ついに「さかくぎ」最終回! リスナ
ーと共有できた“読書体験”の素晴ら
しさ 「阪口くんと釘宮さんのブック
トラベラー」コラム第7回

 声優の阪口大助さん、釘宮理恵さんをパーソナリティに迎え、ラジオ大阪、アニメハック公式YouTube、ニコニコチャンネルプラスで、毎週日曜深夜12時(24時)から放送&配信中のラジオ番組「阪口くんと釘宮さんのブックトラベラー」。番組内では、読書好きという共通の趣味をもつ2人が「本」をメインテーマに、さまざまな話題について語り合っており、月1回ペースでの生配信も行われている。

 そんな本番組も、10月30日の放送をもって最終回を迎える。今回はこれまでの番組と読書体験を振り返り、来たるクライマックスに向けての思いのたけを語ってもらった。
――「原作者になろう」のコーナー、第2話「ドヴォルザークと踊る夜」の朗読(9月25日放送)はいかがでしたでしょうか。
釘宮:第1話でもそうでしたが、すごい感動しました。手作り感が溢れていて。今までなかった設定が、突然追加されるというのも体験できたりして。“イカ”を活かして、見事に演じきることができました。
阪口:ダジャレ?
釘宮:そうじゃなくて(苦笑)。ちゃんと、そう聞こえるようになっているから面白い! と思って。
阪口:“タコ”は言葉の中に入っていても違和感があるけど、“イカ”はもう、自然に言葉の中に混ざっているんだよね。「設定が“ツイカ”されること、よくある」なんてメタいとことも言い出して(笑)。僕は“音楽室”をああいう謎にしてきたのに感心しました。
釘宮:けっこう本格っぽい感じで。
阪口:ベートーベンとかショパンとか、わかりやすいところでにしたら良かったのかなとも思うのですが、まったく知らないところで。(構成作家さんには)お手間をかけさせてしまいましたが、演じていてとても楽しかったです。どうやら、サブタイトル通り、ドボルザークの登場もあるようなので……。
釘宮:今回、ちょっとだけサブタイトル回収されていましたよね。楽しみです。
阪口:モーツァルトとか、もっと有名どころがいるだろうとは思うんですが、ドボルザークって響きのかっこよさは反則だよ(笑)。
――これからどんな展開になると思いますか?
釘宮:美術室まで行って……どうなるのかな?
阪口:最後のナレーションの感じだと、これからの運命が変わるような、すごいことが起きそうでしたが。
釘宮:時間が巻き戻ったりするのかも! 「振り出しに戻る」みたいな。
阪口:ループ系! それも面白そう!! そうだなあ、僕としては……この学校、水生生物がいるからなあ……。
釘宮:絵の具の中に入っちゃってるとか!
――“水性”だけに。でも、タコとイカの墨で塗りつぶされてしまいそうですね(笑)
阪口:なかなか1本のエピソードに膨らませるのが難しそうですね。どうやってまとめるんだろう。
釘宮:きっと、やっぱり墨がカギなんですよ。描きかけの絵画が真っ黒になっちゃって、先生に怒られる、みたいな。
阪口:ミステリー要素皆無! 「サザエさん」のオチみたいになっちゃった(笑)……と、まあ、想像が広がりますね。
釘宮:どうやってまとめてくださるんでしょうか。我々パーソナリティは、もう作品のファンですからね。
阪口:僕たち自身が原案だから、なおのこと楽しみです。
――本コーナーが始まった時は、まさかこんな展開になるとは思っていませんでした。
阪口:もっと収拾がつかないことになるかと思っていましたよね。
釘宮:構成作家さん、さすがプロ!
――今後、第1話、第2話に第3話を加えたオーディオコンテンツが配信予定です。音源は番組からの流用ではなく、全話改めて録り下ろしますので、リスナーの皆様には、そちらも楽しんでいただきたいですね。ところで、本番組は次回が最終回となりますが、これまでの番組を振り返ってみていかがでしたか?
釘宮:各地のいろいろな食べ物と出合うことができて、本当にうれしかったです(笑)
阪口:僕はくぎみーと違って、お取り寄せすることがないので、なおのこと新鮮な体験でした。
釘宮:世の中にはまだまだ、私が知らないおいしいものがあるんだなって。
阪口:富山県なんて僕の故郷・新潟県の隣なのに、知らなかったもの。僕はお菓子を買うことがあまりないので、たとえ現地に行ったとしても気づけなかったかもしれない。僕としては、リスナーのみなさんに、いろいろな本を紹介できたのもうれしかったです。
