前編:意外と知らない!? イスラム国っ
ていったい何?
意外と知らないイスラム国の成り立ち
近年急速に力を伸ばしている「イスラム国」。1月21日には、日本政府に対して、拘束した日本人2名の身代金を要求する事態となっています。しかもこの要求を断れば、人質を殺すと脅しているのです。
この過激派軍団は、どのようにして生まれ力を伸ばしてきたのでしょう。
イスラム国が力を伸ばしている理由を知るには、よく聞くスンニ派とシーア派とは何なのかを、まず理解しなくてはいけません。
簡単にいうと、イスラム教の宗派の違いになります。イスラム教は予言者ムハンマドによって立ち上げられた宗教ですが、当然ムハンマドは他界しています。そこで、ムハンマドの代理人であるカリフの血統を指導者とするのがスンニ派です。イスラム国もスンニ派にあたります。そして、イスラム圏の8割はスンニ派と言われています。
いっぽう、当然ながら最高指導者は、ムハンマドの血を継ぐ者ではなくてはならないと考える人も出てきます。これがシーア派と呼ばれる人たちです。
つまり、イスラム国は8割の支持母体があると言えます。イスラム国は列強国によって勝手に定められた国境を打破すると宣言しており、これもスンニ派・カリフ制を支持する一定のイスラム教徒を熱狂させている理由になります。
イスラム国の成り立ちも、この宗派対立にありました。ブッシュ政権によって倒されたフセイン政権はスンニ派でした。新政権は当然シーア派がとることになり、スンニ派の人間は政治の中枢から追い出されることになりました。しかし、そんな事態となれば8割を占めるスンニ派が黙っていないに決まっています。
そして、スンニ派復権に向けて、アルカイダの残党などが立ち上げたのが、イスラム国です。アメリカがフセイン政権を倒したことが、皮肉にもイスラム国の出現に繋がってしまったのです。
一見、過激な集団に見えるイスラム国に、次々とイスラム国に入隊していくのは、実は自然な流れなのかもしれません。
(文・FUTOSHI) 写真:(C)Val thoermer / 123RF 写真素材
※写真はフォトストックのイメージ画像で、実際の写真ではありません
オススメ書籍:学べる図解版 第4弾 池上彰が読む「イスラム」世界(ー)[電子書籍版](角川マガジンズ)/池上彰・著
この過激派軍団は、どのようにして生まれ力を伸ばしてきたのでしょう。
イスラム国が力を伸ばしている理由を知るには、よく聞くスンニ派とシーア派とは何なのかを、まず理解しなくてはいけません。
簡単にいうと、イスラム教の宗派の違いになります。イスラム教は予言者ムハンマドによって立ち上げられた宗教ですが、当然ムハンマドは他界しています。そこで、ムハンマドの代理人であるカリフの血統を指導者とするのがスンニ派です。イスラム国もスンニ派にあたります。そして、イスラム圏の8割はスンニ派と言われています。
いっぽう、当然ながら最高指導者は、ムハンマドの血を継ぐ者ではなくてはならないと考える人も出てきます。これがシーア派と呼ばれる人たちです。
つまり、イスラム国は8割の支持母体があると言えます。イスラム国は列強国によって勝手に定められた国境を打破すると宣言しており、これもスンニ派・カリフ制を支持する一定のイスラム教徒を熱狂させている理由になります。
イスラム国の成り立ちも、この宗派対立にありました。ブッシュ政権によって倒されたフセイン政権はスンニ派でした。新政権は当然シーア派がとることになり、スンニ派の人間は政治の中枢から追い出されることになりました。しかし、そんな事態となれば8割を占めるスンニ派が黙っていないに決まっています。
そして、スンニ派復権に向けて、アルカイダの残党などが立ち上げたのが、イスラム国です。アメリカがフセイン政権を倒したことが、皮肉にもイスラム国の出現に繋がってしまったのです。
一見、過激な集団に見えるイスラム国に、次々とイスラム国に入隊していくのは、実は自然な流れなのかもしれません。
(文・FUTOSHI) 写真:(C)Val thoermer / 123RF 写真素材
※写真はフォトストックのイメージ画像で、実際の写真ではありません
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