【VAMPS】『VAMPS LIVE 2015“BLOOD
SUCKERS” -FINAL-』2015年5月30日
at さいたまスーパーアリーナ

撮影:岡田貴之、今元秀明、田中和子/取材:桂泉晴名

 全米ツアーや海外フェスへの参加など、世界各地を回ってきたVAMPSの凱旋アリーナ公演。ファイナル1日目は、さわやかな風が吹き抜けるような「ZERO」からスタートした。バックスクリーンの映像が効果的に使われていて、「DAMNED」ではキリストとマリアが描かれたステンドグラスが映し出される。「VAMPIRE’S LOVE」では真っ赤な花に囲まれて棺に眠る女性の姿と、歌っているHYDEの姿が重なり合うなど、楽曲のストーリーをより深く描き出していた。“おかえりー!”と迎えるオーディエンス。アウェイな中で戦ってきたというHYDEは、“すっげぇホームな感じ。うれしい。やっぱり人間、こういうのがないとダメですよ”と語る。K.A.Zはアメリカで毎日バスで移動した話をし、“途中タイヤがなくなったり、バンパーから火を噴いたりとかね。そんなタフな環境の中ずっと回ってきて。帰ってきましたよ”と振り返る。そんな彼らのコメントからも、春の海外ツアーはVAMPSにとって大きな影響を与えた出来事だったということがうかがえる。そのためだろうか。激しい曲でも勢いの中に絶妙な間があって、演奏のスケールがさらに大きくなっているのを感じた。アンコールでHYDE とK.A.Zはバギーで登場。VAMPSの旗をはためかせながら会場を回り、「THE JOLLY ROGER」を披露。そして、「INSIDE MYSELF」ではHYDEが“灯、付けて”と呼びかける。スマホのライトが星のように会場を彩る中、憂いを帯びたHYDEの切ないヴォーカルと、 K.A.Z の伸びやかなギターが絡み合い、突き抜けていった。決して守りに入らず、常に挑み続けている彼らだからこそ、これだけ多くの人がついてくるのだと痛感したライヴだった。

セットリスト

  1. ZERO
  2. AHEAD
  3. LIPS
  4. REDRUM
  5. REPLAY
  6. GET AWAY
  7. DAMNED
  8. EVIL
  9. VAMPIRE’S LOVE
  10. GHOST
  11. HUNTING
  12. ANGEL TRIP
  13. LOVE ADDICT
  14. BLOODSUCKERS
  15. MIDNIGHT CELEBRATION
  16. THE JOLLY ROGER
  17. INSIDE MYSELF
  18. DEVIL SIDE
  19. SEX BLOOD ROCK N’ ROLL
VAMPS プロフィール

ヴァンプス:2008年にHYDE(L'Arc〜en〜Ciel)とK.A.Z(Oblivion Dust)により結成されたロックユニット。全国のZeppを中心に連続公演を繰り広げる“籠城型ツアー”をはじめ、毎秋恒例のVAMPS主宰『HALLOWEEN PARTY』など、多彩なスタイルのライヴを展開。13年にレーベルをユニバーサルミュージックに移籍。海外レーベルSpinefarmと契約し、世界で2枚のアルバムをリリース。アジアを含む世界13カ国でのツアーを行ない、海外活動に関してはモトリー・クルーの事務所、10th STREET ENTERTAINMENTと契約。VAMPS オフィシャルHP
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OKMusic編集部

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