L→R クニハラ コウジ(Ba)、タカクラ ユウキ(Dr&Cho)、ナガノ ユウキ(Vo)、イノウエ ダイスケ(Gu)、ミシマ リョウヘイ(Gu&Cho)

L→R クニハラ コウジ(Ba)、タカクラ ユウキ(Dr&Cho)、ナガノ ユウキ(Vo)、イノウエ ダイスケ(Gu)、ミシマ リョウヘイ(Gu&Cho)

【buriki】今の僕たちの全てを思い残
すことなく詰め込めた作品

前作のリリースから1年、ベースのメンバーチェンジを経て“バンドとして5人でひとつという意識がより強くなった”というburikiが、新体制となって初のアルバム『sign』を2015年1月14日にリリースする。
取材:高良美咲

2013年11月にリリースした初の全国流通盤ミニアルバム『さよなら仮面ヒーロー』リリース後、ツアーで各地を回ってみていかがでしたか?

タカクラ
自分たちの足で各地を回ることの大変さに気付きました。でも、それ以上に現地でburikiを待っていてくれる方に会える喜びと、それを支えてくれたたくさんの方々のやさしさに感動しました。そこから、もっとたくさんの人に聴いてほしい、届けたい、と今まで以上に強く感じるようにもなりました。大変なこともありましたけど、前回のツアーの経験全てが、今では僕たちに必要なものだったと感じています。

リリース後は、2014年4月にリーダー的存在であったベースのイシカワヨシノリ(ニケ)さんが脱退。その後はクニハラコウジさんが加入しましたが、加入後、何かバンドとして変わったところはありますか?

ナガノ
バンドとして5人でひとつという意識がより強くなったと思います。クニが入ってから5人でじっくり話す時間が増えましたし、当たり前のことなのかもしれませんけど、より5人でひとつのイメージを共有できている気がします。サウンドに関しては、クニは歌に寄り添うようなベースを弾いてくれるので、そこに引っ張られるようなかたちでバンド全体の音も少し温かくなってるんじゃないかなと思います。

リリースから1年経ち、バンドメンバーも変わり、今改めて振り返ってどのような作品になったと思いますか?

ナガノ
『さよなら仮面ヒーロー』というアルバムを出させてもらったことでたくさんの人に出会えたし、初めてのこともたくさん経験させていただきました。そういった意味ではまずburikiの序章というか、第一話の前の物語みたいなそんな作品になったと思います。

2015年1月14日に、新体制のbirikiとなって初のアルバム『sign』をリリースしますが、いつ頃から構想があったのですか?

ナガノ
構想自体は去年からありました。前のアルバムはすごく現実的で無機質なイメージで作ったアルバムだったので、『sign』というアルバムは温度というか、手で手に触れるようなアルバムにしたいと思ってました。今の僕たちの全てを思い残すことなく詰め込めた作品になったと思います。

他にも楽曲がある中での8曲ですか?

ナガノ
候補はたくさんありましたが、最終的にバランスやストーリー、コンセプトなど考えて、この8曲にすんなりと決まりました。曲を選ぶのに特に悩んだりとかはなかったです。ほとんどの曲が今回のアルバムに向けて作った曲です。同じようなことをやっていてもつまらないので、少しずつ新しいことに挑戦しつつ、でも自分たちが思うburikiっぽさみたいなものも壊さずに、自分たちがいいと思える曲を書きました。

制作段階で今作の主軸になった楽曲はありましたか?

ナガノ
1曲を選ぶのは本当に難しいです。ただ、「セナカガミ」という曲は、制作期間の少し悩んでいた時期にスタジオで5人で遊び感覚で合わせていたら、いつの間にか曲になっていて…5人で曲を作っていく上で分岐点になった曲ですね。

「セナカガミ」の最後の《怖いけど 走れ 走れ 今 走れ》などは、迷いや葛藤を描いた収録曲の中で、前向きさや強気な言葉がより一層際立っていると思いました。

ナガノ
やっぱり思ってないことは歌詞にはできないので、自分に正直にというのは意識しています。その中で自分なりの“納得のできる希望”みたいなものから逃げないことはこれからも大事にしていきたいですね。

リード曲の「エスケープ」は《ねぇ ねぇ ねぇ》という耳に残りやすいフレーズが印象的でした。この曲は、ライヴでも度々披露されていますね。

ミシマ
この曲をどう聴いてほしいかというのを考えるうちに、お客さんの目線になってライヴに取り組むことができるようになりました。ライヴで会場がひとつになれるような曲を作りたくてできた曲で、すでにライヴでは欠かせない曲となっています。初めてライヴを観た人も口ずさんでくれたり、“「エスケープ」はCDにならないんですか?”と言っていただくことが多かったので、ぜひ聴いてほしいですね。

同じくリード曲の「星に願いを」は一転して、バラードナンバーですね。

ナガノ
この曲は死んでしまった主人公の歌なんですけど、好きな人にはまだ会えるんです。彼女も主人公が見えてて…ストーリーとサウンドがリンクした短編映画のような曲になったと思います。

全体を通して、繊細さの中にも熱量のあるバンドサウンドが印象的でした。レコーディングやアレンジの際に意識したところは?

イノウエ
アグレッシブにいくとこは思いっ切りいって、でも今まであったburikiの繊細な部分も突き詰めていきながら曲を作り上げていった感じです。メンバーそれぞれがゆーつ(ナガノ)の歌詞の世界観を壊さないようにフレーズを考えることで、曲にもメリハリがでたと思います。

アルバムに名付けられた“sign”という言葉に込められた想いを教えてください。

タカクラ
表には出さないけど、自分が本当に伝えたいことや気付いてほしいことを意識した作品になってるので、そんなメッセージ性を込めて“sign”というアルバム名にしました。

今回のアルバムは、リスナーにはどのように聴いてもらいたいですか?

クニハラ
どの曲も物語としてすごく幅が広いものになったし、アルバム全体を通してもリスナーの方によっていろんな解釈の幅がある一枚になったと思います。表現の受け取り方は聴き手のみなさんの自由だと思うので、そこを楽しんで聴いてもらいたいです。同じ曲でも聴いた人それぞれで違った背景が見えたり、歌詞の解釈ができると思うし、サウンドにも多くの表現や想いを詰めた作品になっているので、僕たちの発信した楽曲をみなさんがそれぞれの価値観で共有して、曲を完成させてほしいです。

リリース後、1月16日より地元大阪の阿倍野ROCKTOWNからツアーが始まりますが、どのようなツアーにしたいですか?

ナガノ
またたくさんの人に出会って、いろんな意味で大きくなって帰ってきたいです。ライヴは僕たちにとって、待っていてくれてる方に目と目を合わせて届けられる唯一の場所なので、何よりも大切にしたい時間です。精一杯伝えたいと思います。まだburikiを知らない人も『sign』を一度聴いてみてください。
『sign』
    • 『sign』
    • BTRT-0002
    • 2015.01.14
    • 1944円
buriki プロフィール

ブリキ:2011年10月結成、大阪在住の5人組“ネガティブ”ロックバンド。13年11月に『さよなら仮面ヒーロー』を全国リリース。14年4月、リーダー的存在のイシカワヨシノリ(Ba)が脱退し、10月にクニハラコウジが加入。新体制初となるアルバム『sign』を15年1月15日にリリース。buriki オフィシャルHP

OKMusic編集部

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