cadode、
アルバム『浮遊バグ』の
集大成ワンマンライブを開催！
レポートも到着
koshi（Vo）、eba（Music Producer）、谷原亮（General Manager）の3人からなる〈誰かの生きづらさを熱量に変える〉廃墟系ポップユニット・cadode（かどで）のワンマンライブが6月17日（土）に東京・東京キネマ倶楽部にて開催された。今回のワンマンライブはメジャー1st Album『浮遊バグ』発売に伴ったライブの集大成として開催された。
赤を基調としたレトロな装いの東京キネマ倶楽部。開演を知らせるSEが鳴り響く中、koshi、eba、谷原が登場し、3人を待ち望んでいた観客からは割れんばかりの拍手が起こった。
1曲目は、初夏の訪れを告げる「あの夏で待ってる」。ほの暗いステージから流れる、吸い込まれるようなスロウビートに身体を揺らしながら、会場が徐々に一体化していく。続いて「IEDE』では強いライトアップでステージの全貌が明らかとになると、胸の高鳴りを誘うメロディに自然と手拍子が生まれ、koshiの顔から笑みがこぼれる。続く「ライムライト」、ebaのかき鳴らす激しくも涼しげなギターサウンドに観客は手を挙げて応える。上がった熱を少し冷ますように「タイムマシンに乗るから」が流れ、会場が落ち着きを取り戻した瞬間、潮騒の音が響く。『浮遊バグ』収録曲の「さかいめだらけ」。力強いサビに時折重なるファルセットが、波の押し引きのように東京キネマ倶楽部を包んでいった。ノンストップで楽曲を届けていたが、ここでkoshiが「こんばんは。よろしくお願いします。」と一言挨拶をすると、会場からはさらに大きな歓声が沸いた。
‐全て 遠い過去のように思える 立ち上がる もう何も恐れないで 回り続ける夏の中でゆくだけ 何度目でもいい いつかは燃える夏の中で‐
ふいに照明が落ちると、TVアニメ『サマータイムレンダ』1st EDテーマ「回夏」がスタート。青と緑の強いライトをバックに、逆光の中たたずむ３人の影を前に、観客は息を飲む。曲が終わると、会場はさらに深い暗がりに包まれ、静寂の中、ステージ下手の階段の踊り場にスポットライトが当たる。そこには階段に座るkoshiの姿が。東京キネマ俱楽部の特徴であるサブステージを活かした演出の中、ぽつり、ぽつりと言葉を手渡ししていくよう歌い出したのは「三行半」。koshiの紡ぐ切なさと想いの暖かさが美しい一曲に惜しむような拍手が送られるなか、続いて人生を肯定される優しい歌詞が心地よい「光」を披露。koshiがステージ正面に戻ると流れ出したのは「近道」。夕景色のライトを浴びながら、複雑なメロディラインを感傷的に歌い上げていく。続く「シュウ末紀行」「かたばみ」に、観客は手拍子をして応える。吸い込まれるようなサウンドに再び空間が一つとなった。
‐ねぇ 人生はクソゲーだってインターネットに書いてあった まぁ たしかにそう思うときはあるよ 今でもバグだらけだし いっても何にも変わらんし 周りばかりうまくいっているような気もするし でもまだ 遊び終わるには早い 遊び終わるには早い‐
トリッキーなBGMに乗せ、吹き抜けの高い天井のミラーボールが照明を乱反射させるなか、ライブ初披露となる「寺にでも行こうぜ」のイントロが会場に響いた。アップビートのナンバーにのる谷原とステップするkoshi。そしてebaの鋭いギターカッティング。怪しげな演出と曲グルーヴ感に誘われるように観客も体を揺らし、ダンスホールさながらの空間が構築される。ボルテージを保ったまま「オドラニャ」、『浮遊バグ』リード曲「浮いちまった！」と続く。自分が世間から浮いた存在でも、そこから見える景色を肯定しようという意思を伝えてくれる。歌詞をなぞるように客席は端から端まで自由に跳ねあがっていた。刹那、ため息にも似た歌声で「プライド捨てんな」と、二言目には照明が赤一色にステージを染め「逆風」が流れる。諭すように優しく、悟ったように気怠く、それでも激しく。koshiの激情的なボーカルテクニックとアグレッシブなサウンドが目と耳を刺激した。
‐この寂しさは 何で埋まるだろうか 海を眺めていた 子供と蝉の声が遠くにいる 反射した波が泡立っている 16歳の夏 ル・アーブルの港で 19歳の夏 犬吠埼の灯台で いつも海を眺めては 足りない何かを考えていた 置き忘れた荷物などないのに‐
