9月7日&8日@大阪・舞洲野外特設会場

9月7日&8日@大阪・舞洲野外特設会場

久保田利伸、全国ツアー大阪公演にて
『悲しい色やね』を披露

久保田利伸の全国ツアー、大阪公演が9月7日と8日に舞洲野外特設会場で開催。大阪会場ということもあって、上田正樹の「悲しい色やね」が特別披露された。
8月末にスタートしたツアーは9本の野外公演を含む全11本。ちょっと意外だったが野外での単独公演は、これが初めてだという。

開場時に降っていた雨も上がり、心地良い潮風が会場に流れ出した18時過ぎ、公演は静かにスタート。「今日はアコースティックな楽器で、いつものファンキーな感じと違った、やさし〜い曲をやっていこうと思います!」と久保田がMCで挨拶する通り、この日の編成は弦楽カルテット、ドラム、パーカッション、生ギター、ベース、キーボード、コーラスで構成されるアコースティック編成。野外会場のツアーも初めてなら、アコースティック楽器だけのライブも、これまでにやった事がないそう。「LA・LA・LA LOVE SONG」や「Missing」といったお馴染みのヒット曲は、歌詞のひとつひとつを積み上げていくよう丁寧に歌い、ミニマムなアレンジがメロディの美しさとボーカルの素晴らしさが際だたせる。

7月3日にリリースされた最新アルバム『KUBOSSA PARALLEL WORLD II』からも何曲かが披露。スティービー・ワンダーのカバー曲「My Cherie Amour」は夜空に響くように朗々と歌い上げ、アントニオ・カルロス・ジョビンの「Corcovado」では、伸びやかで囁くような歌声が、会場の秋の虫の声とナチュラルに溶け込み絶妙なハーモニーを生む。もっとも、アコースティック楽器のみの編成だからといって、静かな曲だけではない。大地を揺るがすようなアフリカン・ビートもあれば、灼熱の熱く激しいラテン・サウンドもある。なかでも、圧巻だったのは、久保田自身も出演している自動車会社のCMソングである「Bring me up !」。激しいカッティングの生ギター、地を這うように跳ねるリズム隊、縦横無尽にうねるコーラス隊、それぞれの楽器が自由自在に跳び回り、そこへボーカルが被さり、渾然一体となりながら、ひとつの音楽を形成していく「フリー・スタイルのグルーヴ!(by久保田利伸)」。集まった6000人のオーディエンスを圧倒した。

大阪会場ということもあって、この夜特別に披露されたのは上田正樹の「悲しい色やね」。歌い始めると、会場からは怒濤の大歓声が巻き起こり、久保田も「おおきに!」と応える。会場のすぐ横は大阪BAY。対岸には神戸の市街のきらめく光が見え、これほど「悲しい色」が似合うシチュエーションはなく、まさに大阪BAYブルース。

広大な会場にはFOOD&DRINKのブースも出店され、さながら野外フェスの趣き。大阪会場限定で久保田をイメージしたアルコールや軽食が楽しめる「Bar KUBOSSA」があり、その隣には地元出身のサポート・メンバーである森大輔に因んだ『Forest(=森) Cafe』も出店され、こちらではソフト・ドリンクやかき氷を用意。テーブル・スペースもあって、久保田の歌を聴きながらお酒が飲めるという極上の贅沢な空間を演出。また、開演までに場内に流れていた音楽の選曲は久保田自らが担当。ビル・ウィザースやスティービー・ワンダーから、インディア.アリーまでと、40年ぐらい前から現在までの生ギターでアレンジされたアコースティック・ソウル・ナンバーをセレクト。お客さんが入場した時点から、終演までをひとつの空間として楽しんでもらいたい!という久保田利伸のホスピタリティが伝わる一夜であった。

ステージを去るときに久保田が言った「こんなショーが出来たらいいな、というショーが出来ました!」が印象に残った。ツアーは、この後札幌、東北、四国、沖縄等、6ヶ所を回る。また、追加公演として10月30&31日の東京国際フォーラムも発表された。

「Toshinobu Kubota Special Tour wit
h Acoustic Band ★in the Universe★
」ツアー日程

9月14日(土) 札幌芸術の森 野外ステージ
9月16日(月・祝) 仙台サンプラザホール
9月17日(火) 福島県文化センター大ホール
9月21日(土)&22日(日) 河口湖ステラシアター
9月28日(土) 香川・さぬき市野外音楽広場テアトロン
10月05日(土)&06日(日) 沖縄・宜野湾海浜公園屋外劇場
<追加公演>
10月30日(水)&31日(木) 東京国際フォーラム ホールA

アーティスト

OKMusic編集部

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