スマイレージ以来3年ぶりとなるハロプロアイドルグループであり、2013年2月にハロプロ研修生内新ユニットとして結成、発表された、できたてホヤホヤのグループだ。ユニット名の由来は、「採れたて」「もぎたて」「新鮮」「天然」「100%」などいつまでもフレッシュで個性の詰まったユニットでいて欲しいと願いが込められ、名付けられた。
このJuice=Juice、ビジュアルと名前の可愛さからは想像もつかないほどに、アイドルの定義を変えるかもしれない力を秘めた「最重要グループ」だ。まず眼を見張るのは圧倒的なパフォーマンス。ハロプロ研修生時代にしっかりとダンスや歌唱の基礎を叩きこまれているおかげで、新人グループとしては驚くほどにパフォーマンスが完成されている。ダンスは5人が一糸乱れず難しい振りも難なくこなす。歌唱も宮本佳林を中心に、バランスの取れた声質をそれぞれが持ち、曲の世界観毎に歌い分ける。しかも、複雑な振り付けをしながらブレることなくしっかりと生歌で歌う。これは、キチンと腹式呼吸での歌唱法を身につけている証拠。また、楽曲も歌謡曲のテイストをふんだんに取り入れ、プロデューサーである、つんく♂得意のディスコ~ソウル路線のアレンジで完璧に仕上げる。つんく♂が「伝家の宝刀」をJuice=Juiceの楽曲で抜いたことも今後の大活躍を予感させる。
これだけ見ると、恵まれすぎている超アイドルエリート集団に見える。が、しかしながらメンバーの高木紗友希は研修期間が長く、モーニング娘。の小田さくらや工藤遥は後輩にあたり、その二人に追いぬかれてモー娘。でデビューされ悔しい思いをした。宮本佳林は15歳なのに研修生期間は6年、何度もモーニング娘。のオーディションに落ちてきた。他のメンバーも同じく苦労を重ねてきているだけに、ポッと出てきたアイドルとは違い地力に加えハングリー精神まで持ち合わせているのだ。
そのJuice=Juiceに唯一足りないもの、それは経験…と言いたいところだが、今年行われたモーニング娘。、Berryz工房と2日連続で武道館公演にゲスト出演したJuice=Juice。緊張はしていただろうが、慌てることなく普段のパフォーマンスを披露した。この強い心臓、末恐ろしいとはまさにこの事。大舞台で結果を残せる、アイドルとしての天性の輝きや素質をメンバーが持ち合わせている証拠だ。
現在のアイドル戦国時代では、デビューすることは出来ても頭抜けることが出来ずに消えていくグループ、メンバーが多い。そんな中、2014年にキーワードになるのが「LIVE」「パフォーマンス」だ。生き残るにはこの2つを完璧にこなせ無ければ、どれだけ一時的に注目を浴びても長続きすることはない。可愛いだけではない、見るものを感動させる本気がなければ、アイドルとして活躍することは出来ない。
モーニング娘。の復活、℃-uteやBerryz工房の武道館公演の成功、スマイレージの新たな挑戦など、ハロプロが元気だった2013年。そして2014年、ハロプロというアイドルの「王道復権」のカギを握るのは、このJuice=Juiceであり、アイドル文化をもっともっと面白くしてくれるのが彼女たちなのだ。

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