【INTERVIEW:mihoro*】
実際に愛は生きてると思うし、
恋愛って波があるじゃないですか
「今まで約5年間活動して出会った人たちに“出会ってくれてありがとう”っていうのもあるし、これからもついてきてもらいたいなっていうのもあって、発表する瞬間は緊張してて、ちょっとうるっとしてました(笑)」
ーーそして、6月23日にメジャーデビューとなりますが、このミニアルバム「love is alive」は、どのような思いを込めてつけられたタイトルなのでしょうか?
「日本語訳で「愛は生きている」なんですけど、実際に愛は生きてると思うし、恋愛って波があるじゃないですか。そういうのが上手く表せるだろうなっていうのと、《love is a live》ってaを離した時に、ライブが大好きっていう意味になるのもすごくいいなと思って」
ーー“愛は生きてる”ってすごく良い言葉ですね。それぞれの曲に関してお聞きしたいのですが、まず「会いたいなんて言わせないで」はとても切ない歌詞に曲調は明るく仕上がっていますね?
「配信ライブ『破釜沈船』がバンドでのワンマンだったんですけど、新曲をやりたくて、バンドで映える曲を作ろうと思って強めな感じの曲調になりましたね」
「好きな人や友達に会った後の帰り道、楽しかったけど逆にそれがさみしいみたいな、そういう時が誰しもあるなって。頭の中にこういうストーリーがあった状態で、「弧月」ってタイトルの曲を作ろうと思って寄せていったというか。他の人がどうかわかんないけど、タイトルから作るのはよくあります」
ーーそうなんですね、すごい以外に感じました。次は「馬鹿な女」なんですが、歌詞に煙草というワードが多く出てきますね。
「煙草吸ってる人って出会ってすぐに凄く印象に残るもので、その人とお別れした後に、煙草の銘柄でその人のこと思いだしたりすると強烈だなって思ったんですよね。そういう意味で煙草ってワードを使ってみました」
ーー「いやいや」は、この中でも異彩を放っている曲だと思うのですが、どういう気持ちで作ったものでしょうか?
「なんでわかってるのにできないんだろうって思いながら、やっぱりやらない。できないっていうよりはやらないってことがよくあるのが自分で、それを書こうと作り始めた曲ですかね。サビの《あーいやいやいやって待って》が元々頭の中にあって、耳に残ってほしいなっていうのを意識してサビを作りましたね」
「分かり合えてはいないけど一緒にいるよね、なんでか理由は分からないけどみたいな。タイトルだけ見ると良い意味には感じないというか、だから否定的にならないように爽やかな曲にしました」
ーー《最後に必ず別れがくると気づいてしまった》となっていますが、mihoro*さんの中で2人の関係はどうなるんでしょうか?
「今はとても楽しいけど、いつか別れちゃうのかなって思ってる。でもそれに気づいたってだけで、たぶん別れないだろうなっていう風に思ってます(笑)」
ーー(笑)。MVも公開されてTikTokで人気のあるBUDDiiSの森兄弟と共演されていますが、2人に出演を依頼したきっかけは?
「この曲自体が割と対比してる歌詞が多いので、恋人の対比も、兄弟の対比もできるってことで実際の兄弟がいいなってことで依頼しました」
ーー3人の自然な表情がとても素敵ですが撮影のエピソードを教えてもらえますか?
「こういう感じにしてくださいとかは一切なく、3人でただ喋ったり遊んでいたのが切り取られているので、ほんとに、皆さんが知ってる森兄弟のままがセリフなしバージョンで映像になってる感じですかね(笑)」
「決まったときは普通にマジかーっていう感じで(笑)、曲を作り始めてからやっと実感したんですけど、初めてだったのでどうしたらいいのかちょっと悩みましたね。ドラマに寄せすぎず自分にも寄せすぎず、いい塩梅はどのぐらいなんだろうと思いながら作っていって…原作と台本を読んで感じたのは、頑張ってる人とそれに寄り添えるのがいいなと思ったので、聴いてくれている人が主人公になれるように作りました。あとはレストランのお話なので歌詞に《酔ってらっしゃい味てらっしゃい》とか、《ヴァン・ショー》(ホットワインのこと)とか入れてちょっとドラマに寄せてみました」
ーーライブに関してもお伺いしたいのですが、まず、7月10日に無観客ミニライブを開催されるそうですが、意気込みをお聞かせください。
「これも配信ライブなので直接顔を見れるわけではないんですけど、リリースして一発目なのでちゃんとやりたい。普通のことですが(笑)。見てくださってる方に、画面を通してですけど、今までありがとうっていうのをちゃんと伝えられる場になればいいなって」
ーー世間的には有観客ライブが増えてきた印象がありますが、環境が整ったらどんなライブをやりたいですか?
「やりたいようにやりたい(笑)。本当にライブをするのが大好きなので、お客さんの顔見てライブするのは絶対楽しいですよね。今まで1年半ぐらい会えなかった分、やっと会えたって気持ちを音楽で音としてちゃんと伝えて、それを受け取ってもらえるライブになればいいなって思います」
「実は目標とか夢とかっていうのが好きじゃなくて(笑)。あそこに立ちたい、これに出たい、っていうのがあると、そこに出たときに目標達成になってしまうんですよね。目標を達成するのももちろんモチベーションとしてはすごくいいんですが、完全燃焼しちゃったときが怖いなって思って。だから、そこには立ちたいけど、それは生きていく上での一ヶ所(通過点)だっていう風に大きく捉えて、ゴールじゃないよみたいな」
ーーなるほど。今後挑戦してみたい楽曲のジャンルなどはありますか?
「今までは、ライブが好きだからこそライブで映える曲っていうのを意識して作ってました。配信ライブだと映像が見れてその音源は聞こえるけどその場にいるわけではないので、やっぱりちょっと違うなっていうのがあります。なので、CDや配信などのイヤホンで完結する音楽っていうのも意識して作っていきたいなって思います」
ーーでは最後の質問になりますが、あなたにとって音楽とは?
「わーお、そうですね…すごいかっこいい質問が飛んできた(笑)。私にとっての音楽とはなんだろう…、“日常”としか言えないかも。自分でライブするのも好きだけど、アーティストのライブに行くのも好きで、私はどっちも味わってる分、ほんとにずっと一緒にいますね。移動中もずっと音楽聴いてるし、家に帰ってもスピーカーから流してるし、基本的に音楽と一緒にいるので日常かな。これからもずっと一緒にいるだろうなって思います」
(日本工学院専門学校 蒲田校コンサート・イベント科)
撮影:キセキミチコ