神秘的なBGMとノスタルジックな語りが響く空間に、生命を想起させる青緑のライトにスモークが焚かれ、深い霧に包まれた感覚を覚える。次の展開に会場中が息を飲む中、6月9日リリースされたばかりのニューシングル「カモレの夏」を初披露。ステージ背後のミラーボールが照明を照り返し、スモークの広がる会場中に一筋の光が射していく。それは夏の木漏れ日を浴びているようにも、深い霧の中を迷わず進める導の光にも感じた。この光景は、今までにない新たなcadodeと、脳裏に焼き付いたどこか懐かしい記憶を蘇らせる印象的なシーンとなった。
開演から16曲を披露してきたが、ここでついにkoshiがMCを挟む。演出や構成にこだわった『浮遊バグ』の空間では、すべての楽曲に強いつながりを感じ、まるで一連の物語を観ているようだった。
晴天の中「カモレの夏」を披露できたこと、9月13日と10月17日に渋谷スターラウンジにてマンスリーライブを開催予定であることを発表し、拍手が起こる。「皆さん最後まで楽しんでいってください。ⅽadodeでした。」と、koshiはMCを締めた。『浮遊バグ』ラストスパートは、ebaのギターが熱情的な「空空寂寂」、「TOKYO2070」、「カオサン通り」とアップナンバーが続き、ステージから発せられるエネルギーに観客も手を挙げて応えていた。楽曲に合わせ目まぐるしく変化する極彩色の照明が、ライブ終盤にも関わらずこの空間を新しい景色へ誘っていく。
「これが最後の曲になります。今日は皆さんありがとうございました。」最後に挨拶して流れたのはcadodeの原点である「Unique」。明るくライトアップされるステージで大きく手を広げる。サウンドを谷原が支え、ebaがギターを重ね、koshiが間奏をハイトーンでフェイクする。この3人の届ける世界に客席は全方位包まれていった。「cadodeでした。また会おう！」その言葉でcadode live『浮遊バグ』は終演した。
4カ月に及び実施されてきたcadode live。進化しつつける3人から生まれる熱量は、これからも多くの人々の心へ引火していくだろう。
赤を基調としたレトロな装いの東京キネマ倶楽部。開演を知らせるSEが鳴り響く中、koshi、eba、谷原が登場し、3人を待ち望んでいた観客からは割れんばかりの拍手が起こった。
1曲目は、初夏の訪れを告げる「あの夏で待ってる」。ほの暗いステージから流れる、吸い込まれるようなスロウビートに身体を揺らしながら、会場が徐々に一体化していく。続いて「IEDE』では強いライトアップでステージの全貌が明らかとになると、胸の高鳴りを誘うメロディに自然と手拍子が生まれ、koshiの顔から笑みがこぼれる。続く「ライムライト」、ebaのかき鳴らす激しくも涼しげなギターサウンドに観客は手を挙げて応える。上がった熱を少し冷ますように「タイムマシンに乗るから」が流れ、会場が落ち着きを取り戻した瞬間、潮騒の音が響く。『浮遊バグ』収録曲の「さかいめだらけ」。力強いサビに時折重なるファルセットが、波の押し引きのように東京キネマ倶楽部を包んでいった。ノンストップで楽曲を届けていたが、ここでkoshiが「こんばんは。よろしくお願いします。」と一言挨拶をすると、会場からはさらに大きな歓声が沸いた。
‐全て 遠い過去のように思える 立ち上がる もう何も恐れないで 回り続ける夏の中でゆくだけ 何度目でもいい いつかは燃える夏の中で‐
ふいに照明が落ちると、TVアニメ『サマータイムレンダ』1st EDテーマ「回夏」がスタート。青と緑の強いライトをバックに、逆光の中たたずむ３人の影を前に、観客は息を飲む。曲が終わると、会場はさらに深い暗がりに包まれ、静寂の中、ステージ下手の階段の踊り場にスポットライトが当たる。そこには階段に座るkoshiの姿が。東京キネマ俱楽部の特徴であるサブステージを活かした演出の中、ぽつり、ぽつりと言葉を手渡ししていくよう歌い出したのは「三行半」。koshiの紡ぐ切なさと想いの暖かさが美しい一曲に惜しむような拍手が送られるなか、続いて人生を肯定される優しい歌詞が心地よい「光」を披露。koshiがステージ正面に戻ると流れ出したのは「近道」。夕景色のライトを浴びながら、複雑なメロディラインを感傷的に歌い上げていく。続く「シュウ末紀行」「かたばみ」に、観客は手拍子をして応える。吸い込まれるようなサウンドに再び空間が一つとなった。
‐ねぇ 人生はクソゲーだってインターネットに書いてあった まぁ たしかにそう思うときはあるよ 今でもバグだらけだし いっても何にも変わらんし 周りばかりうまくいっているような気もするし でもまだ 遊び終わるには早い 遊び終わるには早い‐
