L→R 美寿々(Ba&Vo)、千陽(Gu&Vo)、ひな(Dr&Cho)

L→R 美寿々(Ba&Vo)、千陽(Gu&Vo)、ひな(Dr&Cho)

【nolala インタビュー】
飾らない自分のまま
曲を作っていきたかった

自分が思うことだけを書くほうが、
負担なく楽しく書ける

今回、歌詞がよりストレートになったという印象がありましたが。

千陽
それが本来の自分なんだと思います。学生時代、実は国語が一番苦手だったんです(笑)。RADWIMPSが好きだったので、文章力がないのに比喩的な表現を使って“もしかしたらこういう意味かも!?”とあとから聴いた人がハッとするような曲を書きたくて、nolala初期は頑張っていたんですけど、不得意すぎてよく分からない曲になっちゃってたんです。なので、最近はもう自分が思うことだけを書こうって。そういうふうに書いているほうが、負担なく楽しく書けるんですよ。

歌詞がよりストレートになってきたぶん、歌詞のストーリーもより具体的になって、より胸に迫るものになったと思います。そこがnolalaの大きな魅力だと改めて思ったのですが、リード曲の「明日が最後でもいいと思えるように」もタイトルからしてストレートで、全然飾ろうとしていないところが痛快です。この曲はバンドをやっていることを反対されて、実家を出禁になったことをきっかけに作ったそうですね。

千陽
そうなんです(笑)。

出禁になったことは決して良かったとは言えませんが、《幸せの価値を他人に決められたくはない》《幸せの価値は自分で決めるの》という歌詞のとおり、改めて決意するきっかけにはなったのではないでしょうか?

千陽
出禁になったことだけが、そう思ったきっかけではなくて。私の地元は音楽が盛んではなかったので、友達もバンドをバカにする人ばかりで。たまに会っても、もうみんな子供もいて、“いつまでバンドなんてやってるの!?”って笑いながら言われるんです。以前はそういう言葉に影響されやすかったんですけど、バンド活動を続ける中で、バンド仲間とか、音楽仲間とか、音楽に対してポジティブな友達が増えてきて、そういう子たちとしゃべっていると、人の言葉に影響されて、自分の感情を惑わされる時間って本当にもったいないと思いました。そんな時間があるんだったら、曲作りもできるし、TikTokを1本更新できるし、できることはいっぱいあると思ったというか、そういうことにようやく気づけたんですけど、それって遅いって思ったんです。でも、私と同じように気づけていない子たちもいると思って、そういう子たちにも時間を無駄にしないようにってことが伝わればと思って、この曲を書いたんです。

まさに同曲のMVはそういう曲のメッセージがより多くの人の人生に重なるような内容になっていますが、歌詞を書く上で意識したことはありましたか?

千陽
エールを送るだけでは“頑張ろう!”と言われても、絶対に“私の苦しみなんてあなたに分かるわけない”と思われてしまうというか、私自身がそんなふうにひねくれて受け取るタイプなんですよ(笑)、だから、“私も嫌な想いをたくさんしたけど、こういうふうに思っているから、一緒に頑張っていこうよ”ということが一曲の中で伝わるように自分の人生も絡めつつ、新しいことにも気づいてほしいと思って最後は前向きに終われるようにしました。

ところで、曲作りを進める上で曲のバラエティーも意識されたと思うのですが。

千陽
もともと美寿々さんが何曲か書くという話もしていたので、最初に全体の曲のテンポ感はこういう割合でやっていきたいと決めた上で進めていたんですけど、“速い曲を書きます”と言ってできるものでもなくて。もともとミドルやスローテンポの曲が好きなんですよ。なので、“今、こんなテンポの曲が揃っています。美寿々さん、このテンポの曲を書きませんか?”みたいにテンポを含めて書いた曲の進捗を共有しながら、なるべく最初に考えた割合になるように進めていきました。
美寿々
でも、本当にこういう曲を作りたいからってそういう曲ができるものではなくて(笑)。速いテンポのロックな曲を作りたいとは思っていたんですが全然できなかったので、それは“ごめん!”って感じなんですけど、12曲中、私が作った2曲は千陽ちゃんが作る曲とは別物になったとは思います。

いったん曲が出揃ったところで、“こういう曲もあったほうがいいな”とあとから作った曲もあったのですか?

千陽
“こういう曲もあったほうがいいな”と考えたわけではないんですけど、最初は2曲入れようと考えていた再録曲を1曲にして、代わりに入れた曲はありました。

なるほど。「ハルカゼ」の他にもう1曲、過去曲の再録を入れようと考えていたのですね。

千陽
はい。廃盤になっている1stミニアルバム『harmony』(2018年1月発表)に入っている「夏のこと」を再録しようと思っていました。その曲はnolalaのために初めて書いた曲だったんです。集大成に相応しいと思って、新しいアレンジを考えて、ふたりに送ったんですけど、新曲を増やしたいと思って、最後ギリギリのタイミングでもう1曲書いたんです。それが「メイプル渡辺201」という曲なんですけど。

OKMusic編集部

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