お正月休みなんてのは、本当にあっと言う間ですね。すでにバタバタと通常営業が始まっている方がほとんどと存じますが、個人的にはそんな時こそふと立ち止まって、過ぎて行った物事を咀嚼したい気分になったりするわけです。2014年って、どんな一年だったかなと。『NHK紅白歌合戦』をはじめ、年末はスペシャルな歌番組がたくさんあったので、そのへんの話題も含めて印象に残ったアーティストや楽曲をピックアップしてみました。

1.「ピースとハイライト」('13)/サ
ザンオールスターズ

2014年は“進撃のサザン!”と銘打ち、アグレッシブな活動を展開した彼ら。その締めとも言える『紅白』で抜群のインパクトをもってお茶の間を賑わせ、放送後のチャート伸び率が最も大きかったのがこの曲だということは、もはや周知の事実ですよね。日本の社会情勢、世の中に渦巻く不安がテーマゆえ、何やら根も葉もない過剰反応も聞こえてくる昨今だけど、歌詞やパフォーマンスの意味を限定しすぎるのはそれこそ“都合のいい解釈”なのかなと思います。未来を希求して、世間をザワつかせるサザン。2015年はオリジナルアルバムのリリースもあるし、またもや波紋を投じてくれるのではないでしょうか。

2.「NIPPON」('14)/椎名林檎

NHKサッカー番組のテーマ曲だったので、『2014年度FIFAワールドカップブラジル大会』で耳にした人も多いはず。イントロの力強いドラムに高鳴るブブゼラ、“楽しんだ上で、必ず勝ちに行く”という思いがたぎった詞など、タイアップとしてしっかりと機能していて、椎名林檎らしさもエネルギッシュに爆発している点が痛快です。いわゆる応援ソングって稚拙なものが大半の中、こうして表現豊かに仕上げてこられると、さすがに彼女のカリスマ性を再確認せざるを得ません。同作で『紅白』にも出場。この曲も何やら物議を醸したわけですが、そうやっていろんなふうに捉えられる歌って、それだけでひとつの価値がある気がしませんか?

3.「とびら開けて」('14)/神田沙也
加・津田英佑

映画『アナと雪の女王』のメガヒットで飛躍の年となった神田沙也加。年末には『紅白』にも『MUSIC STATION SUPERLIVE 2014』にも登場し、「生まれてはじめて」「雪だるまつくろう」といったナンバーを披露しましたが、劇中で最もミュージカルらしくてハンス王子(津田英佑)との掛け合いが楽しいこの曲も、すばらしい出来栄えだと思います。セリフあり、デュエットありの展開、ふたりの甘酸っぱいウキウキムードが微笑ましくて、ふとした時につい聴きたくなったり。映画でのアナとハンスの行方を知っているとちょっとモヤッとするところもあるけれど(笑)、それも含めて味わい深いのです。

4.「ray」('14)/BUMP OF CHICKEN

デビュー15周年を迎えた2014年は、7thアルバム『RAY』のリリースや初の東京ドーム公演、『MUSIC STATION』で地上波の音楽番組に初出演、さらにはバンド史上初のドキュメンタリー映画『BUMP OF CHICKEN“WILLPOLIS 2014”劇場版』公開と、ファンを大いに楽しませてくれたバンプ。そのアルバムタイトル曲が「ray」で、負の感情をも受け入れて乗り越えようとするさまが、彼らの懐の深さを象徴していると言えるでしょう。軽快なダンスビートとキラキラしたメロディーの中、長い歩みを経たからこそ歌える《生きるのは最高だ》のフレーズは涙が出るほど眩しいのです。そう言えば、去年は黒地にでっかく“RAY”とプリントされたTシャツ着た人をなぜか各所で異常に見かけました(笑)。

5.「ふな ふな ふなっしー♪~ふなっし
ー公式テーマソング~」('13)/ふな
っしー

ご存知、千葉県船橋市発の“梨の妖精”。このデビュー曲は2013年発表ですが、ふなっしーが飛躍的にお茶の間に浸透したのは2014年だと感じます。なんでも去年の経済効果は約8千億円とか!! 「ふな ふな ふなっしー♪」はHR/HM好きなふなっしーの趣味を生かした激しくもポップな“ふなメタルロック”に仕上がっていて、ザクザクしたギター、ヘヴィな高速ドラムが鳴り響くというゆるキャラらしくないところが素敵だなと。“梨汁ブシャー”“ヒャッハー!”の決めセリフも盛り込まれ、MVではあの凄まじい跳躍にヘッドバンギング、キレキレのダンスも。作詞・作曲はふなっしー、編曲・プロデュースはTHE ALFEEの高見沢俊彦が手がけ、オリコン週間8位に輝いたポジティブソング。聴けば元気に♪

著者:田山雄士

OKMusic編集部

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