いきなりですが、こないだ人生で初めて救急車に運ばれました。ケータイから119番を鳴らした時は、ドキドキしましたね。それから救急隊の方が来て、担架で運ばれて、病院までの移動中の車内ではさらにドキドキしました。いろいろ調べたところ、特に異常なしで大丈夫だったわけですが。これを機に食生活を改め、朝はウォーキングするようになりました。朝日を浴びると気持ちは晴れ晴れするし、澄んだ空気を吸うと目も覚めて、身も心も元気になる(気がします)。というわけで、朝や午前中に聴いて、テンションが上がる曲を選びました。みなさんも健康には気を付けてください。友達がふと言いました。「一番のお金持ちは健康だ!」と。そう、健康でなければ、こうして原稿も書けません。しみじみ。

1. 「AM11:00」(’03)/HY

沖縄出身の5人組、HYの2ndアルバム『Street Story』(03年発表)の冒頭を飾る1曲。最初にこの曲を聴いた時には、本当にびっくりしました。あまりにも名曲すぎて。作品自体もインディーズバンドながら、オリコン初登場1位を獲得した出世作です。バンドにとっても代表作であり、傑作と言って差し支えないでしょう。午前11時は朝なのか?と突っ込みを入れられそうですが、何よりサウンドの質感がさわやかで、澄んでいて、朝に聴くにはぴったりの曲調に仕上がっているんです。特にギターの音色が朝っぽくて、ぼんやりした目覚め気分にそっと寄り添ってくれます。

2. 「New Beginning」(’17)/dustb
ox

地元埼玉を拠点に活動するメロディックパンク・バンド、dustboxのニューアルバム『Thousand Miracles』がこれまた素晴しいんです。新ドラマー・YU-KIを迎え、2作目になる作品ですが、疾走感溢れるパンクチューンや凝ったリズムを用いた曲調もあり、作品トータルで楽しみます。そして、彼らの場合はデビュー時からキラキラしたメロディーが特に良く、SUGA(Vo&Gu)のハイトーンヴォイスは変わらぬ透明感を保ち続けています。この曲は朝の始まりにグッとテンションを上げてくれること間違いなし。曲名通り、毎日が新しい始まりという気分でスカッとさせてくれます。パンクはドタバタの荒々しい印象しかない、という方にはdustboxの美メロに是非触れてみてください。

3.「ハッピーライフ」(’03)/175R

6年振りに活動再開した175R。言わずもがな、この曲はメジャーデビューシングル曲で、彼らにとってもオリコン初登場1位をゲットした曲になりました。あっ、今気付いたのですが、リリース年はHYと同じ03年ですね。今年、活動再開後の彼らのライヴを観る機会があったのですが、いい意味で見た目も演奏もまったく変わっておらず、嬉しかったです。175Rらしい陽性エネルギー全開のパフォーマンスを見せつけてくれ、この曲も披露してくれました。ありそうでないド直球の曲名ですけど、軽快なリズムに乗って、一気に突き抜けるサビの高揚感は最高です。朝、パッと目覚めたい人はこの曲を聴くといいかもしれません。曲名自体が全てを物語るようなメッセージ性さえ感じます。ハッピーライフが一番です。しみじみ。

4. 「Horizon」(’16)/04 Limited
Sazabys

フォーリミの初の日本武道館公演(2月11日)は本当に素晴らしく、今もたびたび思い返すことがある。ガラガラの地元名古屋のライヴハウスから、武道館までの軌跡を辿るようなセットリストにもグッと来るものがあった。2ビートの豪快なパンキッシュナンバーから穏やかな歌メロを壮大に響かせるバラード風の曲調まで、全曲が武道館という舞台で華やかに咲き誇っていた。この曲は最新作『eureka』のオープニング曲で、アグレッシヴなパンクサウンドで突っ走っている。にもかかわらず、GEN(Vo&Ba)の透明感あふれるヴォーカルの力も大きいのか、スケールの大きな音色で聴き手を包み込むパワーも秘めている。朝にこの曲でシャキッと目覚めるのも悪くない。

5. 「Put Your Money On Me」(’17)
/THE STRUTS

ローリング・ストーンズやモトリークルー解散ツアーのオープニングにも抜擢された期待の新人。英国発の4人組、ザ・ストラッツは久々に出てきた実力派バンドと言えるだろう。ちょうど2月に晴れて日本盤がリリースされ、13日に単独公演で来日したのだが、グラマラスなロックスター然としてパフォーマンスで世代を問わず多くの観客を魅了した。特にフレディ・マーキュリーを彷彿させる歌唱力抜群のルーク・スピラー(Vo)はカリスマ性があり、観客とのコール&レスポンスをもちろん、常にフロアーを意識したエンターテイメント性を心がけ、ロックの楽しさを教えてくれる痛快なショーを見せてくれた。この曲のMVはまさにルークがベッドから起きたと思ったら、そこは公園のど真ん中という設定で、メンバーがファンに追いかけながらも闊歩する姿をコミカルに描き出している。曲自体もノリのいいロックンロールで、朝に散歩しながら聴きたくなるサウンドです。

著者:荒金良介

OKMusic編集部

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