――「ブックトラベラー」というタイトルに恥じない内容になりました。青山美智子さんの「鎌倉うずまき案内所」が最初の課題図書でしたね。
阪口:最初があの作品でよかったです。
釘宮:紹介した作家さん全員が、課題図書だけでなく他の作品も読破したくなるような素敵な方ばかりでした。私自身、この番組を通じて初めて触れた作家さんもいたので、これからもっと幅広く読んでいきたいなと思いました。
阪口:僕もくぎみーのおかげで、読書世界が広がりました。この番組がなければ、東野圭吾さんの作品をしっかり読むことはなかっただろうと思います。
釘宮:私、そこが不思議なんですよね。
阪口:僕はミステリーが守備範囲外だったからね。
釘宮:ミステリーのどこが苦手なんですか?
阪口:基本的に、人が死んでしまうから……。
釘宮:大助さん、頭いいから楽しめそうなのに。
阪口:自分でも驚いたことに、今回番組で触れてみたら、ちゃんと楽しめたんですよ。よほど凄惨な内容でなければ、僕にもミステリーが読めるということがわかったのは、大きな収穫でした。これからも、ミステリーに触れていきたいなと思っています。
釘宮:凄惨な作品は、オビにでも「凄惨です!」って書いておいてくれるとわかりやすいですよね(笑)。湊かなえさんとか、恩田陸さんとか、王道のミステリー作家さんはほかにもたくさんいますから、私たちも、まだまだ(読書を)がんばらないといけません。
――そういえば、最近読んだ今村昌弘さんの「屍人荘の殺人」がものすごく面白かったです。書店員の知人も絶賛していました。
釘宮:(スマホで調べて)へえー、面白そう! 忘れないうちに、電子書籍をポチッと(笑)
阪口:便利な時代になったなあ。
釘宮:でも電子書籍は基本定価販売だから、古本のほうがずっと安くて、どっちを買おうか迷っちゃうっていうのは、あるあるですよね。
――電子書籍には、辞書みたいに分厚い本でも、手軽に持ち歩けるという利点もあります。
釘宮:確かに! 私も昔、電車の中で読むために「ハリー・ポッター」シリーズを持ち歩いていましたが、今はそんなことをしなくてもいいんだ!!
阪口:衝撃映像! さすがに持ち歩いていい厚さじゃないでしょ……。
釘宮:でも、当時はがんばっていました(笑)。今でも5年に一度くらい、シリーズを通しで読み返したくなってしまうくらい「ハリー・ポッター」が好きです。年に一度はしんどいですけど、5年くらい経てばまた新鮮な気持ちで読み返せるんじゃないかな。
阪口;「ハリー・ポッター」シリーズは、僕もくぎみーから借りて読みふけっていたんだよね。遠い昔のことのようだ……。
釘宮:こうして、お気に入りの本を勧めあうのって素晴らしいですね。
阪口:リスナーのみなさんからのお便りにも、時々オススメの本を紹介してくれるものがあったのが、とてもうれしかったです。
――番組を通じて、リスナーのみなさんと素敵な読書体験を共有できたように思います。最後になりますが、最終回に向けて、ひとことコメントをいただけますでしょうか。
阪口:僕としては番組を通じて、みなさんに活字に興味を持ってもらいたいな、という思いがありました。なので、みなさんからのお便りで「この番組がきっかけで、本を読む機会ができました」と言ってもらえたことが、とてもうれしかったです。番組が終わっても活字離れせずに、たくさんの本を読んでいってもらいたいですね。そして、オススメの本があったら教えてください。短い間でしたが、本当に応援ありがとうございました!
釘宮:私は、大助さんと2人でラジオ番組をやるというのが念願だったんです。それがかなったことがうれしかったですし、しかも大好きな本にまつわる番組ということで、お気に入りの作品を紹介しつつ、私自身定期的に本を読むきっかけにもなりました。さらに、その読書体験をリスナーのみなさんと共有するという新しい試みが、とても楽しかったです。
私、番組の途中からTwitterをはじめたんです。そこで、今読んでいる本の感想をつぶやいたりもしていました。この番組が終わっても「文字に触れる楽しさ」みたいなのものは、発信し続けていきたいなと思っています。この番組を通じて、みなさんと有意義な時間を過ごさせていただきました。最終回も、よろしくお願いいたします!
【関連リンク】・アニメハック公式YouTubeチャンネル

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