Tsubasa Shimada(PRIZMAX)
presents『Wet Crate』
- 第45回 Costin Rp -
PRIZMAXのパフォーマーでありながらDJとしても活躍する島田翼が、長年集め続けた珠玉のレコードコレクションの中からお気に入りを紹介する、偏ったエゴ満載の連載企画。この機会にぜひ、ループミュージックの世界観に浸ってみてはいかがでしょうか?
2月は短いということもございますが、時間が早く感じました。
僕の2月は、自分の創作活動やインプットに時間を費やしておりました。その間もパーティーを主催することができたり、多くのブッキングをいただけたりしました。目の前のお客さんとの対話。プリズマックスのライブとは全く違う頭の使い方で集中力を使い果たしました。けれども毎回新しい刺激があって、ピュアで、楽しいんです。
昨今の日本では”ナイトクラブ”というと悪しき部分のみがクローズアップされ、偏見的な意見が一人歩きしてしまっている状況です。
ただ僕はありがたいことにここ日本で表向きな活動していて、なおかつ”クラブ好き”を公言できる特別な立ち位置だと思っているので(笑)積極的に、僕が大好きなカルチャーをあらゆる方法でシェアしていきたいな、と思っています。
ただ、パーティーとは究極の体験型アートだと思っています。反応をくれるお客さんがいないとパーティーは成立しませんし、それを深く読み取ってくれるDJなしに、パーティーとは言えないでしょう。
パーティーとはまるで、VR体験のようなもので、受身ではなく、能動的に感じ取っていただくアートであり、インタラクティブに作用するものです。
人伝の情報だけでその本質は共有できません。
その場所、その時間、そのにおい、その音楽、そこにいる人、これ以外にも多くのファクターが揃ってこその、究極の体験アートであります。
僕はしぶとく、しぶとく、続けていければと思っていますので、みんなで踊りましょう。
ダンサーとして活動している僕が、みんなで踊ろう、とか言うとまた本心が伝わりにくいのが厄介ですね。おどりなんて、なんだっていいんですよ。恥ずかしがるようなものではありません。古来の日本にも、盆踊りというみんなで踊る素敵なダンスがあるじゃないですか。盆踊りはディスコです。
先日のパーティーではZINEも販売させていただきました。自分の節目として、海外で撮ったポートレート写真をメインに、CDも封入した作品です。何者かわからない日本人のカメラを持った青年に、素直に写真を撮らせてくれた方々に感謝です。人間の本来の姿に戻ったような気がします。
手に入れてくれた方は、じっくり向き合っていただけたら嬉しく思います。
島田翼