ロック好きが知っておくべき6曲 夢み
るアドレセンス入門

ロック好きが知っておくべき6曲 夢みる
アドレセンス入門

「おまえらー!! ロックって何だ!? アイドルって何だ!? 食わず嫌いだったんじゃないの!? 食べてから決めろ!!」

これは、2017年8月11日に開催された『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017』に初出演したももいろクローバーZ百田夏菜子がステージで言い放った言葉である。

(『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017』は、4日間でのべ274,000人を動員した日本最大のロックフェス。日本でもっとも人気のあるロックバンドやミュージシャンが出演し、たとえばこの年ならば、ゴールデンボンバーDragon Ash、マキシマムザホルモンなどの常連から、SuchmosRADWIMPSWANIMAといった近年目覚ましい活躍をしているバンド、さらにはB’zや桑田佳祐といったベテランが出演したことが話題になった。その『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017』において、4万人を収容する最大規模のGRASS STAGEに、3日目に登場したのがももいろクローバーZ。ちなみにももクロの前はクリープハイプで、トリはサカナクションだった)

この日のももクロのパフォーマンスは多くのロックファンを目覚めさせた。詳細はググれば関連記事がたくさん出てくるので割愛するが、それまでアイドルになんて目もくれなかった硬派なロックファンたちが、ももクロのステージに釘付けになり、モノノフ(ももクロファンのこと)たちと一緒に声をあげて盛り上がった。この日、ロックファンたちは、自分たちが「食わず嫌い」していたことを認めたのだった。

あれから半年。

……おまえら、まだまだ食わず嫌いしてんじゃないの!? ロックって何だ!? アイドルって何だ!? そんなうわべだけのジャンルに惑わされて、良い音楽を見逃してるんじゃないの!?

というわけで、ロック好きが知っておくべきアイドル・夢みるアドレセンスの楽曲を厳選して6曲紹介します。とにかく先入観を排除して、楽曲を聴いてみましょう。

本記事の対象者は以下の通り。

・ももクロや欅坂46をロックフェスで見て、ちょっとアイドルが気になってるけど、どこから入っていいかわからない人。
・「アイドルなんか興味ない」という硬派なロックファン。
・「J-ROCKが大好き」なロックファン。
・「Xしか認めない」という30代以上のガチ勢。

・すでに知ってることばかりの記事でも仏の心で一読し、のち拡散してくれる優しいユメトモのみなさん。

1.『アイドルレース』

夢みるアドレセンス『アイドルレース』MV)

いまのロック好きのなかで、”ヤバT”ことヤバイTシャツ屋さんを知らない人はいないだろう。『あつまれ!パーティーピーポー』で一気に認知され、『ヤバみ』『ハッピーウェディング前ソング』などを収録したメジャー2ndアルバム『Galaxy of the Tank-top』も絶好調、MVもライブも楽しすぎることで話題のメロコアバンド・ヤバTのフロントマンであるこやまたくやが初めてアイドルに楽曲を提供したのが『アイドレルレース』。

一聴して、明らかにヤバTの楽曲だとわかる。これがヤバTのライブだったらモッシュ・ダイブ・サークルができそうなアップテンポの曲で、短いフレーズに詰め込みまくりの歌詞も面白い。

「アイドルいっぱい出てきて誰が誰だか全然わかんない?」「戦国時代終わって結構低迷期?とか言われちゃってる?」という歌い出しは、こやま特有の批評を込めた愛のあるイジリだと捉えることもできる。

また、編曲を担当しているのは、COALTAR OF THE DEEPERS大槻ケンヂ率いる”特撮”、BABY METAL『ヘドバンギャー』などで有名なNARASAKI。そのおかげで、インストだけ聴くと相当ハードなメタルになっていることがわかる。アイドル×メタル、アイドル×メロコアな楽曲。

2.『舞いジェネ!』

(夢みるアドレセンス『舞いジェネ!』MV)

OKAMOTO’Sのオカモトショウが作詞作曲を手がけたディスコナンバー『舞いジェネ!』。レコーディングにはOKAMOTO’Sのメンバー全員が参加している。

低音とカッティングがOKAMOTO’Sらしい。リリースとしては後になるが、Netflixで配信されている又吉直樹原作ドラマ『火花』のED曲に起用された『Brother』と、多幸感や強いグルーヴ、はっとするような歌詞など、いくつか重なる部分があるかもしれない。

とにかくみんなで踊れる曲で、ライブでは定番。アイドル×ダンスロックな曲。

イントロからAメロあたりまでは明らかにOKAMOTO’Sで、彼らの色を強く残しているのに、気付いた時にはまったく別の曲になっているーーつまり夢アドの曲になっている。「作り手の特徴がかなり強いのに、それでいて完全に自分たちの曲にしてしまう」ことが夢アドのひとつの特徴でもある。

3.『おしえてシュレディンガー』

(夢みるアドレセンス『おしえてシュレディンガー』MV)

元・毛皮のマリーズ、ドレスコーズの志磨遼平が作詞作曲を手がけた『おしえてシュレディンガー』。

あの志磨遼平がアイドルに楽曲提供を?と思われるかもしれないが、彼が他のアーティストに作詞作曲の両方を提供するのはこれが初めて(実は夢アドは、有名アーティストの「初めて」を狙うのがうまい)。

「乗るしかない、このビッグウェーブに」のButchがMV出演しているのもポイントだが、かわいいMVに騙されないで楽曲を聴いてみてほしい。イントロの怪しげなシタール、切なさと疾走感あるメロディ、サビの奇妙に歪んだ印象的なベースライン。そのまま志磨遼平の声が聴こえてきそうな楽曲ではないか? 

