ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!

ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
2018年ももうすぐ終わりを迎えます。毎年思うことが1年が過ぎるのが本当に早いですね。この季節は年間ベストアルバムなどを選出する原稿を依頼されるのですが、そうなると否が応でもこの1年間を振り返る作業を強いられます。今年もいい作品やいいライヴに出会えた1年だなと感じつつ、来年もいい音楽との出会いを期待したいものです。今回は12月ということでアーティストも季節感を念頭に置いた上、楽曲を制作する機会が増えます。ここではド直球な選曲で、この寒い時期に聴くと、なおさら沁みるナンバーをチョイスしてみました。
シングル「クリスマスソング」/back number
「libido」収録シングル「スノウドロップ」/FOMARE
「ホワイトアウト」収録ミニアルバム『my』/reGretGirl
「All I Want For Christmas Is You」収録アルバム『PANTY RAID』/ZEBRAHEAD
シングル「Please Come Home For Christmas」/BON JOVI

「クリスマスソング」(’15)
/back number

シングル「クリスマスソング」/back number

シングル「クリスマスソング」/back number

まさにこの時期に聴くのにぴったりの曲だろう。TVドラマ『5→9〜私に恋したお坊さん〜』主題歌になった楽曲で、始まりから完全にクリスマス仕様になっている。好きという気持ちを上手く伝えられない男性を主人公に据えたラヴソングゆえに、歌詞と自分の感情が重なる人も多いのではないだろうか。“サンタ”“トナカイ”というワードを含め、back numberなりのストレートなアプローチが奏功している。この曲は小林武史がプロデュースに関わり、壮大な雰囲気を持つ珠玉のバラードに仕上っており、何度聴いても切なくも温かい気持ちにさせられる。この絶妙なバランス感も実にbuck numberらしい。

「libido」(’18)/FOMARE

「libido」収録シングル「スノウドロップ」/FOMARE

「libido」収録シングル「スノウドロップ」/FOMARE

今や人気急上昇中の群馬県高崎市発の3ピースバンド、FOMARE(フォマレ)。表題からも分かる通り、冬をコンセプトに敷いた4曲入りのニューシングル「スノウドロップ」をリリースしたばかり。もともとメロディーセンスに定評がある彼らだけに、その美点に磨きをかけた楽曲がずらりと並んでいる。特に冒頭を飾るこの曲はイントロから冬感満載の哀切なギターにいきなり心を鷲掴みにされてしまう。《去年の冬の記憶の欠片が突き刺さる》の歌詞も印象的で、聴く人によってさまざまなイメージが思い浮かぶでしょう。ちなみにボーナストラックにはジョン・レノンの「Happy X-mas」(War Is Over)を取り上げており、緩急の起伏に富むアレンジもお見事。冬仕様の最新シングルを聴いてみてほしい。

「ホワイトアウト」(’17)
/reGretGirl

「ホワイトアウト」収録ミニアルバム『my』/reGretGirl

「ホワイトアウト」収録ミニアルバム『my』/reGretGirl

大阪を拠点に活動する3ピースバンドで、女々しい歌詞を掲げながら、切なくもハイトーンで歌い上げるヴォーカルがインパクト大。この曲のMVは飛躍的な再生回数を記録し、大きな話題を呼んだ。男女の恋愛における、ある意味振り返りたくないような心の傷を真正面から歌詞にした楽曲は誰しも共感を覚えるのではないだろうか。切なくて悲しい気持ちに胸をえぐられてしまうけれど、力強い楽曲のパワーがそれさえも乗り越えて前に進んで行こう、と背中を押してくれるようだ。この季節に聴くと、より一層染み入る楽曲です。

「All I Want For Christmas Is You」
(’09)/ZEBRAHEAD

「All I Want For Christmas Is You」収録アルバム『PANTY RAID』/ZEBRAHEAD

「All I Want For Christmas Is You」収録アルバム『PANTY RAID』/ZEBRAHEAD

ここでは冬に熱くなれるアッパーチューンを取り上げたい。アメリカ発の陽気なミクスチャーロックバンドで、ここ日本にも数多く来日している。クリスマスの定番ソングと言えるマライア・キャリーの楽曲を、自分たち色にしっかり消化した好カバーを披露。オリジナルの空気感を大きく壊さず、適度なエッジ感がねじ込んで、ZEBRAHEADの武器と言えるラップ調ヴォーカルも炸裂。哀切なメロディーラインとパンキッシュな躍動感がうまく溶け合っている。クリスマスのパーティー気分を盛り上げてくれる楽曲だ。

「Please Come Home For Christmas」
(’09)/BON JOVI

シングル「Please Come Home For Christmas」/BON JOVI

シングル「Please Come Home For Christmas」/BON JOVI

甘い、甘いクリスマスを送りたい方にはこの曲を捧げましょう。アメリカのブルース・ピアニスト/シンガーであるチャールズ・ブラウンが61年にヒットさせた楽曲を、ジョン・ボン・ジョヴィがこれ以上なくエモーショナルに歌い上げてます。これは本家を超えた名カバーと言ってもいいでしょう。MVではスーパーモデルのシンディ・クロフォードとジョンが濃密なキスシーンを繰り広げ、観ているこちらが頬が赤くなってしまう映像になってます(笑)。恋人と甘い時間を過ごしたい人には最高のBGMになると思います。

TEXT:荒金良介

荒金良介 プロフィール:99年からフリーの音楽ライターとして執筆開始。愛読していた漫画『ジョジョの奇妙な冒険』(登場人物に洋楽アーティスト名が使用されていたため)をきっかけに、いきなりレッド・ツェッペリンの音源を全作品揃える。それからハード・ロック/ヘヴィ・メタルにどっぷり浸かり、その後は洋邦問わずラウド、ミクスチャー、パンクなど、激しめの音楽を中心に仕事をしてます。趣味は偏ってますが(笑)、わりと何でも聴きます。

OKMusic編集部

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