Zeppに超絶にアツい火花が散る! 今
年の夏はここから始まるLive Musica
l「SHOW BY ROCK!!」~THE FES 2018
~ ゲネプロレポート

サンリオのアプリゲーム発祥のミュージカル「SHOW BY ROCK!!」。2016年2月を皮切りに公演を重ね、今回で2度目となるライブ中心のフェス、Live Musical「SHOW BY ROCK!!」~THE FES 2018~が開催され、初日前にゲネプロ&囲み取材が行われた。Zeppダイバーシティという本格的なライブホールで5バンド17人が2日間バチバチと火花を散らす。
オープニングでは各ボーカルが次々と暗闇から浮かび上がり、「I’ m A Fire Of The Rock」をソロでワンフレーズ熱唱する。燃え上がる闘争心や彼らの激情を静かに歌に乗せているようだ。
トップバッターはクロウ役の米原幸佑率いるシンガンクリムゾンズ。米原は「やい、家畜ども~! Zepp揺らすぞ!!!」と煽り、最初から120%ぶっちぎったエンジン全開で挑んでくる。今回のフェスではペンライトの応援グッズは禁止。一般のライブ同様、スタンディングで演者と観客が一体となって全力で汗をかきにいくスタイルとのこと。後述する囲み取材で米原、鳥越が「ヘドバンもぜひ」と言っていたが、V系ロックバンドのシンガンクリムゾンズらしく、曲に乗ってヘドバンも一緒に楽しむとさらにライブに参加しているような感じが味わえるだろう。
シンガンクリムゾンズ
次の出番はトラクロことトライクロニカ。シュウ☆ゾー役の鎌苅健太、リク役のゆうたろう、カイ役の木原瑠生ともに今回もアイドルのキラキラ輝く爽やかな笑顔をみせてくれる。「Get the Sound」のほか2曲を披露。お決まりのコール&レスポンスもあるがMCでの練習はないので、予習していくと良い。
トライクロニカ
雄大な世界観を表現した曲調のアルカレアファクトだが、今回のフェスは対バンということで、いつもより闘気をはらんでいるようにも思われる。田中涼星演じるオリオンが仕入れた情報によると、今回はMCが重要とのこと。アルカレはどのようなMCで観客を楽しませてくれるのだろうか。そしてアルゴンの筋肉は今回もすこぶる調子がよさそうだ。
アルカレアファクト
時空を超える未来忍者バンドの忍迅雷音は今回のフェスが2017年10月の舞台(Live Musical「SHOW BY ROCK!!」-深淵のCrossAmbivalence-)で初登場し、フェスの出演は初めて。しかし他バンドに引けを取らないくらいアツいライブパフォーマンスを披露した。忍迅雷音は、ファンのことを「シュラライザー」と呼ぶ。
忍迅雷音
天よりオワリを照らすバンド、Amatelast(アマテラスト)。ボーカルはシュウ(鎌苅健太)、ギターはアダム(KIMERU)、ベースはイヴ(吉岡佑)、ドラムはロム(郷本直也)で、特筆すべきはやはりシュウだろう。トライクロニカのシュウ☆ゾーとはまるで別人である。どのバンドとも違う方向性であり、圧倒的なライブを見せてくれる。
アマテラスト
défendu aube(デファンデュオーブ)はアダム役のKIMERU、イヴ役の吉岡佑の2人構成のバンド。イヴの独特のテンションからMCが始まり、くるくると舞台を行き来するアダムの艶めかしい動きや歌声とイヴの演奏に誘われて彼らの音楽にゆらり漂う心地になってくる。物販で販売されているバングルライトの担当色はアダムがピンク、イヴがオレンジとなっているそうだ。
défendu aube
各バンドが鎬を削り合う壮絶なライブの最後を飾るのは全員での歌唱。初の試みという曲名は「I’ m A Fire Of The Rock」。ロックを、そして「SHOW BY ROCK!!」という作品を愛しているということが全身で感じられる曲になっている。いつものミュージカルとは異なり、オールスタンディングのライブはキャストと一緒に全力で汗をかいて「参加する」ことでより楽しめる作りとなっている。全身に彼らの音を浴びて、夢中になって「SHOW BY ROCK!!」という作品に酔いしれるといいだろう。
ゲネプロ前からバチバチと火花が散る囲み取材
左からイヴ役の吉岡佑、セレン役の板垣李光人、ヤイバ役の鳥越裕貴、クロウ役の米原幸佑、リク役のゆうたろう、燐役の高橋健介
ーー開幕を迎えて今の気持ちと意気込みをお願いします。
クロウ役 米原幸佑:去年の本公演から約半年経ちましたが、こうして今度はライブハウスの聖地Zeppでちゃんとしたライブ、対バンという形式でお客さんに診てもらえるというのが本当に嬉しく思っております。前作よりパワーアップした個々のバンドの個性を楽しんでもらえたらと思っております。
ヤイバ役 鳥越裕貴:対バンなので、全力で勝ちに行こうと思っています。カラーが違うバンドがいますので、お客さんの楽しみ方もいろいろあるかなと思っております。全力で楽しんでください。僕らも楽しみます。
リク役 ゆうたろう:僕は去年の5月公演から参加させていただいたんですが、前回から1年以上経ってさらに団結力が深まりました。家族みたいな存在になっています。シュウ☆ゾーくん然り、カイもリクも個々の技術がすごくパワーアップしているので、そういうところを注目してみていただけたらと思っております。
セレン役 板垣李光人:アルカレアファクトも昨年のフェスから参加させていただいています。今年のフェスは、どんどん進化したアルカレがZeppにいる皆様、家畜、夢銀河ツーリスト、シュラライザー、そしてdéfendu aubeのファンの全員を黄金アーティファクトにできたらと思っております。皆様、ぜひ楽しんでください!
