John Lennon

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    John Lennonジョン・レノン

    今さら何を語るべきであろうか? 世紀を超越し、語り継がれるであろう伝説のグループ、ビートルズ。多くの人々に愛や夢や希望を与え、音楽を革新的に活性させたのは周知のとおりだ。その中でも、ジョン・レノンのカリスマ性は群を抜く。
    主夫生活のため音楽活動を休止し、息子ショーン・レノンが発した「パパはビートルズだったの?」の一言から、80年『ダブル・ファンタジー』でシーンに復帰。しかし、その直後、自宅ダコタ・ハウスの前で狂信的なファンに射殺され、人生の幕を降ろしてしまう。なんとも皮肉な話だ。この死によって、レノンは崇拝されるようになったと発言する者もいる。だが、果たしてそうであろうか? 彼はソロ活動において、ビートルズ時代より大きなマインドで「ラブ&ピース」を唱え、音に託した。力強いギターが鳴り響くR&Rナンバーから、温もりの中にも喪失感が漂うスローなピアノ・ナンバーなど、まるで身を削って作り上げられるかのような音には多くのリアルが息吹いている。
    またそこには、悲痛なまでの母性愛や、ヨーコと息子へのピュアな愛、そして政治的主張が存在し、内省的で不安定なレノンの心をうつし出した素の姿があったような気がしてならない。多くのリスナーは、そんな彼の姿から(家族)愛や言論の自由に対し、共感を得たのではないだろうか? そう、ソロ・デビュー作『ジョンの魂』(70年)で呈示したレノンのソウルは、今後も世代を超えて愛され続ける至宝であろう。

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