kiki vivi lily

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【kiki vivi lily インタビュー】
一日の流れを表していて、
日常に寄り添うアルバムになった

何気ない日常の中でさまざまな想いを抱きながら生きる人々の姿を浮き彫りにしている2ndフルアルバム『Tasty』。穏やかなトーンでありつつも、無数の感情を湛えながら迫ってくる歌声が心地良い。豊かな物語が全曲に刻み込まれている本作について語ってもらった。

ちょっと手の届く
ファンタジーを描きたい

どのようなアルバムにしたいとイメージしていましたか?

kiki vivi lilyというプロジェクトのテーマとして、“人生を肯定する”があるんです。一枚を通して聴くことによって人生を肯定された感覚になるというか、ちょっと前向きになるようなものを作りたいというのは、いつも思っていることですね。

アルバムのタイトルが“Tasty”ですが、食べ物や味覚がモチーフとなっている曲がたくさん生まれましたね。

そうなんです。タイトルのとおり、味覚を通じてさまざまな感情を表現できたらいいなと思っていました。アルバムを作り始めた初期の段階でそういうことを考えて、だんだんそこに寄っていく感じでしたね。

“今回、食べ物がモチーフになっている曲が多いかも”と思う瞬間があったということですか?

ありました。“あぁ、私、そういうのが好きなんだな”と思って(笑)。食べるのが好きだし、お料理をするのも大好きなので。最近は巣ごもりをしながらお料理を楽しんでいる人がたくさんいると思うんですけど、私もそんな感じなんです。お料理は一番身近な楽しみなんですよね。

日常生活で抱く感情、思い出、誰かと共有した時間とかは味覚と結びついて心に刻まれることが結構ありますよね。

そうなんですよね。味覚ってそういうところがあると思います。

あと、温かさと切なさの間みたいなニュアンスとか、日常の風景の中で激しく揺れ動く心情が多彩な曲で表現されているのも印象的です。

リアルとドラマチックの間くらいの、ちょっと手の届くファンタジーみたいなところを描きたいという感覚が私の中にあるんですよね。

「Lazy」はそういう曲ですね。

はい。これはかなり前に作ったんです。2016年に『LOVIN’YOU』というアルバムを出した際に入れようかと思っていた曲なので。聴きやすい明るい感じの曲なので歌詞は切ないものにして、ちょうどいいバランスの温度にしたいというのもありました。

そういう中間色のトーンのようなものはこの曲に限らず、kiki vivi lilyさんの音楽に一貫してあると思います。

私の性格もそんな感じなんですよ。テンションが上がりすぎるのは苦手だけど、すごく大人しいわけでもないので。ずっと平熱みたいな。そういうところが出ているのかもしれないです。

激しく歌い上げることってなさそうですね。

はい。自分にできることをやろうと思っています(笑)。あと、歌に関しては録音物としての声の聴こえ方にはこだわっているんです。録音物はデータにできるので、立体的に聴こえるように作ったり、声がどう重なったらきれいに響くのかとかを意識しながら考えていますね。マイクや機材のことは私はあまり分からないんですけど、録る環境は一貫しています。広い空間というよりも、小さい部屋でキャンドルとかを灯しながら日常のトーンで録れるようにしています。

このアルバムもさまざまなプロデューサー、アーティスト、クリエイターのみなさんが参加していますが、どのように声をかけたんですか?

今回もWONKの荒田 洸くんにプロデュースをお願いしたんですけど、改まって“お願いします”という感じではなかったんですよね。友達や仲間の延長線上で作り始めて、参加してくださったアーティストとかも自然発生的に集まっていった感じでした。大がかりになると萎縮してしまうので、萎縮しないメンバーでやっています(笑)。

(笑)。どの曲も自然体みたいな雰囲気があると思います。歌詞に関してもそういうものを感じますし。

歌詞に関してはすごく考えて書くというよりは、日頃からときめくものに自分を触れさせておいて、その中から自然と出てきたものが歌詞になっていくイメージですね。美しいと思うもの、グッとくるものに目を触れさせるようにしているというか。そういうことをした上で、歌詞を書く時は深くは考えないという感じです。

「手を触れたら」はそういうテイストですね。ファンキーなサウンドなのに、全体像から伝わってくるものは穏やかな空気感なのも独特です。

音が太い感じなので、歌でマイルドさを出しています。そういうバランスを楽しんでいただけたらなと。いろんなタイプのサウンドに自分の歌を乗っけてみてどういう印象になるのかを、自分自身も楽しんでいるところがあるんですよね。
kiki vivi lily
配信アルバム『Tasty』

OKMusic編集部

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