【ゲスの極み乙女。】『ゲス乙女大集
会〜武道館編〜』2016年3月31日 at
日本武道館
初めての日本武道館公演がいきなり2デイズ。興奮気味に開演を待ちわびる、客席を埋めたファンの姿を見ながら、超個性派バンドとしてシーンに現れたゲスの極み乙女。がデビューからわずか3年でトップクラスの人気バンドになってしまったことを改めて実感した。ファンの温かい拍手に迎えられたバンドは「ロマンスがありあまる」をはじめ、今年1月にリリースした最新アルバム『両成敗』の曲を中心に披露。川谷絵音(Vo&Gu)と休日課長(Ba)の終わりの見えないトークから始まったアンコール以降はちゃんMARI(Key)による“コポゥ!”のコール&レスポンスも含め、これまで通り彼ららしいものだったが、ほとんどMCも挟まず、彼らの魅力のひとつでもある人を食ったような観せ方もしなかった本編からは “演奏だけで勝負したい”“バンドとしてファンと向き合いたい”という真摯な思いがうかがえた。その結果、4人の演奏が見事に絡み合い、熱を生み出した「パラレルスペック(funky ver.)」、ソロを回しながらそれぞれにテクニックを見せつけた「Mr.ゲスX」など、確かな演奏技術を持った実力派バンドという一面が浮き彫りになったという意味で、ライヴとしてはとても好感が持てるものになったと思う。“こんなに集まってくれるとはドSの私も思わなかった”とほな・いこか(Dr)が感謝の気持ちを述べたアンコールではファンに応えるように“ドレスを!”“脱げ!”のコール&レスポンスで盛り上げた。最後に川谷は“死ぬまで歌う!”と宣言。客席に深々と頭を下げる彼の姿が印象的だった。