磯部正文(HUSKING BEE)

磯部正文(HUSKING BEE)

みんなを元気づけたいという
使命感にも助けられた

磯部正文(HUSKING BEE)

磯部正文(HUSKING BEE)

2000年には平林一哉さんの加入で4人編成になり、04年にリリースしたアルバム『variandante』は全曲が日本語の歌詞だったりと変化もしながら“ハスキンらしさ”を作り上げてきたわけですが、バンドが変わっていくことや他の人から意見をもらうことには前向きだったんですか?

本当につまらない男なんで、すぐ人に影響を受けるんですよ。だから、日本語で歌い始めたのも『PUT ON FRESH PAINT』を録るためにロスに行って、プロデューサーのマーク・トロンビーノに出会うんですけど、そこで“まともにしゃべれないのに、なぜ英語で歌ってるんだ?”って言われて“あぁ、本当にそうだな”と。空いてる時間に日本語で好きな曲を歌ってたら“日本語で歌ってる時の声量のほうがいいから日本語で歌う曲を聴いてみたい”と言われ、最初は日本語で歌うのは恥ずかしかったんですけど、ごねてもだんだん流されるから日本語の曲を作ったんですよね。それからeastern youthの吉野 寿さんや渋谷陽一さんにも勧められて、04年くらいには日本語で歌う面白さに染まってたんです。“日本人なんだから日本語で作るんだ”っていうチャレンジ意識も芽生えたんですけど、そうなると不思議と“何で英語で歌わないの?”っていう人も出現して、人って欲深いってことも分かったりしました(笑)。

05年に一度解散し、ソロプロジェクトのCORNERやMARS EURYTHMICSの結成もあって、当時は“HUSKING BEEとは違うことをやろう”という意識もあったそうですが、ご自分にとってどんな時期でしたか?

めちゃくちゃ重たかったかな? “苦しかった”とか“つらかった”とは言いたくない。言葉にしたいのは“身も心も軽くなかった”ってこと。止めたくて止めたわけじゃなく、止めざるを得なかった…でも、音楽は好きだからやりたくて、正直に言うと音楽をやることでしか音楽を好きでいられない感じにもなっていたし。ハスキンと違うことをやらなきゃって思っても、やればやるほど気持ちが軽くなれない。今思うと当時のメンバーには申し訳なくて、なかなか言葉で表現するには難しいです。

12年2月に行なわれた『DEVILOCK NIGHT FINAL』でHUSKING BEEを再結成、同年9月の『AIR JAM』は本格的な再始動を発表されましたが、その時はどんなお気持ちでしたか?

まだ迷ってたし、今とは全然違いますね。ハイスタの3人からもそそのかされて…いや(笑)、本当に背中押してもらってね。“みんな、ハスキンが聴きたいと思うよ”って言ってくださったけど、“本当なのかな?”って思ったりもしましたし、最初は“まぁ、やってみますけど…”っていう気持ちではありました。

それから徐々にHUSKING BEEで音楽を届けていくという想いが強くなっていった?

時間はかかってますけどね。東日本大震災があったあとで、みんなを元気づけたいって気持ちもあったから、その使命感に助けられたところもありました。11年に横浜スタジアムでの『AIR JAM』に磯部正文バンドで出演させてもらったあと、ハスキンで12年2月の『DEVILOCK NIGHT FINAL』、4月の『BAD FOOD STUFF』Zepp Sendai公演に出させてもらった時に、“せっかくやるなら全国のライヴハウスを回ったほうがライヴハウスのためになる”って思えるようになったので、その使命感も徐々に湧いてきて。それこそ最初の頃の“何か分かんねぇ”っていう感じに近いものがあって、その年の『AIR JAM』の前日は眠れなかったです。そのわりには声が出たんですけど(笑)。プレッシャーも大きくて、あれ以上の気持ちは今までないかな?

そんな磯部さんにとってのキーパーソンはどなたでしょうか? ここまでお話をうかがってきた中にもたくさんの方のお名前があったので絞るのは難しいかと思いますが。

選ぶのは難しいけど…奥田民生さんです。民生さんと同じ高校で3年間を過ごして、その間にもユニコーンは進んでいて、“俺も続くんだ”っていう気持ちである意味の目標になっていましたし、そのあとに僕は全然ジャンルの違う音楽を始めるけど、“絶対にどこかで会うんだ”って気持ちはずっとありました。民生さんの影響もありつつ日本語でも歌詞を書いて…だから、『variandante』は自分の中でユニコーンが出すアルバムみたいだなっていう感覚もあったんです。作品はもちろん存在感や佇まい、何から何までいろんなミュージシャンに影響を与えていますし、自分にとっても音楽を続ける中で重要なキーパーソンですね。

取材:千々和香苗

磯部正文 プロフィール

イソベマサフミ:パンクロックバンド、HUSKING BEEのヴォーカル&ギター。1994年7月にHUSKING BEEを結成し1996年にHi-STANDARD主催のレーベルPIZZA OF DEATHより横山 健プロデュースで1stアルバム『GRIP』をリリース。2010年にはソロとして初のアルバム『Sign in to disobey』を発表し、同年9月には横浜スタジアムで行なわれた『AIR JAM 2011』のトップバッターを務めた。HUSKING BEEでの活動と並行して、ソロでのライヴも頻繁に行なっている。HUSKING BEE オフィシャルHP

OKMusic編集部

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