OKAMOTO’Sからの流れでディスコチューン、しかも『舞いジェネ!』と同じ「ヘイヘイ!舞い舞い!」というフレーズまで引き継ぐなど、志磨遼平の「粋」を感じることができる。

4.『ファンタスティックパレード』

(夢みるアドレセンス『ファンタスティックパレード』MV)

『おしえてシュレディンガー』と両A面シングルとしてリリースされたのがこちらの『ファンタスティックパレード』。ライブでは超定番の1曲。作詞作曲はKEYTALKの首藤義勝。

KEYTALK色がかなり強く出ているので、夢アドを知らないロックファンに聴かせると「これはKEYTALK……じゃないか。でもすごく似てるね」と言われることが多い(筆者調べ)。AメロとBメロなんかは、KEYTALKの代表曲『MONSTER DANCE』の変奏のように聴こえる。

KEYTALK好きなら絶対にハマる曲。ということは夏フェスで戦える楽曲でもある。

いわゆる「邦ロック」にも様々な種類があるが、そのうちのある面を代表するのがKEYTALKなので、多くの邦ロック好きはこの曲を気にいるのではないだろうか?

5.『Exceeeed!!』

(夢みるアドレセンス『Exceeeed!!』MV)

ここ数年、国内外でガールズバンドの人気が上昇しているが、日本におけるいわゆるガールズバンドの雛形をつくったのは2006年に結成されたSCANDALだった。そのSCANDALのギタリスト・MAMIが作詞作曲し、初めて楽曲提供を行ったのがこの『Exceeeed!!』。

印象的なギターリフ、SCANDALらしい疾走感、タイトルや歌詞のエモみなど、パッと聴くとSCANDALの新曲のように聴こえるので、SCANDALが好きならきっとハマる曲。それでいて、夢アドが歌うと完全に夢アドの楽曲になるから不思議だ。

Exceedは「超える」という意味。ユメトモのみなさんはご存知の通り、メンバー脱退や復帰など、様々な困難を超えて、新メンバーオーディションの真っ最中にリリースされた曲。タイトルには「この4人で乗り越えてきたし、これからもそうしていく」という意味が込められているのだろう。だから「e」が4つある。では「e」の内容は何だろうか? Emotion(感情)? Eternal(永遠)? Evolution(進化)?

6.『夢見る少女じゃいられない』

(夢みるアドレセンス『夢見る少女じゃいられない』MV)

1995年に大ヒットした相川七瀬の名曲をカバー。30代以上の人間を殺しにかかってきている絶妙な選曲で、さらにこれを猛烈にスピードアップさせてメタルアレンジに仕上げた。

しかもこのアレンジ、明らかにX JAPAN(当時はX)へのオマージュに満ちている。特に『紅』『X』などが収録されたアルバム『BLUE BLOOD』(1989年)の頃のX。このドラムは完全にYOSHIKI、ツインギターは完全にHIDEとPATA……。フリにもこっそりXジャンプを挟むというこだわりぶり。

‘80年代後半から’90年代のロックにどっぷり浸かった人ならば、思わず二度見ならぬ二度聴きしてしまう曲。ここを入り口に、この年代あたりのロックに入門してもいいかもしれない。

なお、編曲を担当したのは『アイドルレース』と同じくNARASAKI。


以上が「ロック好きが知っておくべき6曲」なのだが、実は他にも知っておくべき曲はたくさんある。

夢アドの楽曲にかかわっているアーティストを列挙すると、SCRAMBLES□□□真心ブラザーズクラムボンMINMI川谷絵音、富田恵一、Mrs. GREEN APPLE、西寺郷太……などなど、「なんでここまで豪華なの?」と突っ込みたくなるような贅沢な布陣なのだ。

そして、2018年3月14日にリリースされる11枚目のシングルも、表題曲『桜』をORANGE RANGEのNAOTOが、カップリング曲『プラスチックガール』をねごとの蒼山幸子が手がけているとのこと。

ここまで豪華なアーティストばかりが楽曲を手がけていると、アイドルの世界でよく言われる「楽曲派」なんて言葉は霞んでしまいそうだ。夢アド関連のアーティストを集めたら立派なロックフェスになってしまう。夢アドロックフェス、企画としてかなりアリな気がする。


さて、紹介した6曲を聴いて、なおかつ上に列挙したアーティスト群を見ても興味が沸かないロックファンはかなり少数派だと思うが、「ナマで聴くまでは認めない」という気合の入った猛者がいるのも事実。

そんな気合の入ったあなたに、1,000円もしくは無料で見られるライブはいかがでしょう?

2月12日に豊洲PITで行われる夢アドのライブ『ULTRA YUME LIVE!2018』は、B席が1,000円で、女性と18歳未満は1,000円のキャッシュバックを受けられる、つまり実質無料というありえない値段設定。

アイドル云々は置いておくとして、これだけ豪華な製作陣の楽曲を、豊洲PITという、サイズ・音響設備ともに国内最高レベルのハコでタダで聴ける機会はほとんどない。

「ロックって何だ!? アイドルって何だ!? 食わず嫌いだったんじゃないの!? 食べてから決めろ!!」

おまえら、これでもまだ食わず嫌いする?

『ULTRA YUME LIVE!2018』詳しくはこちら
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「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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