トリッキーなBGMに乗せ、吹き抜けの高い天井のミラーボールが照明を乱反射させるなか、ライブ初披露となる「寺にでも行こうぜ」のイントロが会場に響いた。アップビートのナンバーにのる谷原とステップするkoshi。そしてebaの鋭いギターカッティング。怪しげな演出と曲グルーヴ感に誘われるように観客も体を揺らし、ダンスホールさながらの空間が構築される。ボルテージを保ったまま「オドラニャ」、『浮遊バグ』リード曲「浮いちまった！」と続く。自分が世間から浮いた存在でも、そこから見える景色を肯定しようという意思を伝えてくれる。歌詞をなぞるように客席は端から端まで自由に跳ねあがっていた。刹那、ため息にも似た歌声で「プライド捨てんな」と、二言目には照明が赤一色にステージを染め「逆風」が流れる。諭すように優しく、悟ったように気怠く、それでも激しく。koshiの激情的なボーカルテクニックとアグレッシブなサウンドが目と耳を刺激した。
‐この寂しさは 何で埋まるだろうか 海を眺めていた 子供と蝉の声が遠くにいる 反射した波が泡立っている 16歳の夏 ル・アーブルの港で 19歳の夏 犬吠埼の灯台で いつも海を眺めては 足りない何かを考えていた 置き忘れた荷物などないのに‐
神秘的なBGMとノスタルジックな語りが響く空間に、生命を想起させる青緑のライトにスモークが焚かれ、深い霧に包まれた感覚を覚える。次の展開に会場中が息を飲む中、6月9日リリースされたばかりのニューシングル「カモレの夏」を初披露。ステージ背後のミラーボールが照明を照り返し、スモークの広がる会場中に一筋の光が射していく。それは夏の木漏れ日を浴びているようにも、深い霧の中を迷わず進める導の光にも感じた。この光景は、今までにない新たなcadodeと、脳裏に焼き付いたどこか懐かしい記憶を蘇らせる印象的なシーンとなった。
開演から16曲を披露してきたが、ここでついにkoshiがMCを挟む。演出や構成にこだわった『浮遊バグ』の空間では、すべての楽曲に強いつながりを感じ、まるで一連の物語を観ているようだった。
晴天の中「カモレの夏」を披露できたこと、9月13日と10月17日に渋谷スターラウンジにてマンスリーライブを開催予定であることを発表し、拍手が起こる。「皆さん最後まで楽しんでいってください。ⅽadodeでした。」と、koshiはMCを締めた。『浮遊バグ』ラストスパートは、ebaのギターが熱情的な「空空寂寂」、「TOKYO2070」、「カオサン通り」とアップナンバーが続き、ステージから発せられるエネルギーに観客も手を挙げて応えていた。楽曲に合わせ目まぐるしく変化する極彩色の照明が、ライブ終盤にも関わらずこの空間を新しい景色へ誘っていく。
「これが最後の曲になります。今日は皆さんありがとうございました。」最後に挨拶して流れたのはcadodeの原点である「Unique」。明るくライトアップされるステージで大きく手を広げる。サウンドを谷原が支え、ebaがギターを重ね、koshiが間奏をハイトーンでフェイクする。この3人の届ける世界に客席は全方位包まれていった。「cadodeでした。また会おう！」その言葉でcadode live『浮遊バグ』は終演した。
4カ月に及び実施されてきたcadode live。進化しつつける3人から生まれる熱量は、これからも多くの人々の心へ引火していくだろう。
＜セットリスト＞
『cadode Live “浮遊バグ”』
2023年6月17日 at 東京キネマ倶楽部
00 SE
01 あの夏で待ってる
02 IEDE
03 ライムライト
04 タイムマシンに乗るから
05 さかいめだらけ
06 回夏
07 三行半
08 光
09 近道
10 シュウ末紀行
11 かたばみ
12 寺にでも行こうぜ
13 オドラニャ
14 浮いちまった！
15 逆風
16 カモレの夏
17 空空寂寂
18 TOKYO2070
19 カオサン通り
20 Unique
『cadode Live “浮遊バグ”』
2023年6月17日 at 東京キネマ倶楽部
00 SE
01 あの夏で待ってる
02 IEDE
03 ライムライト
04 タイムマシンに乗るから
05 さかいめだらけ
06 回夏
07 三行半
08 光
09 近道
10 シュウ末紀行
11 かたばみ
12 寺にでも行こうぜ
13 オドラニャ
14 浮いちまった！
15 逆風
16 カモレの夏
17 空空寂寂
18 TOKYO2070
19 カオサン通り
20 Unique
