Ran

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【Ran インタビュー】
自分自身に向き合って
嘘のないものを詰め込めた

独特の言語表現を持つシンガーソングライターのRanが、デビューミニアルバム『無垢』を完成させた。今作は10代最後の作品ということもあって、渾身の全6曲からは希望だけで収まらないリアルな想いや、自分自身との葛藤に触れることができる。

“自分を醜くさせるもの”という
コンセプトが常にある

幼少期から音楽が大好きなRanさんですが、ご自身で音楽を作りたいと思ったのは何がきっかけでしたか?

幼い頃から歌うことが好きで、ギターで弾き語りがしたいと思ったのが始まりでした。ギターが弾けるようになると今度は自分の曲が欲しいと思うようになって、初めてできた曲がミニアルバム『無垢』にも入っている「靡かない」です。今回は当時にできていたものをブラッシュアップして収録しています。

音楽配信アプリ『Eggs』内の総再生数が74,000回を超えるなど、楽曲配信を始めてからさらに注目を集めていますが、今どのような心境ですが?

私が作ったものが配信というかたちで世に放たれて素直に嬉しいですし、聴いていただいた方がどんなふうに受け取ってくれたのか知ることができるのも楽しいです。そこからまたいろんな想いが生まれたり、曲作りのヒントになったりしています。

今作『無垢』はデビューミニアルバムですが、どんなイメージを持って制作していきましたか?

“自分を醜くさせるもの”というコンセプトが自分の中に常にあるのですが、『無垢』はそれを詰め込んだものになったと思います。完成するまでにたくさん自分自身に向き合いました。いい意味でその括りにとらわれず、全てテイストの違うものが出来上がったので良かったです。ひとつひとつに物語があって、そこを楽しんでいただけたら嬉しいです。

『無垢』には怒りや窮屈な気持ち、それが解き放たれていく様子など、Ranさんの喜怒哀楽が描かれているのが印象的です。今回4人のアレンジャーの方が参加されていますが、どんな意見交換をされたのですか?

私はギターで曲を作っているのですが、アレンジのイメージを持たずに作った曲もあります。なので、“どういう方向性のサウンドにしていくか”とか、“その曲にはどんな想いがあるか”、逆に“こういう想いが伝わってきた”という意見も聞きながら楽曲のイメージを共有して、アレンジャーの方にお任せした楽曲も多いです。私の声とギターで作った時のスピード感やベクトルはそのままに、同じ方向性でアレンジしていただいています。

1曲目の「黒い息」はアーティストとしての葛藤や、自分と向き合うことの苦しみを感じる一曲でした。嘆くような弱々しさがあるのに強い生命力も感じるサウンドで、自分の中にある想いを曝け出したような印象です。

その通りで、その時に感じていたことをそのまま歌にしました。人、視線、言葉、思考、全てから逃げることで立っていられる。そんなことを歌っています。作った時の私は柔軟性とか物事の受け入れ体制が整っていなくて、起きること全てが自分を引きずりおろしてしまうように感じていたんです。歌詞がかなりストレートなので、アレンジが上がってきた段階から、この曲はひとつの節目になるだろうと思っていました。私のありのままを綴ったこの曲は『無垢』に相応しいと思ったので1曲目に収録しています。

今回はアー写とジャケ写も黒ですが、今の自分を表現するのが黒だと思った理由もお聞かせください。

目から得た情報は大きいので、自分のこともいろんな色に例えたくなるのですが、『無垢』に入っている曲から見て私の周りにあるものは黒かったと思ったので、今回は黒で表現しています。
Ran
ミニアルバム『無垢』

OKMusic編集部

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