The;Cutleryの連続企画ライヴ
『生きづらい;あなたへ』開幕!
aquarifa、空想委員会の出演も発表
第一弾公演には、“コロナ禍でも自身初のアルバム『water;echo』と、The;Cutleryというバンドを広めたい”という想いのもと、ライブの連続企画に踏み切ったThe;Cutleryを中心に、その想いに賛同したAliA、Marmalade butcherが出演。新型コロナウイルスの感染拡大防止に配慮した有観客ライブと、配信ライブにて実施され、三者三様のカラーに染まるステージで観客を魅了した。
また、『生きづらい;あなたへ』の出演者も追加発表! 10月21日(木)新代田FEVERにて行われる第二弾公演は、アナウンスされていたaquarifaに加え、そこに鳴るが出演。さらに、11月19日(金)に同じく新代田FEVERにて行われる第三弾には、雨のマンデーズに加えて、2021年6月に再始動したばかりの空想委員会の出演が決定した。
連続企画『生きづらい;あなたへ』
第一弾ライブレポート
続いて登場したのは、自ら“モテるインスト”を掲げる通称“マ肉”、Marmalade butcher。ヘヴィかつ優美なサウンドをオーディエンスの心へ流し込み、ノイズ、轟音、耳をつんざくようなサウンドの雨に打たれ、観客のヴォルテージも瞬く間に上昇。マニアをうならせる極上のテクニックで畳み掛ける楽曲の数々は1秒たりとも目が離せない。3月にミュージックビデオを公開した「SYAKUNETSU」を投下し、パワフルなドラムのアタック音に、うねるベース、ギターのタッピングと、サウンドの緩急のバランスが心地良い。曲ごとに大きな拍手が沸くステージは、最高という一言に尽きる。“こんな時に呼んでくれて、ありがとう。お客さんも、ありがとう。最後は『こんばんは』って言ったら、返せる日が来るように”と前向きな言葉で締め括られ、ラスト「Anima」まで堂々たるサウンドと狂逸なオーラでその存在感を放った。
そして最後はこの日の主催バンド、The;Cutlery。青から白に移りゆく幻想的な照明の中、メンバーのシルエットがステージに映る。そして、シューゲイザーの世界へと導かれるようなサウンドがエアリーに広がってゆく中、軽やかな一二三ふみを(Vo/Gt)の声が宙に舞った。1stアルバムから「epilogue;LIFE」「404 Not Found」が演奏され、“生きている意味が見つからないんだよ”と想いを吐き出し、ギターをかき鳴らす姿が美しい。存在理由を問いかける声が、会場にこだました。
何かの物語を見ているかのようなThe;Cutleryのステージは、音楽の魔法にかけられているような神秘性を持っている。プログレ要素も含んだ「You never know how "STRONG" you are until being strong is the only choice you have」では、切迫感のあるスリリングなサウンドでギアを上げ、続いて「Limit amplifier」を披露。MCでは、福島ゆうた (Gt)がこの日のイベントについて口を開く。出演者に感謝を伝え、無事この日を迎えられたことに安堵すると、ライブができる喜びを来場者、視聴者と分かち合った。そして、この日は新曲も披露。力強いドラムとエッヂの効いたギターが音の渦へと引き寄せた。音を止めた時の静寂も巧みに使い、力強く歌を響かせていく。ラストは畳み掛けるように「no regret」「Myosotis」「and loop」を披露。等身大の自分で駆け抜ける彼らのライブは、観る者を非日常へと連れ去っていくようだった。『生きづらい;あなたへ』という企画名に込められたメッセージのように、苦しい想いを抱えて過ごす時間を溶かし、観客に寄り添ったライブで会場を包んだThe;Cutleryは、12月まで続く本企画を重ねるごとにさらに成長していくことだろう。
なお、本公演は9月29日(水)20:00までアーカイブ配信のチケットを販売中!
text by 後藤千尋
The;Cutlery 連続企画
『生きづらい;あなたへ』
10月21日(木) 東京・新代田FEVER
出演:The;Cutlery、aquarifa、そこに鳴る
■第参弾
11月19日(金) 東京・新代田FEVER
出演:The;Cutlery、雨のマンデーズ、空想委員会
関連ニュース