燐役 高橋健介:忍迅雷音は夏のミュージカル(2018年8月~)にはいないので……。
鳥越:いやいや、さみしいこと言うなよ!
高橋:いや、夏にはいないから「やっぱり忍迅雷音がいないとダメだったね」って思ってもらえるようにこのフェスで頑張って、夏のミュージカルに僕らが来なかったことを後悔させてやりたいなと思ってます。よろしくお願いします。
イヴ役 吉岡 佑:僕も今回で終わりなので……。
鳥越:いやいや、終わりじゃないからね?
吉岡:いったん休憩、ということで。だから今回Zeppに来て頂ける皆さんを楽しませるように、全力で演奏、そして歌いたいと思います。
ーー今回のフェスならではのみどころと、それぞれのバンドのみどころを教えてください。
米原:前回のフェスはお芝居の部分も多かったんですが、今回はお芝居というより書くバンドのMCが芝居パートのようになっていますので、より個々のバンドの個性が垣間見えるライブになっているんじゃないかなと思っております。
鳥越:あとZeppっていうのがデカいですよね。
米原:やっぱりZeppはいいね、気持ちがいい!
ゆうたろう:前回のフェスはステラボールで、お客さんの熱気がすごくアツかったのを覚えているんですが、今回は全員がスタンディング、会場もZeppということで。トラクロはシュウ☆ゾーくんしか動ける人がいないので、その3人のつながりを強く見せていければと思っています。お客さんも全力でかかってくると思うので、僕らはそれをつぶしに行くくらいのアツさでいければいいなと思っております。
板垣:前回のステラボールよりも大きな会場になって、来てくださるお客さんも増えて、アルカレの壮大で雄大な音楽をさらに感じていただけたらと思っています。アルカレもバンドの中で動けるのはセレンとオリオンということで、優雅に動いて見せたいと思ってます。アルカレは音楽を聴いてもらうっていう感じなので、楽しんで頂けたらと思っています。
高橋:僕たちはZeppからスタートです。それにふさわしいように、忍迅雷音が新しく斬新なパフォーマンスをしたいので、いいスパイスになったらと思います。
吉岡:僕たちもdéfendu aubeやアマテラスは今回が初のライブです。個性も各バンド全然違うので、本当にいろいろ楽しみ方があると思います。そこをぜひ見てください。
米原:あと、各バンド新曲があるので、そこに注目してほしいなっていうところと、初めての試みでアプリに入っているバンド曲ではなく全体で歌うテーマソングのような曲も今回からできています。それを披露するのが楽しみだなと思っております。
ーー「SHOW BY ROCK!!」という人気作を演じる上で、気を付けていることはどのようなことですか?
鳥越:僕の場合は、見ていただいたらわかるように、この筋肉とギリギリの(パンツ)ラインで頑張っているんです。
米原:僕もですが、ギリギリのラインを攻めてます。
鳥越:シンガンの曲って、すごくロック調でヘドバンもすごい。いかにポロリをしないかってところに気を付けて頑張っております。
吉岡:そこ!?
