2016年、俺が選ぶ邦楽ロック名曲アワ
ード5選

新年あけましておめでとうございます! 年も明けたばかり、正月休みをのんびり過ごしている人も多いかと思いますが、この原稿を書いているのはまだ年末(泣)。昔は年末になると、音楽雑誌等の「2016年、私が選ぶ名盤5選」といった企画で書かせてもらったもんですが。昨年はそんな機会もなかったので、俺が選んだ邦楽ロック名曲5選を勝手に紹介! 2017年も、ロックンロールが止まらない!!

「両成敗でいいじゃない」(’16)/ゲ
スの極み乙女。

2016年1月リリース、アルバム『両成敗』に収録されたこの曲。ワイドショーなどで、知った顔したコメンテーターに川谷くんがボロクソ言われてるのを見て、「俺は音楽をしっかり聴いた上で評価しよう」と、『両成敗』を聴き込んだのですが。これが捨て曲ナシの大名盤! こんなすげぇ音楽を作る人、音楽ライターとして肯定し続けなければならない!! と、陰ながら応援し続けていました。これからも外野のヤジを圧倒するような、スゲェ音楽を作り続けてもらいたいもんです!

「ワイルド・サイドを行け」(’16)/
GLIM SPANKY

2016年1月リリース、ミニアルバム『ワイルドサイドを行け』に収録されたこの曲。60~70年代のロック、ブルースを現代的な解釈で表現した、彼女らの懐かしく新しいサウンドに大興奮したし、こういうミュージシャンが出てきたことがすごく嬉しかったです。音楽が消費される時代になってしまい、音楽雑誌も減って、こういう仕事をしていることの生きづらさを感じていた昨今。この曲を聴いて、そもそもが世間から突き出した杭なんだから、生きる場所が見つからないなら見つけに行くしかねぇんだ!と奮起させられました。ワイルド・サイドを行け!

「ともに」(’16)/WANIMA

8月3日リリースのシングル「JUICE UP!」に収録されたこの曲。ライヴハウスシーンでは大きな話題と人気を集めていたWANIMAが、世間的な認知度を一気に上げたのがこの一枚。フェスでライヴを観てもものすごい勢いと求心力があって大興奮したし、「ここから何かが変わるんじゃねぇか?」と嬉しい予感をさせてくれました。僕は今、WANIMAも含めた若手バンドにキッズを動かすシーンが確実にあって、誰も言わないだけでバンドブームは来てると思ってるんだけど。こういうエネルギッシュで生命力に溢れた曲がキッズに支持されているという事実が、健全で前向きで本当に素晴らしいと思います!

「だいじょうぶ」(’16)/BLUE ENCO
UNT

6月29日リリース。現在、もっとも勢いのあるバンドのひとつであり、2016年に僕がもっとも夢中になったバンドがBLUE ENCOUNTでした。10月にはこの曲を掲げて、初の日本武道館ワンマンを行なったブルエン。《あなたを待ってた ぼくらは待ってた》と会場に集まったひとりひとりに歌いかけ、1万1000人のひとりも置いてけぼりにすることなく、本当の意味での一体感が生まれたライヴは本当に美しかったし感動的でした。1月にリリースされる、この曲を含むアルバム『THE END』は本当に名盤! ぜひ、アルバムでこの曲と「はじまり」を聴いて涙してほしい。

「ANOTHER STARTING LINE」(’16)/
Hi-STANDARD

10月4日リリース。一切告知ナシで16年振りにリリースされ、全国のロックファンが狂喜乱舞したこの作品。販売方法よりも驚いたのが、収録曲たちが圧倒的にハイスタの音で、めちゃくちゃカッコ良かったという事実だった。《I’m home again(家に帰ってきたよ)》と始まるこの曲。決してノスタルジーに浸ることなく、今に媚びることなく、真っ直ぐなハイスタサウンドを鳴らす3人に大興奮&大感動! そして、繰り返す《alright(大丈夫)》の言葉の力強さ。ロックでこんなに興奮したり、感動したり出来ているうちは、僕もまだまだ大丈夫そうです!

著者:フジジュン

OKMusic編集部

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