【VAMPS】“超大型新人”が話題作を
連続リリース!

ライヴのバイブルになるようなアルバム
にしたかった

原曲と比べるとより分かりますが、VAMPSバージョンも、興味深いアレンジの仕上がりですよね。ところで、6月10日には1stアルバム『VAMPS』も発表になりますが、全体的なコンセプトはありました?

HYDE
ライヴのバイブルになるようなものにしたかったんで、基本はノリノリになる曲だったらいいかなぁと。
K.A.Z
そういうのはHYDEの口からも出てたし、次のライヴでも、いかに“騒げるか?”とか、“楽しめるか?”とか、その辺の雰囲気が出るようなアルバムというのは考えてましたね。

現実に仕上がってみての実感は?

K.A.Z
もうヤバいでしょう(笑)。暴れ過ぎかなってぐらいの勢いがあって、ツアーが余計に楽しみになります。
HYDE
想像以上だったよね。“ごめんなさい!”って、誰に謝ればいいんだろうって感じの破壊力があります。完成した瞬間、ふたりで泣きながら神に感謝したもんね(笑)。

レコーディングは早いペースで進んだのですか?

HYDE
結構早いんじゃないかと思ったら、実際は半年かかってました(笑)。でも、作曲期間が3つに分かれてたので、比較的頭の切り替えはできたかな。全て同じ時期にやってたら視野が狭くなって、行き詰まってたかもしれない。そう言えば、K.A.Zが持ってきたデモの中にはアンナちゃんが歌ってたものもあったよね。
K.A.Z
「DEEP RED」ですね。曲ってできたりできなかったり、波もあるから、家でもアイデアを思い付いたら、すぐに録るようにしてるんですよ。その中でも“これは良さげだな”と思って残しておいたものもあったし、忘れてたものもあったり、その辺も一度、整理をしましたね。今回はツアー直後にレコーディングの準備だったんで、時間的にはちょっと焦りましたけど。もちろん、HYDEとVAMPSを始めてから作った曲もあって、例えば「SECRET IN MY HEART」とか。

全編に耳を傾けてみると、「I GOTTA KICK START NOW」や「LOVE ADDICT」辺りにロックバンドとしてのVAMPSの姿が象徴されているように感じますが、実際の楽曲のバリエーションはすごく豊かですよね。VAMPSの音楽性については、ふたりの間でどういった取り決めがあるのでしょうか? 例えばメタル、パンクと何でもいいのですが、分かりやすいキーワードのようなものがあった方が進めやすいのは確かですよね。

HYDE
特にはないけど…すんげぇメタルな曲を作ってきた時“ちょっとメタルすぎるかな”とは言いました(笑)。でも、決してそういう曲はナシなわけじゃないんですよ。他の曲との兼ね合いで、何となく今回は系統が違うんじゃないかってことでね。だから、ただふたりがいいと思う、好きな曲をやりたいっていう。
K.A.Z
そこは何か変幻自在でいいのかなって部分はあるし、形がありそうでないようなものも面白いだろうしね。
HYDE
だから、統一できないですね。

ふたりに共通する音楽的ルーツもあるものですか?

K.A.Z
そうだなぁ、やっぱり80年代ってやっぱデカいんじゃないですかね。ちょっと前も久しぶりにW.A.S.P.の「I Wanna Be Somebody」のPVを観ちゃったし。ショッキングでしたよね。ギターを抱えたまま、手に缶を持って、何をやるかと思えば握り潰して終わりみたいな(笑)。すごくバカっぽいんだけど、カッコ良い。

ハハハ(笑)。でも、80年代はさまざまなムーヴメントを同時並行的に、洋楽ロック/ポップスとして受け止められる環境でしたよね。その辺が色濃く反映されている?

HYDE
何だかんだ、あの頃って毒があったと思うんですよ。70年代にもあったと思うんですけど、だんだんそういう毒がなくなってきている印象があるから…“取り戻せ、ポイズン!”的な感じじゃないですかね。“負けるな、モトリー・クルーに! それぐらいの酒の量でどうする!”って、K.A.Zさんは言ってます(笑)。

さて(笑)、本誌が出る頃にはZEPPツアーで全国を回っている最中ですが、これが1カ所に滞在して6公演を連続して行なうという、とても珍しいケースですよね。

HYDE
当初は“移動する日も飲みたい、じゃあ一緒のところにずっといようよ”というところからスタートしたんですよ。でも、去年やってみて、いざフタを開けてみれば、何て画期的なツアーなんだろうと。もちろん、普段のような細かいツアーでもステージは進化していくんですけど、その度合いがまるで違うんです。毎回、その会場でゼロからステージ、音を組み立てていると、時間もないし、物理的に無理が生じるんですよね。でも、同じ場所で6回やるとなれば、もし初日に“あれ?”っと思うところがあっても、2日目で取り戻せる。さらに極端な話、前回の経験もあるから、今回はゼロからスタートするというのがほぼない。何だかんだ言って、各地のZEPPは環境的にも似てるんですよね…と、K.A.Zさんは感動してました(笑)。だから、細かい音の詰めもガンガンできちゃうし、ステージセットも凝れる。言うことなしですよ。

7月にはアメリカツアーも決まってるんですよね。

K.A.Z
やっぱりロックの本場でもあるわけじゃないですか。前回やった時も、お客さんの反応がすごかったんですよ。コール&レスポンスがはっきりしてるというか、演奏しててもカウントが聴こえなくなるぐらいでね。すごく燃えるし、今回は本数も増えてるし、より楽しみですね。

そして、帰国後は東名阪のアリーナツアーに突入するわけですね。では、初めてVAMPSを知る人に、VAMPSとはどんなバンドなのか、ひと言で説明するとしたら?

HYDE
何だろう? 大人の修学旅行を楽しみにしているふたり組…うん、ぴったりだね(笑)。
K.A.Z
そう、ふたり合わせてVAMPSです(笑)。“俺らは○○だ!”みたいのは、あんまりないんですよね。ただ、ライヴがカッコ良いロックバンド。“こんなバンドがいたのか!?”と驚かれる、そんな存在でありたいですね。
「EVANESCENT」2009年05月13日発売VAMPROSE
    • 初回受注限定生産盤(DVD付)
    • XNVP-00007/B 1500円
    • 通常盤
    • XNVP-00008 1000円
『VAMPS』2009年06月10日発売VAMPROSE
    • 初回受注限定生産盤(DVD付)
    • XNVP-00009/B 3500円
    • 通常盤
    • XNVP-00010 3059円
VAMPS プロフィール

ヴァンプス:2008年にHYDE(L'Arc〜en〜Ciel)とK.A.Z(Oblivion Dust)により結成されたロックユニット。全国のZeppを中心に連続公演を繰り広げる“籠城型ツアー”をはじめ、毎秋恒例のVAMPS主宰『HALLOWEEN PARTY』など、多彩なスタイルのライヴを展開。13年にレーベルをユニバーサルミュージックに移籍。海外レーベルSpinefarmと契約し、世界で2枚のアルバムをリリース。アジアを含む世界13カ国でのツアーを行ない、海外活動に関してはモトリー・クルーの事務所、10th STREET ENTERTAINMENTと契約。VAMPS オフィシャルHP
VAMPROSE

OKMusic編集部

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