乃木坂46・伊藤万理華&齋藤飛鳥イン
タビュー番外編「アンダーライブで培
った〝自信〟を今、選抜で」

万理華 あったね。

飛鳥 やってたね(笑)。2人で「こうしよう」と相談したわけじゃなくて、自然にそうなったんです。

万理華 私と飛鳥が最後にいなきゃいけないわけじゃないけど、なんとなく、いました。

——なんとなく?

万理華 でも、ただの「なんとなく」じゃなくて、「ありがとうございました」という気持ちからなんです。

——生駒さんを見習った部分もあったんですよね。

万理華 そうですね。全握のライブでも生駒が最後まで残っていて、その姿をずっと見ていたから、うん。ただ、私と飛鳥が最後まで残っているのは違うんじゃないか、みんなでパッと終わらせようという声もあったので、メンバーとは話し合いました。だから、「全握のライブの時は生駒だからできたのかな」とか「ちょっと勝手な行動したのかな」と思うこともあって。でも、飛鳥がずっと隣にいてくれたのは感謝してます。

——喉を潰した万理華さんが、申し訳なさから残らず帰ろうとしたこともあったみたいで。

飛鳥 万理華はアンダーのセンターを引っ張ってきたから、残っているのは正しいと思って。なのに、喉を潰した日にそそくさと帰ろうするから「なんだよ!」と思って(笑)、ステージに残しました。ウフフ。

万理華 半強制的に(笑)。本当に申し訳なくて、もう思い出したくないくらいです。

——一方で、自信のない飛鳥さんのことを万理華さんが励ましたこともあったんですよね。

飛鳥 ウフフフフ。

万理華 こんなにかわいくて平均的に全部できるのに、なんでこんなに自信がないのかなって不思議に思ってたので、少し安心してます。なんか飛鳥の親みたいになってるけど(笑)。だって、「や~、できない」ってまわり言うんですよ。

飛鳥 やめてよ~(笑)。

万理華 「できない」と言ってる飛鳥が一番できていたりするんですよ。でも、最近は自信がついてきたのかな~って。ただ、私が飛鳥にそこまで踏み込んだり、「大丈夫?」ってお母さんみたいに心配する必要もないのかなと思ってます。

——万理華さんから飛鳥さんに「未来を担ってるんだよ」と話したこともあるんですよね。

万理華 言いましたね。恥ずかしい……。

飛鳥 恥ずかしい(笑)。万理華はけっこう言ってくれて、一緒に取材しても1回は私のことを褒めてくれるんですよ。

万理華 うん。1回は励ます。

飛鳥 好感度高いよね(笑)。

万理華 好感度を狙ってるわけじゃないから!

飛鳥 (無邪気に笑う)。

——飛鳥さんは褒められるとうれしいですか?

飛鳥 そうですね。謙遜でもなくて、自信は本当にないんです。でも、万理華は才能があるじゃないですか。ひとつの分野に対して(万理華を見ながら)。

万理華 (ボソッと)聞いてるよ。

飛鳥 ウフフフ。私は全部が普通で、「誰よりもこれができる」という分野が見つかってないんです。「自信を持てる人の気持ちがわからない」という感じだったんです。だけど、尊敬できる万理華から褒められるのはうれしいし、ファンの方には「いい関係だね」と言ってもらってます。

万理華 飛鳥は「自信がない」と思っていても、みんなは飛鳥を見てるから、いつも通りでいいんじゃないかなと思います。

飛鳥 いやいやいや。あ、でも、最近は自信がある振りをできるようになったんですよ(笑)。

——「自信がある振り」ってどういうことですか(笑)。

飛鳥 ライブの時って、いつもの自分からスイッチを切り替えなきゃいけないじゃないですか。アンダーライブがはじまったばかりの頃は「この振りは恥ずかしいな」と思って力が入りきらないこともあったんです。正直。

万理華 え~、そうなの?

飛鳥 ちょっとだよ。ちょっと。それに、MCも自分はしゃべりが得意ではないから、私がしゃべるならせいらりん(永島聖羅)とか、「いつも仕切ってくれる子がしゃべればいいや」と思っていたんです。でも、アンダーライブセカンドシーズンで公演を重ねていくうちに、「自信のなさを見せるのはよくないな」と思って、堂々としているように振る舞うことができるようになったんです。



(text 大貫真之介/photo 会田秀人)

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