L→R 匠(Ba)、ちなみ(Vo&Gu)、大吉(Gu)

L→R 匠(Ba)、ちなみ(Vo&Gu)、大吉(Gu)

【Bamboo インタビュー】
自分たちが思うポップを
詰め込んだ会心のEP

“破天荒ポップロック”を掲げて活動している3ピースバンド、Bambooが1st EP『SCRAMBLE POP』をリリース。彼らのキャラクターや凝ったアレンジが堪能できる新作についてはもちろん、結成からの歩みなどについても幅広く訊いた。

出会いは高校の軽音楽部、
コンテストで優勝&テレビ出演も

今回の取材にあたって、これまでの音源やYouTubeの動画などもチェックさせてもらったんですけど、Bambooは人柄の良さがすごく伝わってくるバンドだと思いました。楽曲にもそれが自然と滲み出ている感じで。

ちなみ
ありがとうございます(笑)。確かに私は自分のことをそのまま曲に書くので、ポジティブからネガティブまで、人柄を全部隠さずに出しているつもりです。
新しいEPは特にそういう作風になったと思いますね。
大吉
親しみやすく感じてもらえるのは嬉しいです。

2019年1月には日本テレビ系のバラエティー番組『1億人の大質問!?笑ってコラえて』の企画に出演されたそうで。ちなみさんのキャラクターもあってか、反響がすごかったらしいですね。

ありがたいことに、たくさんの方が観てくださったみたいです。
ちなみ
『お父さんは好きですか?』というコーナーがあって、番組の方が下北沢を歩いてる人たちに街頭インタビューをしてたんですよ。“ヤラセじゃないの?”とか知り合いにも散々訊かれたんですけど(笑)、本当にたまたま友達といる時に取材を受けて。“私が小4くらいからお父さんは脳出血でずっと入院生活を送っていて、その間に始めたバンドをまだ一度も生で観せられたことがないんです”って話を何気なくしたら、“協力します!”と急に言われて、もうびっくりでしたね。

展開が早すぎて戸惑う感じもありましたか?

ちなみ
はい。バンドに私情を巻き込んでいいのかという葛藤があったし、病気のこともどう映ってしまうのかが不安で。でも、“ちなみが素直にBambooをお父さんに観せてあげたいんだったら、その気持ちを大切にすればいいんじゃない?”ってメンバーが背中を押してくれたので快諾させていただきました。最終的にはとてもいい経験になって良かったです。
怖さはもちろんあったけど、Bambooの存在を広めるにはこの上ない機会でしたね。実際、オンエアのおかげで僕らにすごく関心を持っていただけたりもして。ただ、そういう注目の集め方をしちゃったから、“『笑ってコラえて』に出てた人たちでしょ?”というイメージだけにはならないようにしようとか、番組の放送後は楽曲の良さやバンドとして評価してもらえることを意識しながら活動してきました。
大吉
そうだね。Twitterでたくさんの方がフォローしてくれたり、意見をいただくこともあって“表に立つってこういう感じなんだな”と学べた部分はありました。いろんな声を聞くことで“どうすればもっと楽しんでもらえるんだろう?”って考えるきっかけにもなったし。

YouTubeのコメント欄には純粋に音楽で評価してくれている声が多かったように感じましたよ。

ちなみ
めっちゃありがたいですね。私たちの楽曲がもっと広まっていくように頑張りたいです。

Bambooは高校の同級生で組んでもうすぐ6年が経つそうですが、バンドの結成から現在に至るまでの話も聞かせてください。

ちなみ
3人とも軽音楽部の活動が盛んな高校へ行きたいと思っていて、そこに入部して出会ったのが結成のきっかけなんです。なかなかハードな部活で、新1年生同士ですぐに経験者を集めた選抜バンドがひとつだけ組まされるんですよ。それによって、選ばれなかった1年生は“頑張らなきゃ!”みたいな感じになるので、全体のモチベーションがメラメラと上がるっていう。
ちなみと大吉は選抜バンドに入れたんですけど、当時ギターヴォーカルだった僕は歌が下手くそでオーディションに落ちちゃいまして…。代わりにリードギターを勧められたものの、それは自分的に納得がいかなくて。で、新しいことを始めるのもいいかなと思って、今度はベースをやってみたくなったんです。
ちなみ
たっくん(匠の愛称)は、最初は別のバンドにいたんだよね。1年生の夏頃になると各自が好きなメンバーで組み直していい時期が来るんですけど、そのタイミングで入ってくれたんです。
同学年の中でもふたりはすごく実力があったし、ちなみの作る曲も加入する前から好きだったんで。一緒にやってみたい気持ちは強かったですね。

その後は各種コンテストでグランプリに輝いたりもして。

山あり谷ありですけどね。高1の時にライヴハウスが主催するU-16の大会で最優秀賞を獲ってイケイケになったり、と思ったら高2の半ばでズドーン!と落ちて解散しかけたり(笑)。
ちなみ
さっきも言った通り、ルールが厳しい部活で。朝練に遅刻してしまうと、学校の練習場所が2週間使用禁止になるんですよ。でも、私は朝が弱く、連帯責任でメンバーに迷惑をかけちゃったりして。そんな自分に不満が溜まるうちに、バンドがゴタついてしまったことがありました。
大吉
逆に、方向性の違いでうまくいかなかったことはないよね。そもそも3人とも好きな音楽がバラバラなので。
ちなみ
そうそう。だからこそ、型にはまらないでいられるっていうスタンスなんです。で、モヤモヤしながらも頑張ってバンドを続けていた時期に書いた曲が「なくな、少年」(2018年4月発表のアルバム『Bamboo』収録曲)なんですけど、この曲のおかげで高3の夏に出た軽音部の甲子園みたいな大会で優勝することができて、どん底からまた浮上しました!
部活を引退したあとの卒業までの期間にアルバム『Bamboo』を作ったんですけど、出来上がった音源を聴いているうちに、やっぱりこのバンドをまだまだ続けたくなったんです。それで今に至ります。
L→R 匠(Ba)、ちなみ(Vo&Gu)、大吉(Gu)
 EP『SCRAMBLE POP』

OKMusic編集部

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