ミック・ロックが撮った名盤5作の名曲5選

ミック・ロックが撮った名盤5作の名曲5選
デヴィッド・ボウイ、クイーン、ブロンディ、ルー・リード、イギーポップといった70年〜80年代を代表する数々のアーティストをカメラに収めて世に伝えたフォトグラファーのミック・ロックが11月18日に向こうの世界へ旅立ちました。彼が最も知られるのはボウイのジギー・スターダスト時代のライヴ写真をはじめとするセッションですが、今回は彼が撮影した写真が使われたジャケット作品をセレクト。その中から珠玉の5曲を紹介します。
「The March of The Black Queen」収録アルバム『QUEEN II』/Queen
「Raw Power」収録アルバム『ロー・パワー』/Iggy and the Stooges
「Walk On The Wild Side」収録アルバム『Transformer』/Lou Reed
「Do You Remember Rock 'n' Roll Radio?」収録アルバム『End of the Century』/The Ramones
「I Love Rock 'n Roll」収録アルバム『I Love Rock 'n Roll』/Joan Jett

「The March of The Black Queen」
(’74)/Queen

「The March of The Black Queen」収録アルバム『QUEEN II』/Queen

「The March of The Black Queen」収録アルバム『QUEEN II』/Queen

ミック・ロックが手掛けた作品の中でも群を抜いて世に知られているのはクイーンの2ndアルバム『QUEEN II』。同写真はクイーンの『Greatest Video Hits 1』にも起用されています。ミックの訃報に際し、サー・ブライアン・メイは自身のInstagramにて『QUEEN II』のジャケット写真を掲載し、バンドの歴史のみならずロック音楽史の最高傑作とも称される作品のカバーデザインをしたミックに対し、「クイーンを象徴するイメージを撮った写真家」として彼の功績をたたえています。また、後に制作された「Bohemian Rhapsody」のMVをこの写真がインスパイアしたことも言及しています。収録曲の全てが名曲ではありますが、コーラスワークの美しさが際立つブラックサイドのこの曲をチョイスしました。

「Raw Power」(’73)
/Iggy and the Stooges

「Raw Power」収録アルバム『ロー・パワー』/Iggy and the Stooges

「Raw Power」収録アルバム『ロー・パワー』/Iggy and the Stooges

イギー・ポップと聞いて真っ先に頭に思い浮かぶイメージが、他ならぬミック・ロックが撮影したアルバム『ロー・パワー』のジャケット。リリース当時は『淫力魔人』という邦題がつけられ、イギー・アンド・ザ・ストゥージズ名義でリリースされたアルバムはデヴィッド・ボウイによってミキシングされました。しかし、ヒットにはつながらず、レコード会社からも契約解除され、その後74年にストゥージズは解散。後に再結成を果たし、97年にはこのアルバムをイギー本人がミックスし直して再リリースをしたという逸話も残っています。ピックアップしたのはアルバム表題曲「ロー・パワー」。ルーツ・オブ・パンクと呼ばれるストゥージズのガレージサウンドは必聴。

「Walk On The Wild Side」(’72)
/Lou Reed

「Walk On The Wild Side」収録アルバム『Transformer』/Lou Reed

「Walk On The Wild Side」収録アルバム『Transformer』/Lou Reed

ミック・ロックが手掛けたジャケットの中でもアーティスト性と時代の空気感を色濃く打ち出した作品がルー・リードの『Transformer』です。デヴィッド・ボウイ、ミック・ロンソンがプロデューサーとして名を連ねたこのアルバムは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのフロント・マンだったルー・リードのソロ2作目にして彼の代表作、ロック史にその名を深く刻んだ名盤となりました。今回ピックアップした邦題「ワイルド・サイドを歩け」はスザンヌ・ヴェガ、バネッサ・パラディなど多くのアーティストによってカバーされたルー・リードを代表する曲のひとつ。ポエトリーディングのような歌を聴きながら70年代のニューヨークに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

「Do You Remember
Rock 'n' Roll Radio?」(’80)
/The Ramones

「Do You Remember Rock 'n' Roll Radio?」収録アルバム『End of the Century』/The Ramones

「Do You Remember Rock 'n' Roll Radio?」収録アルバム『End of the Century』/The Ramones

ラモーンズ作品の中で最もヒットした作品でありながら問題作的に扱われるのが5作目『End of the Century』。ミック・ロックがシャッターを切ったジャケットもまた賛否両論あったようですが、ビートルズの『レット・イット・ビー』などで知られるフィル・スペクターがプロデュースしたアルバムで、今回ピックアップしたのはロック好きなら知らぬ者はいないラモーンズの代表曲のひとつ、邦題は「思い出のロックンロール・ラジオ」。それまでのバンドサウンドには見られなかったポップさと軽快さが取り入れられ、後世に残るロックンロールのバイブル的な作品へと成り上がりました。当時を知らないけどエモさを感じてしまう邦題のインパクトも半端ないですね。

「I Love Rock 'n Roll」(’81)
/Joan Jett

「I Love Rock 'n Roll」収録アルバム『I Love Rock 'n Roll』/Joan Jett

「I Love Rock 'n Roll」収録アルバム『I Love Rock 'n Roll』/Joan Jett

ロックの殿堂入りを果たしたフィーメール・シンガー、ジョーン・ジェット。彼女の代表作のひとつが「I Love Rock 'n Roll」。今作のオリジナルはアローズによるものですが当時のセールスは振るわず、曲が生まれて7年後の82年、ジョーン・ジェットのバンドによるカバーによって大ヒットを記録した作品です。79年、ジェットはセックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズ、ポール・クックと初レコーディングした後、自身のバンドであるザ・ブラックハーツで再レコーディングしてリリース。すると、ビルボードで1位を獲得。そのジャケットを撮影したのがミック・ロックでした。日本ではL'Arc〜en〜Cielがカバー、2010年にCMソングとして放送されていました。

TEXT:早乙女‘dorami’ゆうこ

早乙女‘dorami’ゆうこ プロフィール:栃木県佐野市出身。音楽を軸に、コンサート制作アシスタント通訳、音楽プロモーション、海外情報リサーチ、アニメや人形劇の英語監修及び翻訳、音楽情報ウェブサイトにて執筆を担うパラレルワーカー。

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