連載 | タイムレスな輝きを求めて
Vol.2New Balance 550 × lil soft
tennis | 若き才能が捉える過去と未
来 New Balance 550 × lil soft te
nnis | 若き才能が捉える過去と未来
■ New Balance「550」商品ページ(https://shop.newbalance.jp/shop/e/eEnb-550)
その音楽性はジャンルの枠や時代性を越え、まさしくタイムレスなサウンドとして鳴り響く。今夏リリースの2ndアルバム『i have a wing』はヒップホップの枠組みに収まらず、フューチャー・ベースなどのダンス・ミュージックやシューゲイザーなどのロック・サウンドからもアイデアを引っ張ってきており、カオスな魅力を持ちながら我々の心を掴んで離さない。
時代とジャンル、様々なボーダーを越境しながら音楽を追求するlil soft tennisは、〈New Balance〉が考える“普遍性”に共振するアーティストだ。
Interview & Text by Yuki Kawasaki
Photo by Maho Korogi(https://www.instagram.com/maho_korogi/)
Styling by lil soft tennis(https://www.instagram.com/lil_soft_tennis/)
“裸足”に近い感覚
――「550」の数あるラインナップから、「550 PHB」を選んだ理由を教えてください。
lil soft tennis
――履いたときにご自身のイメージに馴染んでいるかが重要であると。
lil soft tennis
自分はいつもその日着る服を考えるときに、靴から先に選ぶんですけど、僕にとってはまず落ち着くことが大事で。靴は自分のマインドをそういう状況に持ち込めるアイテムだと思っています。
――lil soft tennisさんのInstagramもフォローしているのですが、〈New Balance〉のスニーカーを履いている写真を見つけました。普段から〈New Balance〉のアイテムについては注目されているのですか?
lil soft tennis
――影響を受けたアーティストとしてよくKanye Westを挙げられてますが、彼もカレッジっぽいファッションが好きですよね。
lil soft tennis
――元々そういうニュアンスのファッションがお好きなんですか?
lil soft tennis
lil soft tennisのミクスチャー感覚
――なんだかlil soft tennisさんの音楽に重なる話のように思えますね。ハイパーポップ以降の価値観といいますか、最新アルバム『i have a wing』にもジャンル無き世界があるような気がします。
lil soft tennis
――そういった“数点欲しい”状態で、lil soft tennisさんの場合はどういうものにアイデンティティが宿りますか?
lil soft tennis
……で、そこからミリタリーに辿り着きました。もう少しカチっとした雰囲気を取り入れたいんです。
――まさに“ミクスチャー”の感覚ですね。
lil soft tennis
そもそも、選手はユニフォームなのに監督はスーツなわけで、そういった意味でもミクスチャー感がありますよね。スーツで決めた(カルロ・)アンチェロッティとか、カッコイイと思います。
――確かに! 監督がカッコよく見える理由にはそういう一端が……。lil soft tennisさんは一貫してそういった“掛け合わせ”におもしろさを感じてらっしゃるんですね。『i have a wing』でも「Girl」でエリック・サティの「ジムノペディ」をサンプリングしてますが、より解像度が上がった気がします。
lil soft tennis
ギャング映画でもそういった音楽の使われ方はあるような気がしていて、たとえばタランティーノとかはシリアスな場面でクラシックな曲を使っておもしろ味を演出してますよね。最近だと(デヴィッド・)フィンチャーがNetflixの『ザ・キラー』でThe Smithsの曲を使ってましたけど、ああいうのは好きです。制作者は必ずしもギャグとして作ったシーンではないのかもしれませんが、自分はアンバランスなニュアンスに惹かれますね。
――そういったサンプリングだけでなく、歌詞においてもモチーフの選び方が独特だと感じます。lil soft tennisさんの楽曲では、言葉が具体と抽象の間を自在に飛び交っているようなイメージがあります。
lil soft tennis
「リヴァイバルっていう概念自体が好き」
――ちなみに、今日履いている「550」は80年代のバスケットシューズを復刻したモデルになりますが、音楽でも同様に数十年前のサウンド・スタイルがリヴァイバルすることがありますよね。lil soft tennisさんはRed Bullのマイクリレー企画『RASEN』でもスーパーカーを引用されていましたが、そういったリヴァイバルや過去を参照することも、“ミクスチャー”として捉えていますか?
