電波無限大(the paddles、CAT ATE HOTDOGS、Re:name、Bye-Bye-Handの方程式)

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【電波無限大 インタビュー】
ミラクルが起きたと
感じられる曲ができた

歌うパートは
アミダくじで決めた(笑)

「サカサマデイドリーム」はアッパーでいながらお洒落な雰囲気もあって、非常に楽曲クオリティーが高いですね。

高木
僕が作ったデモにひこさんがギターを足してくれたことで、めっちゃお洒落になった気はしますね。ギターが入って一気に完成度が上がったことを感じたんです。

分かります。ところどころハモるのが絶妙です。

ひこ
本当ですか? めっちゃ嬉しいです(笑)。
柄須賀
イントロのギターは本当にいいと思う。

ギターに限らず楽曲自体に洗練感がありますし、サビもキャッチーですね。それぞれが歌うパートはどうやって決めたのでしょう?

柄須賀
これはもう、まさかのあみだくじで決めました(笑)。
高木
ラジオで流すことを考えると、できたら4分以内のほうがいいということでフル尺から少し縮めないといけなくなって。でも、それがちょうどいい具合に、1番をふたり、2番とCメロがひとりというふうに、サビ以外の部分をきれいに振り分けられるようになったんです。
汐田
で、それぞれが歌う場所をあみだくじで決めたあと、それぞれが自分の歌うパートのメロディーと歌詞を持ってくることになりました。僕はみんながこの曲に対してどういう歌詞を書くかということにすごく興味があったんですよ。僕はサカナクションが好きなんですが、山口一郎さんが歌詞を100通りくらい書いて、2通り目と98通り目では内容が違っていて、それを重ね合わせると新しい意味になるという話をしているのを聞いたことがあって。それと同じように別の人間が別々のことを書いてきたら、そこに新しい意味が生まれるんじゃないかと思って、それをやってみたくなったんですよね。それで、みんなが持ってきたものを選んだり、整えたりする作業を僕がやらせてもらいました。
柄須賀
ただ、FM802という電波に曲を乗せたいと決めた時に、テーマはある程度決まっていたほうがええんちゃうかというのがあったんです。だから、“つながり”とか“ラジオ”、あとは僕らは『MINAMI WHEEL』(FM802主催のサーキットイベント)にもすごく助けてもらっているので、“アメ村”といったワードは4人で共有したんです。その上で、僕は他の3人が書いてこなさそうなことを、いかに逆張りで書けるかということを考えました。それはメロディーの面でもありましたね。この3人やったら順当にテーマに沿っていながら120点のものを必ず出してくるというイメージがあったから。サビのメロディーは決まっていたけど、泰輝監督がそれを壊してもいいと言ってくれたので、僕は全然違うメロディーにしたんです。
ひこ
皇司が持ってきたメロディーにはもうおったまげた(笑)。
柄須賀
あははは。ちょっと天邪鬼な気持ちで、3人とは違うことをやりたいと思ったんですよね。
ひこ
俺は歌詞をふたつ用意しました。そうしたら、泰輝が《サカサマデイドリーム朝まで》というフレーズがすごくいいと言ってくれて、“サカサマデイドリーム”というタイトルになったんです。そういうちょっと意味が分からないキャッチフレーズみたいなものがひとつあったら便利だと思ったし、自分らしくていいかなと。
高木
僕はみんな歌と歌詞で絶対に個性を出してくると思ったので、それに負けずに自分の味は出そうと思っていました。この4バンドの中でRe:nameは唯一英語の歌詞があるバンドなので、1番のAメロに入れたり。あと、よく見たら“ラジオ”という言葉が入っている歌詞にしました。1番のAメロの《Are you ready? oh》というところが、そうです。
ひこ
知らんかった。めっちゃカッコ良いやん(笑)。
汐田
僕は歌詞を総括する立場として、自分のパートは熟考するのではなく、一発目に出てきたものを素直に活かしたいと思いましたね。自分の個性を全面に出す人ではなくていいというか、僕はこの曲にとって必要なセクションを作りたいという気持ちのほうが強かったんです。他の3人がバチッとやってくれるところに対して、ずっと厳しい峠道ではなく、なだらかな坂道のパートも楽曲には必要やなというのがあったから。音楽というのは才能で相手を打ち負かすものではなくて、どうしたら聴いた人が素直に入ってこれるのか、言葉とか音がどう機能したかが大事だと思っているんです。だから、この曲は“考えないということを一番考える”みたいな感じで、素直な歌詞や音ということを大事にしました。

OKMusic編集部

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