体重272kgの巨漢役で『ハムナプトラ
』のブレンダン・フレイザーが復活 
ダーレン・アロノフスキー監督『ザ・
ホエール』公開が決定

映画『ザ・ホエール』が2023年4月に公開されることが決定。あわせて、場面写真が解禁された。
『ザ・ホエール』は、『π(パイ)』『ブラック・スワン』『レスラー』のダーレン・アロノフスキー監督が『マザー!』以来5年ぶりにメガホンをとった最新作。『ミッドサマー』や『ライトハウス』などのA24が製作・北米配給を行った作品だ。劇作家サム・D・ハンター氏の舞台劇を映画化したもので、ダーレンが初めて舞台をみた日から長らく企画の構想を温め続けていたという。引きこもり生活の末に体重が272kgに達した男が自身の死期を悟り、疎遠だった娘との絆を取り戻そうとする“最期の5日間”を描く。
ボーイフレンドのアランを亡くして以来、現実逃避から過食状態になり健康を害してしまった40代の男チャーリー。アランの妹・看護師のリズの助けを受けながら、オンライン授業でエッセイを教える講師として生計を立てているが心不全の症状が悪化し、命の危険が及んでも病院に行くことを拒否し続けている。しかし、自分の死期がまもなくだと悟った彼は、8年前、アランと暮らすため家庭を捨てて以来別れたままだった娘エリーに再び会おうと決意。彼女との絆を取り戻そうと試みるが、エリーは学校生活や家庭に多くの問題を抱えていた。
主演を務めるのは、『ゴッド・アンド・モンスター』や『ハムナプトラ』シリーズなどで知られるブレンダン・フレイザー。しばらくハリウッドの表舞台から遠ざかっていたフレイザーだが、本作で久々の主演を果たし、。また、『ストレンジー・シングス』シリーズのセイディー・シンク、『ザ・メニュー』『ダウンサイズ』のホン・チャウらが共演に名を連ねている。
『ザ・ホエール』セイディー・シンク (c)2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

『ザ・ホエール』ホン・チャウ (c)2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.
作品は12月9日に北米全6館で限定公開され、合計360,000ドル、1スクリーン平均60,000ドルの興収を上げた。これは2022年の1スクリーンあたりの興収平均の最高記録で、ダーレン・アロノフスキー監督作品としても『ブラック・スワン』以来最高のオープニング成績。さらに、現地北米では12月21日からの拡大公開、2023年1月に超拡大公開を予定しているとのこと。なお、ブレンダンは過去にハリウッド外国人記者協会元会長からのセクシャルハラスメントについて訴え出たこともあり、第80回ゴールデン・グローブ賞ノミネーションの辞退を表明していたが、先日の同賞ノミネーション発表で主演男優賞候補入りを果たしている。

ブレンダンは「この役を演じるのが怖かった。自分の限界を越えて深く掘り下げ、わたしのすべてを見せたつもりだ。それがこの映画に焼き付いているよ。あまりにハードでパーソナルな経験だったから、撮影の前と後では違う自分になっていた。このチャンスに感謝している」とコメント。また、アロノフスキー監督は「この映画の登場人物たちは善人でも悪人でもない。僕らと同じようにグレーゾーンの中で生きていて複雑だ。それでも皆お互いに対してのエンパシー(思いやり)を抱いている。以前よりも人々が互いに背を向けているような今だからこそ、重要な問いかけだと思う」と語っている。
『ザ・ホエール』は2023年4月、全国ロードショー。

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