kiki vivi lily

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【kiki vivi lily インタビュー】
一日の流れを表していて、
日常に寄り添うアルバムになった

弾き語りも入れたし、
いろんな遊び方ができた

先ほども少しお話した“食べ物がモチーフ”という曲に関しては、例えば「Yum Yum (feat. Shin Sakiura & Itto)」がまさにそうですね。

はい。アルバム全体の中で味覚のバランスをとりたくて、結構最後の辺りで作った曲です。他の曲でいろんな味を表現したんですけど、ジャンクなタイプのものがないと思って。いろんなものを食べる中で、時々食べたくなるのがジャンクフードですし、そういうイメージの緩くて手軽な感じが曲に表れていると思います。

(笑)。「Onion Soup」は作曲もご自身で手がけていますね。ピアノの弾き語りで録ったんですか?

弾き語りの一発で全部録りました。アップライトピアノが置いてあるスタジオで録ったんですけど、温かみのある音になりましたね。

温かいオニオンスープが喧嘩したカップルの関係を自然なかたちで修復する様子が、この曲を聴いていると思い浮かびます。

友達から旦那さんと喧嘩したってことを聞いて、そのエピソードから感じた想いを書いていたんです。応援する気持ちも込めて作った曲ですね。

今回、サウンド面でも多彩なアプローチがありますね。

そうですね。弾き語りも入れましたし、いろんな遊び方ができました。弾き語りはライヴでもいつかやりたいですね。緊張しちゃうと思いますけど、練習しておきます(笑)。

(笑)。サウンドの幅という点で挙げるならば、レゲエテイストの「You Were Mine」も新鮮です。

私はもともとレゲエが大好きなんです。ルーツレゲエももちろん好きですし、トロピカルレゲエ、アイランドレゲエがすごく好きなんですよね。そういう曲をやりたいとずっと思っていたんで、満を持してかたちにすることができました。この曲ではウクレレも弾いています。

穏やかなサウンドですけど、終わった恋の悲しみがじんわりと伝わってきます。

アイランドレゲエって明るい歌詞が多いんですけど、明るい歌詞よりはちょっと切ない歌詞を乗せたほうが、よりグッとくる曲になると思ったんです。

あと、中間色と申し上げましたけど、明るさと切なさの間の絶妙なバランスを表現するような作風は、やはりkiki vivi lilyさんの音楽の特色として挙げられるところですね。歌声もそういうトーンですし。

私、地声は結構低いんです。歌の声は一聴すると可愛い感じだとよく言われるんですけど、よく聴くとザラザラした感じがあるんですよね。そういうところを狙って深みを出すようなキーの設定をしています。キーを上げすぎると平熱感を保てないですし、下げすぎると逆にボヤッとしてしまうんですよ。ベストな加減を心がけています。

ファンのみなさんもそういうさじ加減の歌声が好きなんだと思いますよ。どんな感想をいただきます?

“隠れ家的”っておっしゃる方がいましたね。

隠れ家的?

はい(笑)。表にバン!って出るタイプの音楽ではないのかもしれないですけど、“自分だけの音楽”みたいな感覚で楽しんでくださっているみたいです。夜の東京の風景を思い浮かべるという方もいましたし、みなさんそれぞれのお好きな風景と当てはめて聴いてくださっているみたいです。

「New Day (feat. Sweet William)」の歌声もとても素敵です。スタイリッシュで都会的な仕上がりの曲ですね。

ありがとうございます。私は昔の渋谷系と呼ばれていた音楽に影響を受けているので、そういう感じも出ているのかもしれないです。自分が吸収してきたいろいろな音楽の要素と、現代だからこそできる音色を混ぜて自分色にしていくみたいな作業が好きなんですよね。

オーガニックでアコースティックなトーンもkiki vivi lilyさんの音楽からすごく感じます。現代的な音作りが土台にありつつ、そういう香りがどことなく漂ってくるんですよね。

オーガニックさは今回、ちょっと意識したところです。あと、このアルバムが出来上がってから聴いて感じたのは、一日の流れみたいなものがあるっていうことでした。朝からお昼を経て夜になり、夜が深まっていくような感覚があったんです。一日の流れを表していて、日常に寄り添うアルバムになったので、ぜひゆっくりと聴いていただきたいですね。

取材:田中 大

配信アルバム『Tasty』2021年10月1日配信開始 日本コロムビア
    • ※配信先の詳細はオフィシャルHPをチェック
kiki vivi lily プロフィール

キキヴィヴィリリー:福岡県出身。スウィートで魅惑的な歌声と類稀なるメロディーセンスで彩度の高いポップネス・ソウルを奏でる注目のシンガーソングライター。軽やかにジャンルを横断しながらさまざまなアーティストとコラボレーションを行うスタイルは、シーンの中でも特異な存在感を放つ。2019年6月に1stフルアルバム『vivid』を発表、音楽専門誌『MUSIC MAGAZINE』のレビューでは10点満点を獲得するなど話題を呼び、玄人のみならず幅広い音楽愛好家を魅了。同年12月にビートメーカーSUKISHAとの共作「Over The Rainbow」を発表、Apple Music R&Bチャートでは2年に渡りランクインを記録し続けるほか、スペインでの海外初公演を行うなど、グローバルに活躍の場を広げつつある。20年12月にデジタルEP『Good Luck Charm』をリリース。収録曲の「ひめごと」が三井アウトレットパーク『SURPRISE SALE』のCMソングに抜擢され、ロングセールスを記録。また、nobodyknows+との「ココロオドル」のコラボレーションも大きな話題となった。21年10月に待望の2ndフルアルバム『Tasty』をリリースする。kiki vivi lily オフィシャルHP

「Lazy」MV

「New Day (feat. Sweet William)」
Lyric Video

OKMusic編集部

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