ミュージカル『GHOST』まもなく開幕
 咲妃みゆと桜井玲香について浦井健
治「異常なくらい仲が良い」と笑顔

2021年3月5日(金)よりミュージカル『GHOST』が上演される。初日前日となる4日には同劇場にて囲み取材が行われ、浦井健治、咲妃みゆ、桜井玲香、水田航生、森公美子が出席し、今の心境や稽古場の様子などを笑顔で語った。

本作は大ヒット映画『ゴースト/ニューヨークの幻』(1990年)のミュージカル版。2018年に日本初演され、今回は再演となる。
浦井健治
咲妃みゆ
桜井玲香
主人公サムを演じる浦井は、初演に続いて今回も同役を務める。浦井は「とても仲の良いカンパニーになってます。Wモリーも異常なくらい仲が良いです(笑)」と紹介すると両脇でWモリーこと、咲妃と桜井が吹き出していた。
今回初めて同じ作品で顔を合わせる二人は、咲妃が「初めましてだったんですけど、すごく心地が良くて、一緒に過ごさせていただいた。(桜井は)いろいろな相談事とか他愛もない話とか、率先してしたくなる不思議なパワーを持ってる子です」といえば、桜井も「咲妃さんが本当に大好き! 好きが止まらないくらい好きなんです!」と返す“両想い”ぶり。
森公美子
仲良しにもほどがある二人を見ながらオダ・メイ役の森は「二人は同じ楽屋。稽古中の机も二人一緒だったし、サムとカール(水田)も一緒の机で隣同士で、私だけ一人別だったんですよ。誰も話しかけてくれないし、すっごいさみしい状態でした」と愚痴をこぼす。すると慌てて浦井が「話しかけてましたよ!」とフォローし、笑いを誘っていた。
浦井は二人について「芯の強い女性だと思います。ただ強いではなく、優しさとか包容力も、二人共に兼ね備えているんです。“男もちゃんとついてこいよ”みたいなね」と語る一方で、「楽屋にいると二人が爆笑してて、何が起こったんだろうと思って聞いてみると、お弁当をひっくり返したとか、他愛のない話で盛り上がっていた」と暴露。咲妃が「サムさんを間に挟んだ状態で、なんだか恐縮なんですけど……」とその隣にいる桜井を覗き込むと二人が話しやすくなるように浦井が半歩下がって気遣いを見せていた。
森が「(Wキャストだから)今日を境に会えなくなるんだよね」と話を向けると、咲妃はその言葉に共感するように「もうすぐ会えなくなるね、って話してて。『寂しい、寂しい』って言ってます」と切なそうな顔で素直な想いを口にしていた。水田は「笑いが絶えない稽古場でした。森さんを筆頭に盛り上げてくださって、僕たちはそれを見て笑うという和やかな雰囲気でした」と振り返っていた。
水田航生
話はまもなく10年を迎える東日本大震災について。今の心境を聞かれた森は涙をこらえながら「10年経っても被災地出身なものですから、被災地の方たちはまだ心のかさぶたがとれていない」と吐露。「前に行こう行こうとするんですが、ふと後ろを向いたときにあの時の教訓、恐怖感があって。この前も大きい地震が来ましたけど、あの時のことをふっと思い出してしまいました。10年立っても恐怖は恐怖でありますし、すぐに『皆、大丈夫?』と同級生などに連絡しましたら『怖かった、トラウマになるよね』という話もあった」と未だ消えない心の傷を包み隠さず言葉にしていた。
森は「(演出の)ダレン・ヤップが最初に言った言葉が『“風の電話”って知ってる?』だった。岩手県にある、相手がいなくてもそこへ向かって話ができる電話があるんですけど、(この作品の演出の肝として)『“風の電話”を意識してくれ』とダレンが言ってくれて。『相手は見えないけど自分の思いを伝えることは大切だな』と思ったと同時に、この作品を観るとよくそれがわかってもらえるんじゃないかなと思って……ぜひ今回、被災地で公演したかったです」と故郷への想いを馳せていた。
最後に浦井がカンパニーを代表して「見てくださるお客様のお力のおかげで舞台に立たせてもらっています。どこか不思議なエネルギーに包まれているように思えます。モリクミさんがおっしゃったように伝えたい時に伝えないと後悔する、その想いは絶対的なものだし消えるものではない。人は一人じゃないよという事を信じられるメッセージを込めて作ったこの作品を観に是非劇場に足を運んでいただければ」と挨拶して締めくくった。
取材・文・撮影=こむらさき

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