんの愛を刻んで全力で応援したいと思います。男闘呼組、最高!

TEXT:K子。

K子。 プロフィール:神奈川・湘南育ち。“音楽=音を楽しむ”ことを知り、好きな音楽の仕事がしたい!とOLをやめてオリコン株式会社に9年所属。旅行業界に転職後、副業で旅・エンタメ関連のWEBで執筆するも、音楽への愛が止められず出戻り人に。愛情込めまくりのレビューやライヴレポを得意とし、ライヴシチュエーション(ライヴハウス、ホール、アリーナクラス、野外、フェス、海外)による魅え方の違いにやけに興味を示す、体感型邦楽ロック好き。最愛のバンドがついに復活してくれてもう泣くしかない。

OKMusic編集部

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