鳥越:ハイ。ポロリしないようにって。
米原:スタッフさんに聞いてたもんね。ポロリのNGラインを。
鳥越:ポロリしたら使えへんし! 公演も止まっちゃうから何より大事やなって思ってますね~。
米原:僕はシンガンクリムゾンズっていうバンドのカラーもですが、いかに楽しんでるかを見せるというか。シンガン4人がいかに楽しんで音楽やMCをやっているかっていうところがお客さんに伝わるんじゃないかと思っているので、そこに命かけてるところあるよね? いかにバカをブチ込むかというか。
鳥越:はい、で、ちゃんと怒られてますね。
米原:僕らが一番怒られてます。やっぱり(笑)。
ゆうたろう:トラクロはトップアイドルのチームなので、演奏中に自分たちが楽しんでるかということはもちろんですが、キラキラして輝いてることってのがまずあります。僕らリクとカイの中ではシュウ☆ゾーくんが一番なので、彼をどれだけ支えられるか。あと今回はトラクロのおもしろい関係性がちょっと垣間見れたりします。シュウ☆ゾーくんを尊敬しつつ……みたいな微妙なところを気を付けようかなと今回は思いました。
米原:尊敬してないの?
ゆうたろう:違います(即答)! 一年の付き合いとなると仲良くなっているところもあるじゃないですか。そういうところがちょっとトラクロ内でも垣間見えるかなって。
鳥越:珍しくテンパったね~。
米原:普段(シュウ☆ゾー役の鎌苅健太を)鎌苅って呼んでるじゃん。
ゆうたろう:呼んでないです!
一同:(笑)
ゆうたろう:チームバンドの仲良しさも今回はすごくおもしろく見えるかなって。
板垣:アルカレはお金持ちの余裕、優雅さみたいなのを、パフォーマンス中でもMC中でも欠かせないように気を付けています。原作だとアルカレは途中から登場したバンドのためアニメでもそんなに多くは描かれていないので、ミュージカルでは4人でいろいろ話し合って4人の関係性作り上げていくっていうところを大切にしています。
高橋:一点だけです。燐を成立させること。それ以外はありません、それだけ頑張っています。
吉岡:défendu aubeは前回から登場して、アプリやアニメにも出ていないアダムとイヴなので、どうやってキャラクター作りをしようかってアダムとも考えたりして、ようやく前回の作品で仕上がりました。それを今回も大切にして、アダムを支える側なので、しっかりと支えたいとを思います。
ーーファンの方へメッセージをお願いします。
米原:このフェス公演は2日しかないんですが、8月9月にも本公演ができるということで、このZeppのライブからアツい「SHOW BY ROCK!!」の夏が始まるので、ぜひ会場に来れない方はニコ生の放送もございますし、8月の公演も楽しみに待っててほしいなと思います。
鳥越:本当にライブに来た感を感じてもらえればなと。ライブが終わったあと、袖をまくり上げて、「あああ楽しかった!!!」って言っていただければ本当に光栄だなと思っております。そして、ぜひヘドバンをしてみてください。僕たちのこの首もげ具合も体感できると思います。楽しんでください。
ゆうたろう:今回は全スタンディングの公演ということで、僕たちも汗だくになると思うんですが、お客さんも帰ったら即行寝てしまうくらい全力でライブを楽しんでもらえたらと思います。今日はこのバンドを見に来たけど、こっちもよかったな、あっちもよかったなと他のバンドに興味を持ったりしてくれたら嬉しいなと思います。
板垣:稽古場の段階から演じている僕たちも本当に楽しくて、他のバンドをずっと見てて頭振ったりコールしたりっていうのがあって、それをお客さんたちには燃え尽きるくらいまで楽しんで頂けると思います。どうやったって最高にしかなれない僕たちを楽しみにしていてください。
高橋:対バンということでナンバー1を決めなきゃいけない。でも本編中に決めるところはないので、ぜひ帰ったらSNS等で「ナンバー1は忍迅雷音だった」って書いていただいて、それを家で見たいと思います。よろしくお願いします。
鳥越:なんかもう始まってるやん。
米原:ひとりだけ票を取りに行ったな。
高橋:我らは時間限られてるねん!
吉岡:歌唱やバンド指導を受けて、稽古中は毎回絶対MVPとか1位をバンドごとに決めるんです。今日はこっちがよかったとかライバル心もありつつ、メンバーの仲の良さもありつつ、本当にいい座組みだなと思っております。この座組みを見れるのも今回このツーデイズなので、ぜひ足をお運びください。
(c)2012,2018 SANRIO CO.,LTD. SHOBYROCK!! 製作委員会#
取材・文・写真:松本裕美

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