lil soft tennis
あと、個人的にリヴァイバルっていう概念自体が好きっていうのもあります。2000年代前半に起きたロックンロール・リヴァイバル/ガレージロック・リヴァイバルみたいに、古臭いものだったはずのスタイルが、ブワーッと広がっていくような感じ。それが現象として純粋におもしろいなって。
――なるほど。今年はアルバムもリリースして、ソールドアウトとなった初ワンマン、そして全国ツアーも開催するなど、lil soft tennisさんにとって飛躍の一年になったと思います。来年以降の動きや、さらにその先のビジョンはどのように描いていますか?
lil soft tennis
……やっぱり今のシーンに対して多少なり思うこともあるし、あと自分も少しづつ歳を重ねていく中で、周りの友人たちが音楽を辞めちゃったりして。そういうのを見ていると、何も考えずにやっているだけではダメだなって感じるんです。大袈裟かもしれないけど、自分が成し遂げなきゃいけないこともあると思うし、そのために来年以降はもっと外側に体をねじ込んでいきたいですね。あと、純粋にもっと稼ぎたい(笑)。それが音楽制作のレベルアップにも繋がるはずなので。
――最後に、今回の連載テーマについてお聞きしたいです。lil soft tennisさんにとって、“タイムレスな音楽表現”とはどういうものですか?
lil soft tennis
lil soft tennis 『i have a wing』
Label:lil soft tennis
Tracklist:
1. i have a wing
2. want be you
3. VIP (feat. VaVa)
4. Ni Che (feat. kegøn)
5. Fucked Up!!
6. かんがえる
7. Bicycle (feat. chelmico)
8. Talking (feat. RY0N4)
9. Girl
■ 配信リンク(https://linkco.re/nC3TQR1G)
■lil soft tennis: X(Twitter)(https://twitter.com/lilsofttennis) / Instagram(https://www.instagram.com/lil_soft_tennis/)
3組のミュージシャンが〈New Balance〉の人気モデル 「550」(https://shop.newbalance.jp/shop/e/eEnb-550) を着用し、そのブランドやスニーカーの世界観やストーリーとリンクする部分を探る本連載。第2弾となる今回は、ユースから高い支持を得ているラッパー・lil soft tennisに登場してもらった。
■ New Balance「550」商品ページ(https://shop.newbalance.jp/shop/e/eEnb-550)
その音楽性はジャンルの枠や時代性を越え、まさしくタイムレスなサウンドとして鳴り響く。今夏リリースの2ndアルバム『i have a wing』はヒップホップの枠組みに収まらず、フューチャー・ベースなどのダンス・ミュージックやシューゲイザーなどのロック・サウンドからもアイデアを引っ張ってきており、カオスな魅力を持ちながら我々の心を掴んで離さない。
時代とジャンル、様々なボーダーを越境しながら音楽を追求するlil soft tennisは、〈New Balance〉が考える“普遍性”に共振するアーティストだ。
Interview & Text by Yuki Kawasaki
Photo by Maho Korogi(https://www.instagram.com/maho_korogi/)
Styling by lil soft tennis(https://www.instagram.com/lil_soft_tennis/)
“裸足”に近い感覚
――「550」の数あるラインナップから、「550 PHB」を選んだ理由を教えてください。
lil soft tennis
――履いたときにご自身のイメージに馴染んでいるかが重要であると。
lil soft tennis
自分はいつもその日着る服を考えるときに、靴から先に選ぶんですけど、僕にとってはまず落ち着くことが大事で。靴は自分のマインドをそういう状況に持ち込めるアイテムだと思っています。
――lil soft tennisさんのInstagramもフォローしているのですが、〈New Balance〉のスニーカーを履いている写真を見つけました。普段から〈New Balance〉のアイテムについては注目されているのですか?
lil soft tennis
――影響を受けたアーティストとしてよくKanye Westを挙げられてますが、彼もカレッジっぽいファッションが好きですよね。
lil soft tennis
――元々そういうニュアンスのファッションがお好きなんですか?
