【nonoc インタビュー】
自分たちなりの楽園を求めて
前に進む彼女たちの姿を歌った
ニューシングル「楽園」は前作「灯火」(2023年1月発表のシングル)に続き、アニメ『スパイ教室』2nd seasonオープニングテーマ。さまざまな展開をはらんだ疾走感あふれる楽曲で、台詞があるなど新たなチャレンジが詰め込まれている。そんな楽曲にまつわるエピソードやnonoc自身にとっての楽園についてなど訊いた。
1stインプレッションでも
シリアスさを感じた
アニメ『スパイ教室』1st seasonに続き、2nd seasonもオープニングテーマを担当されたわけですが、そんな『スパイ教室』の印象や、好きなキャラクターなどを教えてください。
今回もオープニングテーマを担当させてもらえて、本当にありがたいです。1st seasonの時に原作を読ませていただいたのですが、好きなキャラクターはエルナちゃんですね。不幸体質という能力を持っているところが好きなポイントです。不幸体質という自分ではどうしようもないことを彼女は卑下していたのですが、スパイ教室のメンバーになったことで彼女にも日が当たるようになった。それがすごく嬉しいです。あと、1st seasonの最後にスポットが当たったグレーテちゃんも好きです。男性恐怖症だけど主人公のクラウスは好きっていうところが、なんか切なくて。
2nd seasonのnonocさん的な観どころはどこですか?
選抜メンバーのお話になるんですけど、その生い立ちとか能力は注目ですね。アネットちゃんがすごく良くて、アニメのPVを観ただけで泣きそうになりました。
そのPVの中でも今回の「楽園」が流れていましたね。
そうなんです! すごくいいところで流れて感動したし、めちゃくちゃ鳥肌が立ちました。サビくらいしか流れていなかったのですが、それでも“すごくカッコ良い”という声がたくさんありました。ぜひCDでフルサイズを聴いていただきたいです。
1st seasonのオープニングテーマだった「灯火」のスタイリッシュなカッコ良さとはまた違う、強さのあるカッコ良さがあると思いました。
そうですね。“覚悟が決まった”というニュアンスを込めて歌いました。
「楽園」の話をする前に、改めて「灯火」はどんな曲だったか教えてください。
自分が作詞をしているのもあって、とても思い入れの深い楽曲になりました。ライヴで何度か歌ったのですが、イントロのスキャットの部分が流れると“始まるぞ!”という感じで、歌っていても気持ち良いし、ファンのみんなとの一体感も生まれました。今思うと1st seasonと2nd seasonで違ったテイストを歌い分けたことで、楽曲としても登場人物たちの心情に寄り添えたと思いますね。
「灯火」の時はどういうイメージで作詞をされたのですか?
アニメタイアップ曲で作詞をするのが初めてだったので、とにかく原作ファンのみなさんに受け入れてもらえるようにと思って書きました。タイトルの“灯火”もチーム名だし、登場人物たちのことを彷彿させる言葉を散りばめながら、“私自身が灯火のメンバーだったら?”という立場に立って、“どうしようもないけど前に進むしかない!”と駆り立てられるような、ワクワクもあるけど怖さや不安もあり、“でも、やるしかないんだ”といったがむしゃらさを、歌詞で表現できたんじゃないかと思います。
「楽園」は曲調からも2nd seasonの物語のシリアスさを感じさせますね。
そうですね。作品に対する1stインプレッションでもシリアスさを感じましたし、登場人物の女の子たちも1st seasonの時から成長していて、覚悟が決まっている感じがあったし、しっかり心づもりがある感じがしたので、それにフィットした曲になりました。
タイトルの“楽園”についてはどんな印象ですか?
迷ったり、何が正解なのか分からない、スパイという騙し合いの世界の中で、自分たちなりの楽園はどこなのか、叶えたい願いは何なのか、それを求めて前に進む彼女たちの姿を歌っています。それが象徴的に表されたタイトルだと思います。
メロディーや曲調がパートごとにコロコロ変わるようなところは、まさしく騙し合いのような楽曲ですね。
すごく難しかったです。難易度はキー的なものも含めて、今までで一番かもしれません。最初に曲を聴いた時、“うわぁ〜、どうしよう…”ってなりましたから(笑)。カッコ良いんだけど、情報量がすごくボリューミーな曲だなって。途中でオペラ調になりますし、初めて台詞にも挑戦しましたし。ライヴで歌うことを想像すると、どうなってしまうのか。怖いけど、楽しみでもありますね。
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