L→R ハシシ(MC)、nicecream(DJ&Performance)

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【電波少女】聴く時の気分で選曲が変
わる、コンピみたいなアルバム

前作『BIOS』から約2年振りとなる2ndアルバム『WHO』を7月8日にリリースする電波少女(でんぱがーる)。彼らと同じくインターネットでの活動を通過点にしたことがあるアーティストとのコラボ曲を多数収録した、聴き応えたっぷりの今作についてハシシ(MC)に訊いた。
取材:高良美咲

もともとはネット上での活動から始まった電波少女ですが、具体的にはどのような活動を行なってきたのでしょうか?

最初はインターネットでの楽曲投稿を主にゆるーくライヴをしてました。しかし、去年、一昨年あたりからライヴの下手さに焦り、以前よりライヴ活動を増やしています。ライヴ活動をやる中でもともと聴き取りづらかった歌い方を、やっぱりリリックを聴いてほしくて多少聴き取りやすくはしたりしました。電波少女は聴く人が聴いたらヒップホップでもラップでもない、ヒップホップでラップするクルーです。その分、ヒップホップを聴かない人には受け入れやすいかもしれません。DJ風の人がブレイクダンスします。

今回、7月8日にリリースされるアルバム『WHO』は前作『BIOS』から約2年振りとなる作品ですが、制作に取り掛かったのはいつ頃ですか?

制作自体は2年前から取り掛かってたんですが、1stアルバム『BIOS』で燃え尽きたモチベーションの回復やメンバーの脱退等、いろんな葛藤を繰り返して何度もリビルドしました。正直、今作は全体のバランスを考えて作る余裕がなく、出来上がったもので流れを作りました。なので、「SKIT」等は最後に足しました。楽曲は、ほとんど今作に入れるために作りましたね。前作はサンプリングだらけだったし、打ち込み多めでやりたいなという気持ちもありました。あと、今作は少し俗っぽくしたいなってのがありました。

駆け抜けるようなスピードであっと言う間に終わってしまうインパクト抜群な「OUTRO」は、アルバムの1曲目なのになぜ“OUTRO”なのでしょうか?

前作が生き物の名前を全曲に入れたコンセプトアルバムで、最後の曲が“be human”っていう曲だったので、今作は“OUTRO”から始まって人だらけのアルバムにしました。あとは、今作を作ってく上で、1stから3rdまでの物語みたいなのが作りたくなったので、3rdを“INTRO”から始まって“OUTRO”で終わらせるために、今回の2ndは“OUTRO”から始まりたいなって。意味が分かんないと思うし、俺も上手く説明できないんですが…自分にとってはとても意味のあることだったので、なんとかお願いしてやらせてもらいました。

今作はコラボ曲が多数収録されていますが、コラボ相手のセレクトや制作面での進行はどのように?

コラボ相手は自分の知り合いや友達で、なおかつインターネットでの活動を通過点にしたことがある人っていうのを条件に集めました。制作面ではノープロデュースで好きにやってもらったMCもいるし、かなりコンセプトやスタイルを指定してそれに寄せてもらったMCもいて、曲の雰囲気や気分でやりました。

「HIP HOP LIFE3 feat. 抹 a.k.a ナンブヒトシ,NOBY」は合いの手が入っていて、ライヴが想像できるような曲でした。

初めからライヴを意識したものを作ろうって決めてました。けど、思った以上にシリアスになっちゃいましたね。

電波少女としての、ライヴへのこだわりはありますか?

ライヴのこだわりというか、自分もnicecreamも早く一人前にライヴをできるようになって、来てくれたお客さんを楽しませれるように成長したいです。

「This world is クソゲー feat. SHAKABOOZ」はゲームのようなサウンドとクラブミュージックを融合した楽曲で、SHAKABOOZさんのザラついた声とハシシさんの声のコントラストも面白かったです。

この曲は彼の新しい魅力が引き出せればいいなと思い、いろいろ注文していつものスタイルからガラッと変えてもらいました。彼のバースの構成から声の出し方まで一緒に試行錯誤したので、それなりにバランスもとれて面白い曲になったと思います。

リード曲の「MO feat. NIHA-C」はメロディアスで歌詞も切ないですね。

初めからリード曲に持ってきたいと思っていたので、あえてありきたりなラブソングで、男だったらぐっと我慢するような気持ちをめちゃくちゃわがままに、自分勝手に歌いました。NIHA-Cがカッコ良くハマったので、ぜひ聴いてほしいですね。