lil soft tennis
lil soft tennisのミクスチャー感覚
――なんだかlil soft tennisさんの音楽に重なる話のように思えますね。ハイパーポップ以降の価値観といいますか、最新アルバム『i have a wing』にもジャンル無き世界があるような気がします。
lil soft tennis
――そういった“数点欲しい”状態で、lil soft tennisさんの場合はどういうものにアイデンティティが宿りますか?
lil soft tennis
……で、そこからミリタリーに辿り着きました。もう少しカチっとした雰囲気を取り入れたいんです。
――まさに“ミクスチャー”の感覚ですね。
lil soft tennis
そもそも、選手はユニフォームなのに監督はスーツなわけで、そういった意味でもミクスチャー感がありますよね。スーツで決めた(カルロ・)アンチェロッティとか、カッコイイと思います。
――確かに! 監督がカッコよく見える理由にはそういう一端が……。lil soft tennisさんは一貫してそういった“掛け合わせ”におもしろさを感じてらっしゃるんですね。『i have a wing』でも「Girl」でエリック・サティの「ジムノペディ」をサンプリングしてますが、より解像度が上がった気がします。
lil soft tennis
ギャング映画でもそういった音楽の使われ方はあるような気がしていて、たとえばタランティーノとかはシリアスな場面でクラシックな曲を使っておもしろ味を演出してますよね。最近だと(デヴィッド・)フィンチャーがNetflixの『ザ・キラー』でThe Smithsの曲を使ってましたけど、ああいうのは好きです。制作者は必ずしもギャグとして作ったシーンではないのかもしれませんが、自分はアンバランスなニュアンスに惹かれますね。
――そういったサンプリングだけでなく、歌詞においてもモチーフの選び方が独特だと感じます。lil soft tennisさんの楽曲では、言葉が具体と抽象の間を自在に飛び交っているようなイメージがあります。
lil soft tennis
「リヴァイバルっていう概念自体が好き」
――ちなみに、今日履いている「550」は80年代のバスケットシューズを復刻したモデルになりますが、音楽でも同様に数十年前のサウンド・スタイルがリヴァイバルすることがありますよね。lil soft tennisさんはRed Bullのマイクリレー企画『RASEN』でもスーパーカーを引用されていましたが、そういったリヴァイバルや過去を参照することも、“ミクスチャー”として捉えていますか?
lil soft tennis
あと、個人的にリヴァイバルっていう概念自体が好きっていうのもあります。2000年代前半に起きたロックンロール・リヴァイバル/ガレージロック・リヴァイバルみたいに、古臭いものだったはずのスタイルが、ブワーッと広がっていくような感じ。それが現象として純粋におもしろいなって。
――なるほど。今年はアルバムもリリースして、ソールドアウトとなった初ワンマン、そして全国ツアーも開催するなど、lil soft tennisさんにとって飛躍の一年になったと思います。来年以降の動きや、さらにその先のビジョンはどのように描いていますか?
lil soft tennis
……やっぱり今のシーンに対して多少なり思うこともあるし、あと自分も少しづつ歳を重ねていく中で、周りの友人たちが音楽を辞めちゃったりして。そういうのを見ていると、何も考えずにやっているだけではダメだなって感じるんです。大袈裟かもしれないけど、自分が成し遂げなきゃいけないこともあると思うし、そのために来年以降はもっと外側に体をねじ込んでいきたいですね。あと、純粋にもっと稼ぎたい(笑)。それが音楽制作のレベルアップにも繋がるはずなので。
――最後に、今回の連載テーマについてお聞きしたいです。lil soft tennisさんにとって、“タイムレスな音楽表現”とはどういうものですか?
lil soft tennis
lil soft tennis 『i have a wing』
Label:lil soft tennis
Tracklist:
1. i have a wing
2. want be you
3. VIP (feat. VaVa)
4. Ni Che (feat. kegøn)
5. Fucked Up!!
6. かんがえる
7. Bicycle (feat. chelmico)
8. Talking (feat. RY0N4)
9. Girl
■ 配信リンク(https://linkco.re/nC3TQR1G)
■lil soft tennis: X(Twitter)(https://twitter.com/lilsofttennis) / Instagram(https://www.instagram.com/lil_soft_tennis/)
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