ロイヤル・バレエが『シンデレラ』を
新プロダクションでリバイバル、ヌニ
ェス&ムンタギロフ主演、日本人ダン
サーも活躍~『英国ロイヤル・オペラ
・ハウス シネマシーズン2022/23』第
10弾
母を亡くすという不幸な境遇にもめげずに明るく健気なシンデレラが、その清らかな心で幸せをつかむという『シンデレラ』の物語は、いつの時代も人々の心に灯りをともしている。巨匠フレデリック・アシュトン振付の『シンデレラ』が初演されたのは1948年。おとぎ話のファンタジックさ、英国らしいおおらかなユーモアと、心優しい人が報われるというハッピーエンドで多くの人に愛される名作となった。
Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
Artists of The Royal Ballet in Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
なお、舞台装置を手掛けたのは、『となりのトトロ』舞台版で2023年のローレンス・オリヴィエ賞・最優秀舞台美術賞を受賞した美術デザイナー、トム・パイだ。今作『シンデレラ』では変身シーンなどにプロジェクション・マッピングを巧みに使用し、花のモチーフを多用したデザインが高く評価された。
Olga Sabadoch in Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
シンデレラを演じるのは、ロイヤル・バレエのみならず世界を代表するスーパースター・バレリーナであるマリアネラ・ヌニェス。王子には、ロイヤル・バレエ随一の貴公子ワディム・ムンタギロフ。この二人について、森氏は「マリアネラ・ヌニェスは、持ち前の明るい笑顔と完璧なテクニックで、夢をつかむ前向きなヒロインを生き生きと演じ、ワディム・ムンタギロフは、まさに王子の中の王子と呼ぶべきエレガンス、華麗な技巧で魅了する」と惜しみない称賛を与える。
Marianela Nunez in Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
さらに、日本出身のダンサーたちが多数出演しているのも見どころで、森氏は「別公演ではシンデレラ役にも配役されている日本出身のプリマ金子扶生は、優しくシンデレラを導く仙女を気品と温かみのある演技で演じ、そして、主役を食うほどの活躍を見せる義理の姉たちのひとりを日本出身のアクリ瑠嘉が女装して抜群のユーモアで演じる。さらに道化役には目覚ましい活躍を見せる若手の中尾太亮が高い跳躍や美しいつま先で鮮烈な印象を与え、四季の精のうち秋の精を、やはり日本出身の崔由姫が踊るなど、今回も多くの日本出身のダンサーが活躍を見せているのも嬉しいところだ」と解説。なお、アクリ瑠嘉は、SPICEインタビュー記事( https://spice.eplus.jp/articles/319066 )も是非併せてお読みいただきたい。
Gary Avis and Luca Acri in Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
世界トップクラスのスターダンサーたちによる、夢とときめきと笑いに満ちた華やかなバレエ作品。単なるおとぎ話に留まらず、ファンタジーと共にドラマと人間味にあふれたロイヤル・バレエの『シンデレラ』には、観た人誰もが幸せな気持ちになる、バレエの魔法がつまっている。ぜひ映画館の大スクリーンで楽しんでほしい。
Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
Fumi Kaneko in Cinderella, The Royal Ballet (c)2023 Tristram Kenton
SPICE
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