「オルタネートエラー feat.トップハムハット狂」はどこかポップで、広がりのあるメロディーが耳に残りました。

このビートを作っているDYES IWASAKIとラッパーのトップハムハット狂はFAKETYPE.というクルーで活動していて、以前から彼らの作品に参加させてもらったり、ライヴもよく一緒にやったりしていたんです。自分はふたりの音作りやラップを尊敬してるし、いつも刺激をもらっているので、この作品では思いっ切りFAKETYPE.の世界をやってもらって、それを電波少女の音に消化できたらいいなと思って作りました。いつもとは別のアプローチでうまく引っ張れたかなと思っています。

最後を締め括る「INVADER feat. RAq」は、アルバムから先行して4月29日からi Tunes Music Store限定で配信をしていますが、聴いた方からはどのような反響を得ていますか?

賛否両論といった感じでしょうか。攻めた音と攻めたテーマだったので、そうなるのは分かってたし、実際にいろんな意見をもらえて嬉しかったです。理解力には個人差があると思いますが、みんな真剣に聴いてくれたんだな~と思って。RAqが知的なリリックで自分が言いたかったことを補足してくれててうまく仕上がりました。

リリックを書く上では、もちろん語感を意識していると思うのですが、それ以外にこだわっていることは?

作詞は“語感”“メッセージ”“普段の言葉使い”という縛りの中でやってるので、パズルを組み立てるような作業でやってます。聴いた人に自分の気持ちが伝わってると嬉しいですね。

アルバムタイトル“WHO”に込めた意味とは?

俺らは誰で、消えてったのは誰で、この作品に参加したのは誰だ、みたいな意味を込めました。後付けっぽいんですが、作り終えた後の賢者タイムの“ふぅ…”っていうのもかかってます。

本作の中でも思い入れのある楽曲、印象深い楽曲は?

全曲それぞれありますが…個人的に思い入れが強いのは「Earphone feat. Jinmenusagi」です。理由は曲がとかじゃなく、Jinmenusagiに対しての思い入れだったりで、今でも一緒に曲を作ってるっていう自己満もあるけど、もちろん曲としても気に入ってて。珍しく頭からポジティブな内容だからってのもあったり、お気に入りです。

いろいろなコラボもあって、電波少女以外の要素もたくさん詰まった一枚ですが、出来上がってみてどのようなアルバムになったと思いますか?

良くも悪くもコンピみたいなアルバムになったと思うので、聴く時の気分で選曲が変わるんじゃないかなと思います。まとまりはないかもしれませんが気合いを入れて作ったのでクオリティーは保証しますし、楽しいアルバムだと思います。次につながる良いものができました。改めて、協力してくれたみなさん、ありがとうございます。

7月20日には今作で関わったアーティストを多数迎えて、電波少女のワンマンライヴを行ないますが、どのようなライヴが期待できそうですか?

大きな箱ではありませんが、初めてのワンマンライヴで不安も大きいです。それでも等身大でぶつかってみんなを楽しませられたらと思います。ぜひ、俺らの不安そうな表情を見て楽しんでください。

最後に、リスナーに伝えたいこと、メッセージがあればお願いします。

初めて聴いてくれたみなさん、こんな俺らを見つけてくれてありがとうございます! これからもっと成長して良い作品を作っていくのでよろしくお願いします。そして、昔から応援してくれてるみなさん。もともと6人いた電波少女も今では2人(内、初期メンバー1人)になってしまいましたが、ガタガタでも電波少女があるのはみんなのお陰です。無事に2ndを出すことができました。これからもみんなの期待に応えたり裏切ったりしてくので変わらずよろしくお願いします。つまんなくなったら速攻CD叩き割ってください!
『WHO』
    • 『WHO』
    • RCSP-0059
    • 2015.07.08
    • 2678円
電波少女 プロフィール

デンパガール:2009年、インターネット動画投稿サイトに突如姿を現した数名の個性派MC、TMで結成。幾度かのメンバー加入と脱退を経て、現在はMC担当のハシシとDJ&パフォーマンス担当のnicecreamの1MC1DJで活動中。15年7月8日、前作から約2年振りとなる2ndアルバム『WHO』をリリースする。電波少女 オフィシャルHP

OKMusic編集部

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