カルト歌謡カルタ【ち】大木こだま・
ひびき「チ」

いつまでも人々の心の片隅に残り続ける珍曲や迷曲たち。売れることを考えて作られたとは思えない破天荒な作品に、その時代の心の豊かさと歌謡界の度量の大きさを感じる。いまこそ、その真髄を継承すべく、魔法のカルタで拡散!

「チ」

2006年発表 歌/大木こだま・ひびき
作詞/小室哲哉‬・大木こだま・ひびき 作曲・編曲/小室哲哉

曲名が「チ」。過去に漢字やアルファベットで1文字の曲名はあったが、カタカナ1文字はまずない。どんな曲かと思えば……、歌は、上方漫才大賞を4回、上方お笑い大賞を3回受賞しているベテラン漫才師の大木こだま・ひびき。プロデュースは、なんと1990年代に一世を風靡した小室哲哉である。こだまの持ちネタ「チッチキチー」の頭文字をそのまま曲名にしている。

この異色な組み合わせは、小室からオファーしたというから驚きだ。こだま・ひびきのファンという妻のKEIKOと一緒に漫才を観に行ったことがきっかけだそう。こだま・ひびきの漫才、特にこだまの喋りは曲のテンポを表す数値(1分間の拍数)であるBPMがラップと同じ78。小室が「完璧にラッパーだと確信した」、「チッチキチーなんて音楽にしか聴こえなかった」と大絶賛。2006年1月に音楽配信で先行発売したところ反響が大きく、同年4月にCD発売された。こだま・ひびき結成から25周年の年である。

「そんなやつ、おれへんやろ~」、「おもろいやないかい~、腕あげたのぉ~」と、こだま・ひびきのいつもの漫才に、バックで流れる“TKサウンド”。KEIKOのコーラスも入る。オチ……ではなく、サビ的に繰り返される「チッチキチー」。漫才+テクノサウンドという聴いたことのない、異色過ぎる作品である。

解説・イラスト:はらめがね

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